四代目又右衛門の頭の中を書いたブログ

MATAEMON'S THINKING BLOG

今日は、弊社 大阪営業所から1,000年オリーブが巡業の旅に出る日である。

 

 この1,000年オリーブは、約1,000年スペインの地で育ってきた。

そして縁あって日本そして私たちのところに来てくれた。

 

スペインでも1,000年を超えるオリーブは大変稀少である。その中でも、このオリーブのように優しさ、力強さ、温かさを感じるオリーブには滅多に出会えない。

 

そして日本に来るために通常の業者であれば、契約終了後適期を待ってすぐに輸送されるが、私たちは約2年間、スペインのナーセリーで日本向けに養生し、そして日本に到着後、半年以上養生させて、今日この日を迎えるとになった。

 行き先は大阪の中心地であるうめきたガーデンである。

ここで私がアンバサダーをつとめさせていただいている「みどりのサンタフェスタ」へ、又右衛門と一緒に参加することになる。

 

まず朝、現地にスタッフ、オリーブの鉢、10tフォークリフト、スペシャルブレンドの土が到着した。

 

ちょうどその時に北京大学の皆さんがお越しになられ、オリーブの説明や植栽について、又右衛門の植物に対する想い、植栽や環境に関する考え方について、少しお話をさせていただいた。

 

 大学の皆さんは、とても私たちの取り組みに関心を持っていただき、活動に共感していただけた。そして後日改めて来日したいと、うれしい言葉もいただけ、多くの皆様から握手を求めていただくことができた。

私は国境を越えて、私たちの取り組みが評価されたことはとても意義あることだと思う。是非この縁をつなげていければと思う。

そして材料の準備が整い、植え替えの作業を行った。少し予定外のこともあり手こずってしまったが、何とか工夫し、おかげさまで夕方には何とか無事 大都会の真ん中にどっしりと腰を下ろしていただけた。

 さ~明日12月1日~9日まで開催される「みどりのサンタフェスタ」この期間はフェスタ会場が無料で開放されていますので 是非1,000年オリーブの温かさを直に触れに来てくださいませ。皆様のお越しをお待ちしています!!!

早朝、慌てて用意し、朝食をいただき、大社へと向かった。

大社近くの駐車場に車を停めて、神門通りをとおり、大社へと到着した。

参道を通り、祓いの社でお浄めをし、本殿へと向かった。まずは昨年授かったお札を収め、本殿にて、1年間の御礼と、また今年もこの地を訪れることができた喜びを伝えさせていただいた。

 その後は十九社や素鵞社をお詣りさせていただいた。

 この素鵞社(そがのやしろ)は、出雲の中でも、とても強いパワーを感じることができる。特に社の後ろ側の岩に向かうと感じることができる。このような感覚に敏感な人は、そのパワーを肉眼で見ることができるほどである。是非行かれた方は感じられればと思います。

 そして神々の会議室と呼ばれる上の宮、そして下の宮を参拝し、その後屏風岩を参り、ここで和を尊しとする意味を毎度考えるようにしている。


 交渉ごとの神様である因佐社を参らせていただき、ここでも1年間の御礼を伝えさせていただいた。


そして昨日に続き浜を訪れ、素敵な波音に心を洗われ、最後の参拝をさせていただいた。
すると、ある一人の方との出逢いのご縁をいただき、少しばかり歩きながらお話をさせていただいた。

その方は九州 大分から一人で来られており、出雲は初めてのことだったので、少しばかり出雲のお話をさせていただいた。

そして出雲に来られたら、やはりおそばを食べられたらと思い、私の友人と共に人気のお店である「かねや」さんを訪れ、割子そばをいただき、お互い地元のお話などをさせていただけた。

おそばを食べ終わると、再び大社の正面まで、一緒に歩きながら、色んなお話をさせていただき、またどこかでお会いできればとの最後の言葉を交わし、ここでお別れとなった。

出雲でのご縁は不思議なものなので、きっとこの方とはいつかどこかでまたお会いすることがあるのではと思いながら後姿を見送らせていただいた。そしてその後、神門通りでなじみのお店に顔を出し、お昼前には、帰路につくことにした。

再び、大山を横目に見ながら、高速道路をひた走り、夕刻には宝塚に戻った。そして地元宝塚園芸振興センター(あいあいパーク)の役員会に出席し、少し眠気を迎えながら無事帰宅することができた。

今年の神迎祭は、本当に穏やかな天気であった。初めて訪れた神在祭から7年。その中でも最も天気に恵まれたような気がする。今日からの一年も、このように是非穏やかな日々であればと願うばかりである。

 

今年も例年のように参拝できたのは、スタッフをはじめ多くの皆様のおかげであります。本当にありがとうございます。

来年は11月17日(旧暦10月10日)。またこの日を無事迎えられるように一生懸命頑張ろうと思う。何卒よろしくお願いします。

昨日今日と、毎年恒例の出雲へと訪れた。今回も昨年同様車で行くことにした。


 早朝に宝塚を出発し、約4時間半で、須佐神社に到着した。ここの主祭神は崇拝する素戔嗚尊であられ、出雲を訪れるときは、必ずと言っていいほど、参らせていただいています。


境内には大杉さまと言われる杉の巨木があり、とても素敵なパワーを感じることができ、私はここで現在の仕事に携われている御礼と、秘めたあることの祈願をさせている。(祈願内容は秘密です~~なんて)


無事参拝を終え、須佐川にてお浄めをさせていただき、少し早目の昼食をいただき、とても素敵な空間を後にした。

その後、朝山神社を参拝させていただいた。ここはとても厳かな空気が漂う素敵な空間である。そして身と心をお浄めいただき、大社方面へと向かった。

車で小一時間、日御碕神社に到着。ここでも一年間の御礼をさせていただいた。

その後ホテルに向かい、知人と合流し、いよいよ神迎神事が執り行われる稲佐の浜へと到着した。いったん15時過ぎに到着をしたが既に浜には多くの人が来ており、17時からの御幣をいただくのに行列ができ始めていた。

そして17時に浜の入り口で配布される御幣を頂戴し、再び浜に戻り、神事が始まるまでの2時間ひたすら待ち続けた。

待つこと2時間、19時にいよいよ神迎神事が執り行われ、約30分で浜での神事は終わり、そのまま神々に連れられて神楽殿へと向かった。

そして大勢の中、約30分で神楽殿に到着。その後神迎祭が行われ、2017年の神迎神事が終わりを迎えた。終了後、神楽殿入り口で、お神酒と神迎餅をいただき、ホテルへと向かった。

ホテルに着いた時は既に23時を越えていたので、デスクワークは控えめにして、シャワーを浴び、そのままの姿で深夜ベッドに崩れ落ちてしまった。

先週 スペインより本年度最終になるコンテナが到着し、無事検査及び諸手続きを終えて、大阪営業所へと来てくれた。

 最終のコンテナは100年オリーブ®と、120~150年のディッシュタイプ。さらに200~300年の中型である。


 どのサイズも元気に到着してくれた。


 この状況であれば、希望していただければ直ぐにお渡しさせていただけるものばかりである。

 

輸入に関して今年一年を振り返ってみると、色んなことがあり多くを学ばせていただくことができた。

そして総じて言えることは、現地パートナーが日本向けの又右衛門スペースをつくってくれたことで、品質は向上し、木への負担も少なくすることができた。皆さんの努力には本当に感謝である。

私たちはこれに甘んじず、植物のためにより上をめざし頑張っていきたいと思う。

 

そして既に現地では来年到着予定のオリーブが、日本に向けて出発の準備がされている。本当に楽しみである。乞うご期待!!!

 

昨日11月17日 サントリーホールにおいて黄檗賣茶流の煎茶会『曇華峰』が開催され、そのステージのデザインを弊社 矢野TEA 花材を緑匠・又右衛門にて担わせていただきました。

今回の煎茶会のテーマは吉野熊野国立公園に指定されている大台ケ原の原生林でした。

 今までガーデンデザインなどでの表現を主に行ってきていたため、根付のものが多く、切り花で表現するハードルは高かったのですが、おかげさまで参加していただいた皆さんになんとか喜んでいただけるものができました。

もちろんそのステージは厳かな雰囲気で包まれ、多くの方々の心に染み入るものであったと思います。


このような素敵な機会を与えていただき、またお世話になりました黄檗賣茶流の社中の皆様に本当に感謝です。

 

私たちはこれからも日本人のもつ美意識と感性をもって、様々な事へのチャレンジをしていただければと思っています。

 

今後とも、よろしくお願いいたします。

 

デザイン 矢野TEA

プランツ 緑匠・又右衛門

早朝 無事飛行機はフランクフルトに到着した。そして降機してしばらく経って、機内に忘れ物をしたのに気付き戻ろうとしたが、取り合ってもらえず一旦はあきらめたが、何とか連絡をとることができ、大切なものは手元に戻りホッとしてラウンジで、今回の「又右衛門。再びマダガスカルへ。最終回」を書かせていただいている。

 今回もこの行程を思い出し、今回も多くの人、植物、動物に出逢うことで多くのことを学ばせていただけたと感じている。


 フォートド―ファンでは、ボランティア団体 サザンクロスの方々やそれらにつながる集落の方々のとても純粋な眼、心に触れることができ、色んな経験値を積ませていただくことができた。また自立支援活動が徐々に浸透しているその努力に頭が下がる思いをし、微力ながら私も彼らの活動を支援し、又右衛門としてできること、又右衛門しかできないことを実践し協力していきたいと思っている。


以前のブログを読み返してもらえればわかるが、とても謙虚な土産物売りの人にも多くを学べた。厳しい国ではよくある自分のみじめな境遇を全面に出し、物乞いする人が多い中、自らは余計なことは何も言わず、ただひざまずき頑なに商品を並べる彼の素直さ、謙虚さ、ひたむきさには多くを学ばせてもらうことができた。

また、又右衛門とちょっと似た風貌ながら鉄という素材を再利用し、アーティスティクないろんなものを作り上げ、これまでの22年間で約200名の子供たちを招き入れ、技術伝授による自立支援を行い続け、それと同時に保育園、小学校、中学校、高校また給食室、オーガニック農園まで作り、400名の子どもたちに教育を与えている彼には、本当に尊敬に値すると感じた。そんな彼に又右衛門の活動を評価いただき、彼が初めて会う私に、日本のパートナーと呼んでもらえたのは、とてもうれしかった。これからも彼に学び、彼と歩み色んなことに取り組み、支援をしていければと感じた。

 

本業である植物については、植物のプロフェッショナルにも会い、色んなことを教えてもらえた。

現在珍しい植物が高く売れるということから、現地人がハンターのように乱獲しているところが多く、私もその現状を垣間見ることができた。そしてその植物は日本にも届いているのであろう。これはとても残念なことである。でもこれは採取する人の問題であろうか?

いやむしろ純粋な現地人に、海外からお金を積み間違った活動を教え込んでしまい、純粋な彼らの考えを変えてしまった外国人の問題とも言えるのではないかと思う。


実際にワシントン条約によって保護されている物であっても、その抜け道を探して輸入しようとしている我欲の強い日本人も多くいるとのこと。とても残念である。

ただこのまま彼らのお金目当ての自由奔放をいつまでも続けさせていると、植物のため大地のため人々のためにならず、今の希少植物の流行りは一過性のブームで終わるか、採りつくして絶滅して終焉を迎えてしまうかであろう。そしてそれを仕事とするものは、ではまた次の国へ。違う植物へと鞍替えすればいいかもしれないが、残された荒れ果てた自然、現地の人はどうなるのであろうか?私はそのことを良く考えて欲しいと常に思う。

 そしてこれからも学校、研究者、現地、政府関係と連絡を取り合い、より良い形で継続性のある交流取引こそが、長続きできるものと思っているので、一つずつ解決していければと思う。


この他にも素敵な人たち動物、植物にも出逢えることができた。本当に素敵な旅であったと言える。皆さんに感謝である。そのようなマガダスカルは本当に素敵な国である。

 ただどうしても気になるのがこんな素晴らしい固有の大自然をもつマダガスカルであるが、色んなものが手に入り成長を遂げる中心部アンタナナリブでは、あまりにもひどい交通渋滞がある。さらに人がごった返す市場の中に入って行くと、悪臭が漂い、ペストや病気の感染が流行しても不思議でない衛生状況である。さらにスリや犯罪も多くなってきている。

 

仕事がないがゆえの都心への人口集中。そしてこのような諸問題の勃発。でも私は今ならこの問題は解決をできるのではないかと思う。確かに多くの費用が必要であろうが、短期的なつぎはぎの道路整備や施設づくりではなく、思い切った改革をさせて欲しいと思う。素人の私が言うのは何だが、東京のような大都市になったら無理であろうが、まだこのサイズなら十分可能ではないだろうか?

 

私はこの国が、間違った形で物だけは豊かになって行きながらも、生活する環境や人の心が貧しくなっていっているのではないかと感じている。私はこれからもこのマダガスカルが世界に誇る大自然 固有種の宝庫のままであり続けていてくれることをねがう。

そのためには人の身勝手による自然環境を破壊抑止し、皆で協力し、大自然を生かした本当の意味でのマガダスカルの近代化を遂げてほしいと思う。

 

美しい国マダガスカルが、経済を優先して、失敗を繰り返してきた先進国の二の舞を演じないように・・・

 

そしてその一部でも又右衛門として何か協力できればと思っていますので、皆様には今後ともご指導のほどお願いいたします。

 

それではあと数時間で日本に向けて帰国します。また皆さんにお会いしてお話しできる機会があればと思っています。

相変わらずの誤字脱字、乱文失礼いたしました。意味不明なこともたくさんあるとは思いますがお許しいただければ幸いです。何か気になることがありました何なりとお尋ねください。

では、これからも皆さんからいただいた素敵なものをしっかり抱き、少しずつでも前へ前へと進んでいきます!

では!次のプロジェクトに出発進行!!!

今朝起きると体調は回復してきて痛み以外は随分と楽になり、朝食にフルーツを食べることができた。ただ大好物のコーヒーはこの日も飲むことはできなかった。

 

そして朝はホテルでガイド兼アドバイザーと最終の打ち合わせを行い、今後の進め方などを協議し、次回の訪問を3月と仮決定をして、空港へと向かった。

 

そして街中を抜けて、昼前に空港へと到着した。マダガスカルでは基本国際線は3時間前の搭乗手続きを推奨されているのだが、まだそれより少し早く着いたので空港で今回も大変お世話になったセルジュ氏と最後の打ち合わせ兼ランチを終えて、最後の握手を交わし、私はチェックインに向かった。

 

そして私の発熱検査が無事通過するのを見届けて、彼はまた私の次の用事へと出かけてくれた。彼は本当にまじめで素敵な人物である。今回も本当に助かった。車のブレーキのタイミング以外はパーフェクトであった(笑)

 

 そして無事出国審査も終え、待合室へと向かった。まだここで2時間ほどあるので、数少ないお土産物のお店をのぞいてみた。するととても気になるものを見つけてしまった。


 その気になるのがこれ。バオバブに寄りかかってコンタクトをとり合う姿が、私とよく似ているように感じて、親しみを感じて購入をさせていただいた。

 

そして案内板も何もない、早口のアナウンスだけが頼りなので居眠りすることもできずに待ち続けた。そして定刻を過ぎしばらくして、アナウンスがあり搭乗口に向かった。

 

 そしてこれでマダガスカルの地を離れることになる。今回も色んな経験をさせていただけた。そして新たに始まることへの期待と不安を背中に背負い、飛行機へと乗り込んだ。

機内では毎度のように殺虫剤が撒かれて出発。約3時間半後に、ヨハネスブルグに到着した。

 ヨハネスブルグの空港は、ユニークなお店も多くあり、結構時間をつぶすことができた。そして定刻に搭乗ゲートに向かい、本日二回目の搭乗になった。


ここからヨハネスブルグに約10時間半かけてフランクフルトに向かうことになる。そしてその機内でこのブログを書いている。

 

さて今日は機内泊。泊と言っても寝ることができない私には区切りがないのでとりあえず時間も深夜になったのでこの辺にて。

 

では皆さん。寝ないですがおやすみなさい。

昨日の苦しみが、薬が効いたのか神様のご加護か朝方には少し楽になり、何とか起き上がれる状況になり、今回の訪問の大きな目的の一つの農場の訪問をした。

この会社は、かなり古くから植物に関わる仕事に就いており、最近マダガスカルから日本向けに輸出を手掛けている会社には、もとは動物輸出からの転嫁などが多いため、この会社はいわば植物専門のスペシャリストの老舗と言える。そして今回も私たちの取り組みに関心をもっていただき、私の再訪を歓迎してくれた。

 

早速、事務所にてミーティングに入り、今後の取り組み方についてなどを伝えて、その後少し植物を見せていただいた。

相変わらずユニークな植物がある。上記のようなコーデックスもあれば、ラン類もある。写真ではNGだが初めて見たものもいくつかあった。

そしてそのような中、私の希望品種をいくつか伝えて、その輸送方法などについてもディスカッションをさせていただいた。

 昨今の輸出業者には、多くの注文があるため、また価格重視のため、採取後すぐに輸送している業者が多くなり、実際に日本到着後に枯れてしまうことが多いのではないかとのこと。

その辺について特に時間を割き、彼らの植物専門のプロフェッショナルの方法と又右衛門の他国での取り組みなどをうまく調和させることで、植物を死なせない事前準備と輸送方法についての話しがつめてできたので、他とは違った状況を創り出せるように思う。

 

そして、彼らも出荷があるため、時間切れとなり、来春からの取り組みを楽しみに、固い握手を交わして、ナーセリーを後にした。

 

 その後、近くの地元産物が立ち並ぶところに行き、マダガスカルの工芸品製作のための参考になるものを見て回った。


 このお店は私が2か月前に訪れたことを良く覚えてくれていて、気持ちよく出迎え、気持ちよくディスカウントしてくれた(笑)


 そして体力的にも厳しかったので、視察はそこそこにして、昨日から丸一日水と薬以外口にしていないので、何か口に入れなければと思い、ホテル近くのスーパーマーケットに行き、バナナとスープ代わりにインスタントラーメン、エナジードリンクを購入して、夕方にホテルに戻り、今日唯一の食事をとった。


 ちなみにこのインスタントラーメンは1200アリアリなので日本円で50円強。薄味でとっても美味しかった。


そしてその後は明日の帰国に備えて、熱が上がると飛行機に乗せてもらえないので、デスクワークもほどほどにして、早目に就寝することにした。

昨晩素敵な出逢いがあったフォートド―ファンから戻り、今日はまずアンタナナリブにある以前からとても気になっていたところへ突撃訪問予定であった。11月12日は昔からとても素敵な出逢いがある特別な日であったが、やはり今日もまた素敵な出逢いをすることができた。 

 朝食を食べ、まずは近くにあるガーデンセンターを訪問した。ここは恐らくフランスの会社であろうか、輸入植物等も多く扱っており手広くされている。店内には地元の人は全くいない。聞いてみるとどうやら富裕層向けの販売店のようである。そしてしばし見学させていただき、次の目的地である花屋さん街へと案内をしていただいた。


 ここは地元民が訪れる花屋さん街である。さすがにここには私の求めるものはないと感じたので、早々に引き上げ、今日のメインへ見学にいくために移動した。但し今日は日曜日のため、恐らく誰もいないであろうが、外観かうまくいけば見学だけでもできればと思い、ノンアポであったが訪れてみた。

 

 到着すると、その外観にまず驚かされた、まるでおとぎ話かアニメでて来そうな外観である。

 そしてゲートが開いていたので、勝手にお邪魔させていただくと、そこには私が気になっていた写真にある鉄製のバオバブのモニュメントが飾られていた。

前回8月にマダガスカルを訪れた時に、レストランやショップ、ホテルで見かけてとても気になっていたのである。

 大きさは手のひらに乗るお土産サイズから背丈ぐらいあるとても大きなものある。そしてバオバブに限らず他にもカメレオンや灯台、その他多くの鉄加工品が陳列されていた。私は隅から隅まで興味深く、色んなものを拝見させていただいた。

 

するとニコニコ笑いながら、見た目ユニークな感じの人がとことこと現れた。「勝手に入りすみません。」というと、大歓迎ですよと答えていただいた。お聞きするとここのオーナーであった。

まさか日曜日にオーナーがいるとは思っていなかったので、色んな話が聞け、とてもラッキーだった。さらにオーナーは代表兼チーフデザイナーでもある。そのため話が早い。おまけに何と大の日本好きとのことであった。とてもうれしいことである。

そして彼はいろんな話を聞かせてくれた。それはまず工場を見せてくれた。日曜なので作業はしていないが普段は約200人が勤めているとのこと。そしてその多くが、孤児やその他いろんな厳しい生活環境の中、救いを求めて集まってきた人が多いとのこと。そんな人たちに技術を教えて、ここで自立できるようにしている。

 

そして環境に配慮するために、廃棄された鉄のリサイクルなども行っている。空き缶などで小物も作ったりしている。本当に素晴らしい。 

そしてとんでもないこんなものまでも作っている。これはフランスの展示会にて展示され多くの方に評価をいただいたとのこと。またこれは動くのである。彼は嬉しそうに私に巨大な飛行機を動かして見せてくれた。



工場以外にも色んなものが併設されていた。これは保育施設である。ここであげた収益で就労者のため、地域のための保育所代わりのものも建てて支援をしている。


 

それだけではない。中学校、高校も隣接する場所に建て、教育支援をして。次世代を育てている。本当に素晴らしい。おまけにこれからはサッカーチームやボランティア団体にも寄付していこうと考えているらしい。頭が下がる思いである。 

 まだまだそれだけではない。有機オーガニックの畑も作っている。自分たちで食べたものの残渣を堆肥にして利用している。中にはミミズが多く育っていた。

また畑でできたものの抽出液から虫の忌避剤や肥料も作っている徹底したオーガニックである。さらに畑の形はマダガスカルの形を模しているとのこと。

 さらにミツバチの巣までもある。驚きの連続である。


 トイレはバオバブの形である。可愛い過ぎである。このように私に一生懸命に活動を説明してくれた。

そして売り場に戻り、何故私がここに来たかを説明し、私の仕事として卸や貿易、ガーデンデザインなどを行っていることや、オーガニックの生産指導、NGOでの活動などを話すととても共感できることがあった。


 そしてそしてそれだけではない。今までの写真で彼を見ていたら気づいていたかもしれないが、バンダナといい、髪型と言いまるで兄弟といっても良いぐらいにているとも感じている。これはお互いが感じていたらしい。そして見た目もよく似ている日本好きのマダガスカル人、マダガスカル好きの日本人は一瞬で意気投合してしまった。

 

現在彼の作品はフランス、イタリアでかなり評価を受けているとのこと。そして今まではノンブランドで行っていたが来年にはブランドを立ち上げるとのこと。とても期待できるのではなきだろうか。作品はもちろん、彼のセンス、キャラクターそして活動背景。どれをとっても皆さんに共感いただけるのでなないだろうかと思う。

 互いの活動に共感し、意気投合した二人のこれからの取り組みを是非楽しみにしておいていただければと思う。


 とても良い出逢いが出来たと上機嫌で次の目的地へと車をすすめた。それが又右衛門にとってこの旅一番の試練になるであろうことになった。

先ほどの訪問が昼を大きくまわったので、ランチはスナックと飲み物で車に乗りながら済ますことにした。

果てしなく続く山道。はげしいカーブの連続で、車酔いをしてしまった。ガイドは引き返そうかとは言ってくれたが、せっかく私にあって欲しいという人のところに案内してくれようとしているのに、そういうわけにはいかないし、二度と来ることがないかもしれない場所だけに頑張るといった。

 そして激しい車酔いに耐えながら出発から約2時間半で目的地に到着した。

 そこにはマダガスカルの植栽用の樹木の生産販売をされていた。しばらくここで見学をさせていただきながら、プライスリストを預かり、帰路へとついた。

 

帰路は、往路よりも時間がかかるためさらにきつい。そのような中、恥ずかしながら何度も吐いてしまった。それを何度も繰り返していると、胃がよじれるほど痛くなってしまい
気がつけば車内で眠ったのか気絶したのかわからない状況になってしまい、約三時間後、一人で歩くのがやっとの状況でホテルに到着した。ホテルをつくなり、トイレに駆け込み、そして何もできずそのままベッドに横たわった。

そこから急激に体中に痛みが走り、寒さに体が震えはじめた。そして水を飲んではトイレに向かい、恐らく朝まで10回ほどトイレに行っただろうか、かなり苦しみにもがいていた。

 

そして朝方、何とか薬で少しは楽になってきてくれた。恐らく昼間クーラーのない暑い車内で何度も吐いたため水分も足らずにいたので軽い熱中症のようであったかもしれない。でも本当に日本に帰れないのではないかと思うぐらい苦しかった。本当に素晴らしい出逢いと、中々ない苦しみにもがき続けるという両極端な忘れられない一日になった。

昨日深夜まで続いたせいか、風邪薬のせいか少し眠気が残ったまま朝を迎えた。

 そして簡単な朝食で大好物のコーヒーを身体に流し込み、気合を入れて7時30分にホテルを出発した。

 と言ってもホテルからササンクロス事務所まで歩いて5分の距離であるが・・・

 そしてミーティングを行っている時に、集落の村長であった方の息子さんが、集落の工芸品をもって私のところに来てくれた。

拝見させていただくと手作りのとてもかわいらしいものである。良ければ村民のためにお土産としてどうですかとのことであった。

私は可愛らしさが気に入ったのもあるが、私が今すぐにできる協力として、素敵な小物を日本の皆さんに紹介したいと思い、持っている全ての工芸品を譲っていただいた。

すると彼はうっすら涙を浮かべていたのが印象的であった。

 これは購入した後で、こっそりと案内人であるサザンクロスのリヴさんが私に教えてくれたのだが、彼はこの収益で、今病気の子どもたちに薬が買えると喜んでいたと・・・。

 

彼は私にセールストークとかで先に言うのではなく、そのことに触れるなど一切せずに、集落の人が一生懸命作りましたとだけを言う姿勢であったことに後から目頭が熱くなった。

 

このように集落の村民に、援助だけをするのではなく、自立できる仕事や活動を教えたり、植物の大切さを教え植林活動したりしているサザンクロスの活動や関わる人たちが本当に素敵であるとあらためて実感することができ、強く胸を打たれた。 

 そして彼を見送り、又右衛門がアンバサダーをつとめさせていただいている「みどりのサンタ」として、サザンクロスが活動支援する集落で買い上げたバオバブの苗を、とても素敵な場所に植えさせていただくことができた。

 


 又右衛門として、みどりのサンタとして、これから10年20年先も、この樹の成長を楽しみながら、現地の皆さんと手をつなぎ活動をしていきたいと強く想った。 

 その後、珍しい植物の収集家を紹介いただき、ユニークな植物を拝見させていただいた。


 中にはうっとりするような物もあり、詳しく話を聞かせていただいた。マダガスカルには、レアな植物を海外に輸出している人がいる。その中には、きちんとした国際ルールに則っとっている人もいれば、グレーな人もいる。全く非合法的な人も多くいるとのこと。

当然私は、合法的な輸出入以外は行わないので、そのことを伝えながら、いろんな話を聞かせていただいてきた。

 

また近いうちに、素敵な植物を皆さんにお見せすることができるようにしたいと思っているので楽しみにしていただければと思う。

 終了後は、サザンクロスの植林用の苗場を拝見させていただき、現場で植林用に何を植えるか?また苗場を活用して植物の養生スペースをつくれるかなどのディスカッションを行った。


 また近くにある最寄りの港も確認し、再び事務所に戻り最後のミーティングを行うことにした。その後、家族の方々が用意してくれたマガがスカルのネイティブ料理を昨晩に続き、家族の方々と一緒にいただき温かな時間を過ごすことができた。

色んなことを話していると時間が経つのは早いもので、出発の時間が近づいたので皆さんに見送られ、後ろ髪をひかれえる思いで空港まで送っていただいた。

そしてチェックインをすると、座席はOPEN!と言われ、座席ナンバーにペンで×をして手渡された。一瞬何のことかと思ったが自由席ということらしい。他国では中々考えられないことに少し驚かされたがマダガスカル航空だしな~~と妙に納得をしてしまった。

飛行機を待つ間は、前回来たときの突然の欠航に遭遇したので、実際に飛行機が到着するのを見るまでは不安なので、気にかけながら待っていると無事定刻に飛行機が到着をした。

今回定刻であったのは、同じ飛行機に大臣が乗っていたらしく、ひょっとしたらそのおかげもあってかな?と、これもまた一人で納得をしていた。

 機内に入るとひとつ前の空港から乗っている人でいっぱいで、まるで新幹線の自由席ようである。そのような中、何とか空いている座席を見つけることができてホッと一安心。そして約1時間でアンタナナリボへと再び到着した。


 持っていた現地通貨のアリアリを使い切ったので、両替を再度して、迎えに来てくれたセルジュさんの車に乗り込んで、ホテルへと向かった。


ホテルに向かう途中では、フォートド―ファンでの取り組みや今後についての話をしながら、いつもよりは少しマシな渋滞に巻き込まれながら1時間少々でホテルへと到着することができた。

今日も1日色んな植物や人に出逢うことができた。もう頭の中がいっぱいでこぼれ落ちそうなので部屋で少し整理整頓をします。

ではでは~~~(^^)v