四代目又右衛門の頭の中を書いたブログ

MATAEMON'S THINKING BLOG

今回の訪問で気になった植物をいくつかお届けする。

まずはフィカス。大型商業施設など屋内向けの大型観葉植物になる。需要が多いわけではないが、このような大型のものは日本での調達は難しいため、ここぞという時に必要になってくるためあらかじめある程度の準備が必要になる。

これもフィカス。スペインでは屋外の植栽に利用されるが、海外ではしっかり馴化させた、このようなサイズのものが屋内に使われ、とても良い空間を生み出しているので日本においても生きた植物の導入を進めていただければと思っている。

これはオーガスタ。開花した大きな株は日本にはあまりないのではないだろうか?

これはケイバ インシグニス。パラグアイやアルゼンチンが原産となる。それをスペインのナーセリーが輸入したものになる。ダイレクトにパラグアイなどから輸入が良いかもしれないが、あまり輸入が慣れていない方やブローカーを頼った輸入をする方には、スペインで他の植物の積み合わせができるので、効率的な方法かもしれない。

これはドラセナドラコ。枝の部分が壊れやすいため輸送にはかなりテクニックが必要になるが、存在感はあるのでとても面白いと思う。

最後にブラヘア アルマータ。日本でとても人気の耐寒性の高いシルバーのヤシである。スペインにおいても苗栽培がほとんどされておらず、また種もかなり不足している状況のため、将来的にはかなり不足してくるであろう。

 

大きなブラヘアは少し残ってはいるが、土に植わっているので根洗いが必要になってくる。ただこのブログでも何度かアップしているが、ヤシ類全般に根を洗うことは植物にとってかなりストレスとなり、枯死に至ることが多いので、テクニックが必要になるであろう。現在、他国で有効なテクニックの検証中で、良い結果が出てきているので進めていきたいと思う。

 

さ~~いかがですか?この中で気になるものがあればお気軽にお声掛けいただければです~~。

講演などにおいてお話をさせていただいているが、日本に植物を輸入するには余程の特別な理由がない限り、土が付着していてはいけない。それはどのような植物であっても同様である。

 

そして今回は小さなオリーブではあるが根洗いする工程の一部をご覧いただければと思う。

大まかに土を落とし、高圧洗浄にてさらに土を落としていく。

そして奥の方に付着した土は、ノミのような先の尖った道具で丁寧にほじくっていく。

さらに洗浄を行う。

そして細かいところまでチェックを行い、この工程を何度か繰り返し仕上げていく。

 

大きいオリーブになると数名で取り掛かっても3日間作業にかかる。植物にとっても作業をしていただいている方にとっても過酷な作業となる。

そして仕上がったオリーブはココピートに植えられ輸出準備が整う。さらに私たちはこの状態で管理し、発根するまでしばらく養生。そしてサイズに合わせてコンテナを選び、輸送適期を選んで日本に向けての輸出をとなる。

 

かなり丁寧にこの作業を行っているが、植物の健康を損なわず、日本の植物に影響があるかもしれない土を完全除去するには当然のことで、これを迅速かつ丁寧におこなっていくことはプロの作業と言える。ぜひ皆様にもこの大変な作業があることを知っていただきたい。

また私たちと同業の方々も、しっかりこのような作業を現地に方々にしっかり促していただき、両国の植物のことを考えた輸入を心がけていただければと思っている。そしてこの子も日本に向けて養生中である。来日を楽しみにしていただければと思う。

 

スペインにおける代表的な植物と言えば、やはりオリーブである。今回のアップではエルチェ中心に私たちのパートナーのオリーブを主に写真にてご紹介させていただく。

樹齢は約1500年。このずっしり感は半端でない。このようなサイズは現在特別な理由がない場合、採取の規制がかかるため、これからはさらに希少になるのは間違いない。

このようなサイズのオリーブをお迎えしたいという方は、早めに検討されることをお勧めする。

このタイプは主にイタリアにて採取されている。先ほどのどっしりとしたオリーブに比べると、まだ多くあるが、形やバランスが良いものはそう多くはない。個人的にはこのタイプは迫力があり好きだが、日本はどうしても地震や台風が付きまとうので、迎える時には設置に気を遣うことになる。

 

ただ写真のように同じ縦型の中でも、スラっとしたもの。どっしりしたものもあるので多くの選択肢がある。

これは左右に翼を広げたようなフォルムのオリーブ。品種はファルガが多い。これもはじめに紹介したどっしりタイプに比べると樹齢も若く、流通数も多い。ただ中には幅が10mをゆうに超える個体もあり、左右にうねるような枝が個性的なため、選ぶ人によって好みが分かれるであろう。設置の方法によっては、とても面白い植栽ができるのでイメージがあふれてくるであろう。

上記のオリーブに比べると、何となく小さくも感じるであろうが、そのようなことはなく。日本においては十分すぎるぐらいの特大サイズである。写真のもので主に樹齢500年~700年だろうと思われるが、日本の業者によっては樹齢1,000年以上とうたっているところもある。ただ樹齢に関しては幹回りの長さによって大まかに決まるが、栽培地や環境によって成長スピードが異なるため一概に言えずあくまでも目安となる。

この他にも樹齢約100年の「100年オリーブ」などの背丈サイズのオリーブや小さな苗も生産されている。ただ小さなサイズのものは日本でも生産されているので、特別な場合以外は輸入することはあまりない。

 

 

以上、今回訪問したパートナーのオリーブから気になったものをいくつかアップさせていただいたが、まだまだ沢山あるので、ご連絡をいただければご紹介させていただくことも可能であろう。

 

現状、日本に迎えるにはコンテナなどの輸送料金や円安のため好機とは言えないが、高樹齢の古木は、今後増えるとは言えないので、早めの検討が必要であろう。

またこのようなオリーブを扱うことには、賛否両論あると思う。このことに対して現地の考え方は、間伐や開発によって抜いてしまわれ、材木での再利用や炭になるのであれば、このような形で生きたまま移植させ、新天地を探した方が良いだろうという声が多い。

 

そのような背景を注視しながら今後も取り組んでいければと思う。決して植物の想いに背くことがないことを心がけて・・・・・

昨日早朝ホテルを出発し、イギリスのニューキー空港に向かった。

空港到着後少し時間があったので、ホテルが用意してくれたパンをいただいた後、飛行機に乗りこむ。

 

そして定刻にガトウィックに到着。ここからは、国際線が多いヒースロー空港までリムジンバスでの移動である。朝早くチケットカウンターが空いてなかったが、先日までヘルプをしていただいたYUKOさんが丁寧な案内を送ってくれていたので、迷わずにバスターミナルへ。そこで自動券売機でチケットを購入しバスに乗り込んだ。

バスの利用者は多く、ほぼ満席状態で出発。約1時間強でヒースロー空港のバスターミナルに到着。通路を通って出発するターミナルに移動。そこで無事にチェックインを行い、スペインのバレンシア空港をめざした。

定刻より遅れてバレンシア空港に到着。しばらくしてANAさんにマイカーで迎えに来ていただき、宿泊地のガンディアへとむかった。ANAさんはとても陽気な方で、色々話しかけてくれていたが私はスペイン語がわからないため、互いが片言の英語で会話をしてみたが、それも厳しく、会話のほとんどは車の窓から観える植物を指さして「Orange!Orange!!」と言っていただけであった。

そしてしばらくしてホテルに到着。チェックインをしているとスペインの私のアシスタントであるMAKIKOさんが到着。半年ぶりの再会することができた。

この日は陽も落ち、遅くなったので、挨拶だけをしていったん解散。その後近くのレストランで簡単に食事をして、少し病院のような感じもするホテルの部屋に戻り、いつものようにパソコンと格闘して、横になった。

朝、ガンディアを出発し一旦北上。カステロンをめざす。そして約1時間半、スペインで最もつながりの深い、パートナーであるVIVEROS CANOSに到着した。

VIVEROS CANOS社は品質の高さが有名であるのと、私も何度も案内させていただいているのでご存知の方も多いだろうが、スペイン産のユッカ ロストラータを選抜や培養を繰り返すことで、高品質であり日本の気候にも対応できる「ブルースワン」「ヒドラ」「メデューサ」を生み出し、リネアリスやリギダその他ユッカ類、ダシリリオン、アガベ・マンガべ各種、サボテンなどの生産する欧州で指折りのナーセリーである。

そして今回の訪問は、今春に日本に到着したコンテナに載せられずにいたユッカなどのチェックと挨拶が主である。
到着後、オフィスでELENAさんたちと、ミーティング。今後の販売方法やサイズについてディスカッションを行い、終了後すぐに圃場(ほじょう)へ向かった。

まずは日本向け養生施設として特別に設置していただいている通称「又右衛門エリア」をチェック。

随分に根がしっかり張ってきているメデューサやブルースワンを確認することができた。

その他にアガベ、マンガべなどの生育状況をチェック。

そして新しいラインナップとして、苗からココピートにて栽培された「ブルースワン」が年内にリリースされる。特徴としては植え替えがないために傷みが少ない。また1行程を省けるため値上がりが続いている生産コストに歯止めがかけられるかもしれない商品になる。乞うご期待である。

そして10月のバレンシアでの展示会「イベルフローラ」にての再会を約束して当地を後にした。

その後、遅めのランチを行い、バレンシアの街中へ。植栽や建物を見学。

その後宿泊地のエルチェに向かう途中、夕食をとるためアリカンテにたちよると、年に一度?のお祭り(パレード)に遭遇し、盛り上がりを感じさせていただいた。

そして再び車に乗り、宿泊地エルチェのホテルに向かう。約30分で見慣れたヤシに囲まれたエルチェに到着。ホテルでチェックインをして、部屋にて明日からのナーセリー訪問の準備を行うことにした。さて明日からエルチェにベースキャンプをおいて、各パートナーを周ることになる。どのような植物に出逢えるか楽しみである。

 

エデン・プロジェクトを訪問し終え、時計を見ると15時を回ってしまっていたので、この後は近くのガーデンセンターに行こうか、新しくできた施設に行こうか、入場締め切り時間間近で、今からの入場では駆け足でも全て観られないが「ヘリガンの失われた庭園」に行こうか悩んだが、日本からすれば遠方で再訪が簡単ではないので「ヘリガンの失われた庭園The Lost Gardens of HELIGAN」へ行くことにした。

という訳で、多くの人が帰路につく中、チケットを購入し入場。スタッフの方に人気のスポットを聞くと「The Jungle」が一番人気ということで、まずはそこをめざした。

Woodland Walkという緑に囲まれた小径を進む。

すると「Mud Maid」という緑に眠る像が目に飛び込んできた。とても神秘的である。

さらに進んでいくと「The Jungle」エリアに。その中のFern Galleryではディクソニア アンタルクティカが多く自生している。ディクソニアはオーストラリアやニュージーランドと思っていたので意外であった。

さらに緑の中を進んでいくと大きなガナラの葉や植物に囲まれたところに差し掛かった。

さらに進むと池がある。恐らくこの辺りがスタッフの方がいう人気スポットであろう。

他にも自然美が素敵な場所が多くある

「The Burma Rope Bridge」という橋からなどいろんな角度から見ることができる。

さらに進むとLost Valleyというゾーンがあり、「Charcoal Sculpture」や「In Nature’s Hand」と言われるモニュメントなどがあり、言葉は得意ではない私でもメッセージを感じとることができた。

第一目的地の「The Jungle」を見た後は、これ以上進むと時間内に戻ることができないので、ここから広々とした草原などを観ながら入口方面へと向かうことにした。

途中素敵なガーデンもあったが足早に進んでいく。そうすると木の幹の曲線がとても美しいゾーンに差し掛かる。覆い茂った中を縫うように歩く。

何の植物かと葉を見るとシャクナゲである。今まで外から美しい花ばかりをみていたシャクナゲの中は、このように幻想的なことになっていたとは知らずに感動した。ある意味この「ヘリガンの失われた庭園」で一番印象的であったとも言えるほどであった。

他にも素敵な場所はあっただろうが時間もなかったので、見学を終え、ショップに立ち寄りバタバタで帰路につくことにしたが、今回時間がない中であっても「ヘリガンの失われた庭園」にきて本当に良かったと思えた。

そしてホテルへ戻る途中。今回案内のお世話になったKasumiさんご夫婦に近くのMEVAGISSEYという海沿いの街に連れていっていただいた。

晩御飯ご飯代わりにスタンドでパンやフィッシュフライなどをいただき、コーンウォールを目とお腹で十分堪能でき、その後ホテルに送っていただき、お世話になったKasumiさん夫妻とお別れとなった。

この地においても素敵な方にご案内いただけたおかげで、たった1日しかなかった訪問日程ではあったが、多くを観ることができ、中身の濃いとても充実した日となった。本当に感謝である。またお会いできるのが楽しみである。

部屋にもどってシャワーを浴びて一服したらすでに日付が変わろうとしていたので、明日は4時起床なので万が一寝過ごしてはいけないのでデスクワークをしながら朝を迎えることにした。

これで明日の移動を除けばイギリスでの訪問先は全て終了。7年ぶりのイギリスは多くを学べる素敵なものになりました。皆さんに本当に感謝です。

エデン・プロジェクトは、コーンウォール州にある、巨大な複合型環境施設。

主にVisitor Center、Rainforest BiomeとMediterranean Biomeの二つのドームとCore.

そして屋外のOutdoor Gardenで構成されていて随所に教育要素を多く取り込んでいる素敵な施設であった。

私の解説よりもHPなどで検索していただいた方が、写真も綺麗で、よほどわかりやすいかと思うがせっかくなので私からも簡単に。

駐車場に車をとめて少し進むと、エントランスが見えてくる。素敵な建築物が目に入ってくる。少し進み入口を入り、予約しておいたチケットを見せて入場。ちなみにこのチケットは1年間有効で再入場ができるとのことであったが定かではない。また地元の方々は大幅な割引もあるようだ。

そしてガイドブックを6ユーロで購入し、本日のイベントをチェックしてから順次周っていったのでエリアごとに案内する

●Rainforest Biome

熱帯性気候を模したバイオーム

案内板が示すように順次進んでいく。

その中には海外での取り組みなど教育的要素が多く含まれたものが紹介されている。

当たり前だがバイオーム内は暑い。特に上に行くほど暑いため、Coolroomが設置されている。試しに入ってはみたが、周りがそんなにも暑くなっていないせいか外気と変わらなかった。

さらに上にいくとRainforest Lookoutとして全体を見下ろせる場所に行ける。ただ入れ替え制で人数制限もあるので、タイムスケジュールをみてから、並ばれた方がいい。

並んでいる間に注意事項が書かれた案内が回覧される。そして順番が来ると足元が透ける足場のようなところを歩いていくが、これが結構怖い。歩行中はカメラ禁止。そして先端部に到着するとカメラ撮影ができるので私もとることにした。

ある程度の時間を過ごすとまた順次降りていき、次のグループとの入れ替えとなる。結構スリルもあるので入場時間をチェックして、強い高所恐怖症でなければおすすめである。

そして順路に沿って降りていくと、バオバブに模したオブジェがあり環境について学べるようになっている。

またイベントスペースでは香りについての話が聞けて学べることが多かった。

ゆっくり回ると2時間以上。急ぐと1時間ぐらいで周ることも可能であろう。

通路を進んでMediterranean Biomeへ

●Mediterranean Biome

オリーブはじめ地中海地方の植物に、オースラリアの植物などが配置されている。バイオーム中にはカフェもある。熱帯でないので居心地もよい。

途中、研修中の生徒に教えている先生に、インタビューをさせていただき研修内容を教えていただき、施設内の栽培管理方法などについて聞かせてもいただけた。

ここで一旦ランチをとってから今度はOutdoor Gardenを探索した。

●OutdoorGarden

蜂の大きなオブジェが目に入ってくる。

ここではパネルでこのプロジェクト案内がされ環境への取り組みがなされている。

また環境に配慮したベジタブルガーデンや各国からの植物を植栽したガーデンなどが広がっている。

イベントステージや企業ブースなどもあり、様々な取り組みもなされているようである。

周囲は各国や地域をイメージするガーデンになっている。そこでガーデンの手入れをする人にも、少し話を聞かせてもらった。

この広い敷地をボランティアや研修生たち約40名で管理しているとのことである。結構忙しいが、多くを学べるとのことで海外からの研修生もいるということであった。そんな彼をはじめ、多くのスタッフが楽しそうに作業をされている事がとても印象的であった。

そして続いてCoreへ。

●Core

ここは期間限定の展示やイベントができる屋内スペースである。この時も2階でアフリカの展示イベントが行われていた。

ここを出るとエレベーターで昇り、出発地点のエントランスへと戻っていくことができる。

その途中では本年OPEN予定の施設が建設中であった。それを横目に見ながら、エントランスに戻る。

屋外では植物が販売されているので、ここでもご担当の方にお話を聞かせていただいた。

ここで販売されている植物はほとんどが施設内もしくは関連施設で作られているとのことである。そしてグッズを含めてここで販売することができるものは、環境に配慮した選ばれた企業のものしか販売が許されないなど徹底したものになっていた。他にもこの施設の運営についてなど、いろいろなことを教えていただくことができ、本当に参考になった。

最後に、店内のお土産などを買えるショップに到着。ここにはエデン・プロジェクトのオリジナルなどもあり、ゆっくり見たかったが時間もおしていたので、簡単に見学することに。

基本的に私は参考になる資料以外は、自分用を含めてお土産を買わないタイプの人であるが、「THERE IS NO PLANET B」という言葉が沁みたのでTシャツを購入。その頃には15時ぐらいになってしまったので、後ろ髪を引かれる思いで、エデン・プロジェクトを後にした。

今回この施設を訪れて、ほとんど全てのものや場所が環境に関する学習ができるようになっていて、子どもや大人たちへの伝え方の工夫がなされとても素敵であったと感じた。中には虫に触れる疑似体験ができるものもあり、ユニークな仕掛けでわかりやすいものであった。私はこのような環境教育に徹底した施設が日本でもあればいいなと率直に感じた。

また今回の訪問で現場スタッフや運営の方に声掛けをさせていただいたら、とても親切に教えてくれるし、各自自分の意見をしっかり持って活動をしているのが窺い知れてとても素晴らしいと感じた。

この施設は、民間の有志が集い起ち上げ、管理しているとのこと。本当に素晴らしい。いつか私たちもこのようなことに関われる企業をめざしたいと感じるとともに、次回は何か関係性をもって活動をするために再訪ができればと思っている。

私たちも日々学び積極的に活動しながら、ここエデン・プロジェクトを再訪できる日が来るのが楽しみである。

「AIR-POT」視察&研修の最終日は環境や植物の絶滅危惧種の保護に関わる「Bedgebury National Pinetum」を訪問した。

ここでは森林の役割や今後の気候変動の影響などについてなど、つきっきりでレクチャーしていただけました。

ここでも全てではないがAIR-POTが絶滅危惧種などの育苗や栽培に使われている。

栽培においてもその成果は明白であると「AIR-POT」の必要性を強く訴えていた。

その後、森林施設を案内をしていただけ森林のあり方などとても勉強になり、興味深くまたお話を聞かせていただけた。

その途中ではとても可愛らしい「Spotted Orchid」を見ることもできた。

また希少な里帰りした桜並木などを通り、中間地点である施設でコーヒーをいただき、研究者の彼とはここでお別れとなった。ただ一緒に歩きながら話を聞かせていただいたりする中で、互いの考える方向性も似ており多く共感できることがあった。

話によると、近々に来日されるとのことで、ひょっとしたら早い再会が可能になるかもなのでとても楽しみである。

その後も引き続き園内を歩きながら楽しませていただき施設を後にした。

そして車で移動。研修最後のランドスケープ会社であるWillerbyを訪問した。

この会社でも「AIR-POT」にて栽培管理を行った植物での植栽を強く推奨をしていた。

当初は「AIR-POT」を用いての育成は相手にされなかったが、「AIR-POT」による健常な植物によって、植え込みや管理など多くのところでプラスになり、イギリスにおける歴史的な大規模開発の植栽にも「AIR-POT」で栽培された植物が採用され成功をおさめることができた。今はなくてはならないものである。特に大規模開発では「AIR-POT」なしでは成功はないと強調されていた。

また「AIR-POT」で栽培された植物の底面は平のため、丸い根鉢と違いまっすぐに立つので、並木のような揃った植栽が要求されるところでは扱いやすいとのことであった。

 

また従来の方法でも樹木は栽培管理できるが、「AIR-POT」のおかげで数パーセントは枯れずに済んでいる。たかが数%と思うかもしれないが、何千万本の植物を扱う私たちにとっては、ものすごい数の植物の命を救うことができるとのことであり、経営にも大きく寄与しているとのことばがとても印象に残った。

最後には今後の情報提供もしていただけると力強い支援を受けて最後の研修を終えることになった。

研修終了後、ガトウィック空港に移動し、ここで3日間お世話になったジェイミーとジョージーとお別れ。

本当にお世話になった。彼らの素晴らしい研修プログラムに感謝である。本当に多くを学ばせていただけた。この学びを日本に持ち帰り伝えていきたいと思っている。

そしてこの3日間。日本語すらまともに話せない又右衛門の難しい通訳をしていただいたYUKOさんともお別れである。本当にお疲れ様でした。おかげさまで充実した訪問となりました。ありがとうございました。この場からもお礼を言いたいと思います。また再訪した時にお会いできるのが楽しみである。

そして私とNobuhiroは、国内線でニューキー空港へと向かった。

約1時間でとてもコンパクトなニューキー空港に到着。ここからホテルに移動してチェックイン。日没の22時までに少し時間があるので、周辺を散策した。

海沿いの宿泊地周辺はとても美しく素敵な風が吹いていた。

明日も一日歩きまわることになるであろうから、できるだけ早く横になれたらいいなと思いながら、ひたすらコーヒーを流し込みながらジェイミーやジョージーにお礼のメールを書き、いつの間にか机でパソコンを抱えるように寝てしまっていたようである。まるで高校の定期テスト前のようで面白おかしく感じた。さてと、きちんとベッドで寝なおして明日に備えよう。とても楽しみにしていた1日が待っているから・・・・・。

イギリスでの2日目。今日はイギリスで3本の指に入るといわれているナーセリー2社の訪問をした。

朝、起きて近くのパン屋さんで、コーヒーとパンを買い、さっといただいたのちに出発。

まずは1社目Deepdale社。代表自らが圃場(ほじょう)の案内をしていただいた。

「AIR-POT」研修でもあるので当然かもしれないが、広い敷地に「AIR-POT」によって育成・管理されている植物がとても素敵である。

そして約20年「AIR-POT」を使用してきたおかげで、植物の品質が飛躍的に向上し、クライアントの絶大な支持を得ているとのことである。今では「AIR-POT」育成植物との指名で自社を選んでいただいているとのことである。

視察中には、植え込みの現場にてレクチャーなども受けることができた。

このように実際に植えられた元気な植物を目の前にしたレクチャーは、説得力があり、ぐっと入ってくるものがあった。

その後も制限時間いっぱいまで、今後の植栽のあり方、健康な植物とは?など意見交換をさせていただき、本当に多くを学ばせていただくことができた。

そしてあっという間に時間が過ぎ、感謝の意を伝え、Deepdale社を後にした。

そして次の目的地に移動。その途中でイギリス版ファミリーレストランにてランチをいただいた。

午後はmajestic 社を訪問した。ここも20年来の「AIR-POT」での育成管理によってビジネスを急成長させた巨大ナーセリーである。到着後しばらくして、とても忙しい中、代表に時間を割いていただきご案内いただけた。

まずは入り口付近で、会社の取り組みについてお話いただけた。ここは植物の育成管理だけではなく、実際の工事、それも大型開発の植栽工事から、一般家庭までの要望に応えるなど幅広く対応されている行き届いたグリーンサービスを提供する大企業である。

広大な敷地のため、カートにての高速視察である。

広大は圃場では樹種ごとに管理されていてそのスケール感には、とても驚かされた。

このような大きな植物も育成管理されている。

また一般家庭向きサイズのモミジなどまでも「AIR-POT」で植えられていて、植物の品質の高さには驚かされた。

そして倉庫やスタッフルームを見学。大型重機が格納されている施設階上には、農場とは思えないほどのスタッフルームが併設されていて企業としての充実度がうかがえた。

視察の途中では、「AIR-POT」で植えられた植物をフォークリフトで運ばれていくスピード感に驚かされた。

また大型トラックに重機と「AIR-POT」で育成された大型植物と資材が載せられたものを見せていただいた。このような大型植物の植え込みであっても「AIR-POT」で育成した根鉢のしっかりした植物であれば容易で、日本では多くの人数で半日から1日かかる植栽工事も、少人数にて数時間で植栽を終えることも可能になっているとのことである。素晴らしい。

またイギリスの植栽現場で活躍されている著名な女性のスピード感やテクニックもさすがである。憧れを感じる。

さらに素敵なのはナーセリーにて働かれている女性の表情が素敵である。一見おとなしい感じがする若い女性が現場で活動しながら、日々研究を行ない、近々発表もされるとのことで、質問にもはっきり答えていただける。素晴らしい。

他の場所では、とても素敵な表情と日本語で挨拶していただける女性にも出会えた。彼女は小型植物の手入れをしていて、ハサミも日本製を使っている日本びいきの方である。

どのようなハサミを使っているかをたずねたところ、シザーケースからさっと取り出し見せていただけた。それは何とパートナーである「秀久」製!!!

さすがに又右衛門モデルとまではいかなかったが、このような地でもパートナーでもある「秀久」が活躍していることに、驚きと大きな喜びを感じることができた。又右衛門ハサミをプレゼントしたいぐらいであった。

その後も制限時間までカートで圃場を周りながら見学をさせていただき、事務所に戻ることにした。

事務所においてもムービーなどで施設や取り組みを説明いただき、このナーセリーが植物だけではなく人材も育成する確立された企業であることを実感することができた。最後に代表はこの20数年間、「AIR-POT」のおかげでこのように成長することができた。今は「AIR-POT」での栽培管理なくして事業が成り立たないと言っていたのが印象的であった。

今日はこの2社を拝見し、日本との違いを大きく感じた。もちろん日本のナーセリーや栽培管理方法を否定するものではないが、このような成長企業を目の当たりにすると、日本も彼らの育成、栽培管理から学び、今後を一考することも必要であるのではと強く感じた。

そして今日の視察研修を終えて再び車にて長距離移動。ケント州へと向かい、夕刻にホテルに到着。

ここも素敵な街並みである。ホテルに荷物を降ろして、しばらくしてディナーミーティングを行った。

やはりイギリスと言えばフィッシュ&チップスかなと思い注文。ただ又右衛門はチップスを控えているので、ポテトを野菜に変えていただいて、美味しくいただくことができた。

その後街の植栽を見学。ところどころではあるがプランターに花が植えられていた。

部屋に戻り、睡魔に襲われるまでデスクワーク。いろんなプロジェクトの連絡などをいただき、中々終わらず、日付が変わり大きく時間は過ぎていったがとても充実して一日を終えることができた。

さて明日も素敵なプログラムが待っている。しっかり頑張ろう。

約15時間のフライトを終えてヒースロー空港へと到着。荷物も無事にピックアップでき、到着ゲートを出ると今回、通訳としてお世話になるYUKOさんが待っていてくれていた。

YUKOさんには7年前のチェルシーフラワーショウにてお会いして以来であるが、変わらずのお元気そうなお姿を拝見してうれしく思えた。

そしてしばらくして、今回のイギリス訪問のメインである植物育成ポット「AIR―POT」社の代表であるJamieさんとGeorgieさんが迎えに来てくれた。迎えに来てくれたといっても、飛行機に乗ってわざわざヒースローまで、さらにレンタカーを借りてまで来ていただき本当に感謝である。

ここで「AIR-POT」について簡単に説明をさせていただく。「AIR-POT」は約25年前にスコットランドで開発された。原料にリサイクルプラスチックを使用し、長年再使用が可能であり、植物の生育に特殊な機能を持つ環境に配慮された画期的な植物育成ポットである。

その機能の素晴らしさから、英国王立植物園キューガーデンでも数多くの植物の育成を行ってきている。また、「AIR-POT」によって栽培された樹木はロンドンオリンピック公園や2015年ミラノ万博会場景観プロジェクトにも採用されるなど、素晴らしい功績を残している。そして、この「AIR-POT」社の日本における唯一のパートナーがバラエングループになる。

本来であればもっと早く訪問をしなければならなかったが、COVID-19の影響でリアルでの対面が制限され、やっと規制はほぼなくなり今回の訪問となった。そこで実際に「AIR-POT」による健康な植物栽培の現場に触れてみるための渡英である。

そして前置きにもあったが、世界的に著名である英国王立植物園に到着。普通であれば正面玄関から入るところ、STAFF入口から入場させていただき、至近の施設内から視察をさせていただいた。

 

デザットプランツや乾燥地域の植物のガラスハウスの見学。見慣れた植物が多くあり参考になる。

そして、ジェイミー&ジョージーに、キューガーデンの取り組みを聞かせていただきながら各ゾーンを視察させていただいた。

そしてキューガーデンを象徴する大温室内も見学。そこでは「AIR-POT」のユニークな使い方の実験がされており驚いた。

かなり発根が良いらしい。大きな植物の取り木用として実験されていた。面白い。

また大型植物の移植をするために写真のような取り組みを実際にしていた。この使い方は理にかなっていると感じた。日本でも早速試してみたいと思った。

そして広大な場所を植物に触れながらひたすら歩き続け、とても心地よかった。

上記まではキューガーデン一般入場でも確認できるので、ロンドンにお越しの機会があれば植物に興味がない方でも観られればと思う。

続いて、関係者のみが入れるゾーンを視察し大型コンポストの取り組みを見学。施設内の落ち葉や小枝などの資源は全てコンポストにされているとのことであった。

そして今回の視察のメインであるキューガーデンの研究育成施設内へと移動した。

Facebook(ジョージーの説明動画リンク)

そして現場にて「AIR-POT」の役割や使い方をレクチャーいただき、育苗にはとても向いていることを実感できた。

また、多肉植物などにもしっかり効果があることを教えていただけ、「AIR-POT」は植物を選ばないという言葉がとても印象的であった。

屋外ではバラの育成にも採用されている。

そして管理責任者の方からこの施設の説明を受けた。この場所では約20年前から「AIR-POT」で管理されており、現在3,000鉢が栽培されているとのことで、その効果は大きいとのことであった。

他にも多くを教授いただけたが、ここでは書ききれないので続きはリアルでお会いさせていただいたときにでもと思う。

また研究育成施設内では、植物だけではなく、将来の担い手も育成されていた。ここで学び社会に出ていくとのことであった。このような若い人たちが笑顔で植物に関わっている姿はとてもうれしく思えた。

そしてこの施設を出口には約20年間「AIR-POT」が採用されていることが証明される展示がなされていた。素晴らしい功績であると言えよう。

そして再び通常の施設を歩き続ける。そうすると以前に観たことがある構造物が目に飛び込んできた。

そう、確かミラノ万博のパビリオンの構図物であろう。7年前に訪れたミラノが懐かしい。

これは鳥の巣をイメージされたものであったと記憶している。

構図物とは対照的に観ると面白く感じる球状の生きたギガンチュームが一面に拡がっていたのがとても印象的だった。

その後、遅めのランチをみんなでいただき、今後の予定すり合わせなどのディスカッションを行って、正面玄関から退場することになったが本当ならもっと長く時間をかけなければならない施設であることは確かである。ただスケジュールの都合で、今回はこの辺で・・・

といっても通常の開門前から入場いさせていただき、ここだけで1~2万歩ほどは歩いたのではと思う。

そして再び車に乗り込み本日の宿泊地に向かった。車の中でもずっとディスカッションが続き約2時間強でASHWELLに到着した。

そしてとても雰囲気のあるホテルに到着。部屋へと向かった。

ただ古い建物で、階段が梯子並みに急であった。おそらく今まで生きてきた中で、一番狭く急な階段であったと言える。それを徹夜明けで25gのスーツケースを上げるのはかなり過酷で、Nobuhiro氏の助けをもらいながら何とか部屋に到着することができた。

せっかくなので、夕食までの数十分、又右衛門チームで街を歩き植栽などを観てまわり、その後全員でディナーミーティング。「AIR-POT」と私たちのバイオスティミラルの取り組みなど互いに共感でき、とても話が弾み、気が付けば日没が近くなったので今日のところはこの辺にして各自部屋に戻ることにした。ただ夕暮れと言っても夏至近くのイギリスでは、すでに時計は22時頃ではあったが・・・・

その後部屋でいつものデスクワーク。日付が変わりパソコンのキーボードに指をかけたまま眠ってしまいそうになってきたので、まだまだ旅が始まったばかりということもあり、少し横になることにした。

日本出発から仮眠のみの1日半。重いバックパックにスーツケース、急な階段昇降というエクササイズのような活動でかなり疲れているはずなのだが、ナチュラルハイで元気に1日を終えることができた。明日も引き続きとても楽しみである。

さて今回の欧州出張はイギリスとスペインである。イギリスの訪問目的は、世界的に高い評価を受け、日本でも導入が始まっている画期的な植物育成ポット「AIR-POTⓇ」の開発・製造会社の現地視察とオフィシャルパートナーとしてのミーティングがメインである。

そしてスペインでは、バレンシア地方を中心に、又右衛門エリアや預けている植物の生育状況の確認、日本パートナー企業の案内である。

そして今回もこのブログで紹介させていただきたいと思っている。相変わらずだが、ほぼ毎日移動の詰まったスケジュールであり、ヨーロッパの夜は遅くまでディスカッションもあるため、文章作成とタイピングがかなり遅い私は、中々ブログを書く時間が取れないと思うので、アップに時差があり、場合のよっては帰国後になったり、ほぼ写真になったりするかもですが、ご了承いただきたい。また、今回は特別に視察させていただく区域もあるので、十分なアップが難しいかもですが、併せてご了承くださいませ。補足はまたリアルでお会いした時や講演をさせていただいたときにでもご紹介させていただきます。

あとできれば現地や移動中にでもFacebookの個人アカウント(金岡信康)、もしくはofficialの又右衛門FacebookやInstagramで随時アップしていければと思っているのでウォッチしていただければと思います。

ではでは、かなり前置きが長くなったが又右衛門 欧州へ。を始めさせていただきます。

昨晩の舞浜での全国花卸協会の総会を終えて、翌早朝に帰阪。豊中の事務所により、本社を経て、いったん自宅に。そして慌てて荷物を準備、スーツケースに詰め込んで、ネコたちの頭をなでて、夕方に出発。伊丹空港から羽田空港へと向かった。

そして羽田空港を出発し日付が変わってロンドンのヒースロー空港へと向かう。約14時間30分の空の旅である。旅というか、機内できちんと眠れない私にとっては、修行に近いもので、いつもこの時間をやり過ごすために前日はあまり眠らない。好きなコーヒーは飲まず、飲めないワインを飲んでみるなどを工夫し、何とか機内で眠ろうとしたが、どれもが良い結果を得ることができていないので、今回もあきらめてデスクワークを行った。ただおかげさまで先週の2回の出張や講演の準備でほとんど眠れていない日が続いたので、今回はウトウトすることができたのはありがたかった。

出発から数時間が経ったころには、飛行機の窓の自動調整具合もあるかもだが、幻想的に感じる景色が広がっていた。

また数時間経つと青みが増してきた景色。これもまた素敵な感じ。

また数時間経つとそこはすでに氷の世界。

窓の下にはとんがり山と氷で覆われた川のようなものが観えてくる。日本の富士山やアルプスとはまた違った美しさがある。MAPからみるとグリーンランドのあたりであろうかと思う。

 

そして出発から10時間が経ったころに、機内は点灯し食事が運ばれてきた。私は出国前から選んでおいた低糖質の食事である。特に制限しなければならない病気などはないが、メタボ対策と思って、運動のできない機内では頼むようにしている。当然味が薄いが少しでも肥満防止になればと思っての素人の考えではあるが・・・・。

食事を終えたころには、流氷であろうか、素敵な景色が広がっている。ただ最近開発・販売開始した細胞膜透過性資材に力を入れていたせいか、その景色は細胞のようにも見えてしまった。

そして着陸の2時間前ぐらいから雲海が拡がり、またしばらくして氷の世界から海の青と大地の緑が映える生命の息吹を感じる景色へと変わっていった。

やっとあと2時間ほどで目的地ヒースローに到着。さ~~7年ぶりのイギリス入国。短い間ではあるが、どのようなことが待っているか楽しみである。