四代目又右衛門の頭の中を書いたブログ
MATAEMON'S THINKING BLOG
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今日はタイでの活動の最終日。バンコクから北に約2時間の場所にある輸出向け管理エリア&育成農場である通称「又右衛門ファーム」 の進捗確認である。
朝一番ホテルでの朝食は少し効果であるので運動がてらいつものお店へと向かった。
頼んだものはいつものように具はミックス、麵はなしのMサイズ 70バーツである。安定した美味しさである。
実はこのお店は今月で終了とのこと。この辺りは日本人向けのお店も多く、私も利用させていただいていたので残念である。ただ尋常ではないのが、少し前に勧告があり、新しい施設を建設するために周辺は立ち退き命令が出たとのこと。
中には、数か月前にOPENさせたお店もあるようで、数千万の投資をしてやっと開店したのにすぐ閉店。おまけに保証もなしであろうとのこと。むごいことである。他にもスペインなどでは水道光熱費を数十%値上げなどが簡単に行われている。日本であれば大問題で市民は簡単に許さないが、海外では同様なことが平気である。あらためて日本の政治行政との違いを感じながら汗だくの朝食を食べ終え、部屋でデスクワークの後パッキングを行い、フロントに預けて車で出発した。
途中よく立ち寄るPAエリアの様な所で早めの昼食。毎度見かける中々のクオリティーの椅子や置物に癒される。
そしてお昼過ぎ 又右衛門ファームをチェック。まだまだ仕上がっていないがフィカスなど順調に芽吹いている。
他にも仕込んでいる植物が元気にしてくれていて来年の春の輸出を心待ちにしているように感じた。
その後今後の進め方を話し合い、管理費などについて合意もされ、いよいよ次なるステップに進むことになった。年間契約のため負担は増えるが、一方的にこちらが有利な条件で押し切るのではなく、お互いが前に向いて進んでいくことができる条件を暫定的であっても導き出すことができ、フェアトレードにつなげていけたことはとても有意義である。
そして一通りの打ち合わせを終え、今回の訪問目的は全て終えることができたため、再来月の再訪を約束して、バンコクに戻ることにした。
再び車で約2時間。荷物を預けているホテルに到着。最後にミーティングを兼ねて夕食を取り再会を約束して、私は空港へと向かった。
相変わらず多くの人が行き交うスワンナプーム空港。今回も充実した活動ができたことを感謝し、いつもの赤い翼 JALにて羽田へと向かった。
いつものように機内で一睡もできなかったが何とか羽田空港に到着。空港到着後は植物検疫へと向かい、チェックを受ける。無事に合格し、私も植物も健康な状態で入国することができた。
少し寝不足気味で起床。ホテルで朝ごはんが食べれる時間でないので、目的地に向かう途中のコンビニでパンを買って、現地へと向かった。
今回訪問したこの地域はタイにてブーゲンビリアを生産する方が集まっている地域であり、好感が持てる有力な生産者をいくつか再訪した。
ブーゲン今回は欧州から依頼のあった大型のブーゲンビリアの採寸を行い、提案書を完成させるためである。
小さめのPONON型のものから大きなアーチ
鳥の形やハート形など、とてもうまく作られている。今回は欧州の依頼ではあるが、日本のテーマパークや大きなイベントでも活躍をしてくれそうである。
中には写真の様なお家の形をしたものもある。まだ色づいては無いが、これが色づくととても綺麗であろう。実はこう見えても乙女チックな要素を持つ又右衛門をビビッとさせてくれた逸品である。このハウス型は2か月後にあるコンテストに出展する予定のこと。そしてコンテストが終われば「又右衛門に譲るよ!」とお声掛けいただけた。楽しみである。
他にも高樹齢の存在感溢れるものもあり、ブーゲンビリアだけで大いに楽しませてくれた。
ブーゲンの他にもトピアリーを製作する生産者もいくつかあった。トピアリーはバンコクから2時間ぐらいの場所で生産する方も多くいて象やクマ、鳥などを器用に製作されているのをよく見かけるが、ここでは大きなものの製作がされていた。この鳥も完成間近ではあるが中々の存在感である。
これはネコ(=^・・^=)。ネコ好きの又右衛門にとってご馳走である。写真だけを見れば大きさがわかりにくいが高さ約3メートルのビッグキャットである。尻尾も再現されていて可愛い。今すぐに連れて帰りたいぐらいである。これをイベントとかにレンタルしたら喜んでもらえるだろうな~~と思いながらしばし眺めていた。
極めつけはこの逸品。龍。それも双龍である。ご存知の方も多いが又右衛門は辰年生まれであり、自らの紋章にも龍を描いていただいているほど龍を崇めているほどである。
そしてこの龍のトピアリーを見かけた時に、ハートをうちぬかれたような刺激があり、是非とも日本に迎え入れたいと感じた
高さ約3メートル 全長12メートル。数字も大きいがそれ以上の貫録を感じ、是非日本の方々にも観ていただき一緒に写真を撮っていただければと感じた。
まだ購入したという訳ではないが、オプションで爪(手足)をつけてもらえるか?との問い掛けにOKの言葉をいただいた。これはほぼ注文に近いものでもある。さてどこに置くか?また管理のスタッフに叱られそうな気がしているが、口で伝える前にこちらで前振りを。
最終的にどこの国に送るかは決めてはいないが、観ていただけた方はきっと喜んでいただけると思う。その時の驚いた顔を見れれば本望である。また行き先が決まったら報告しますので是非観てくださいませ。
他にもいろいろあったが今回はこの辺で。さ~~約5時間かけてバンコクに帰ろう。そして緊急対応の日本向けの植物のピックアップ。
そして夜、ホテルに到着。タイの食事は油が多く、身体に負担がかかるので、今日の夜はヨーグルトとピンクグアバにしよう。今日も思い出深い1日となった。気分上々である。
昨日ノンヌット トロピカルガーデンを出発し、農場に顔出ししてバンコクの宿泊地をめざしたが、そこから大渋滞に、はまってしまい先を見れば見える範囲の信号を越えるのに、何と2時間20分。さすがに心身ともにぐったりである。
それでも何とかホテルに到着。疲れたのもあるので近場で簡単に遅めの晩御飯を食べてから部屋に戻ることにした。
次の朝は、急遽オーダーがあった植物を何とか最短の日程で輸入するために、産地に連絡し、洗浄したものを受け取り、パッキング、輸送、ドキュメント作成などを行い進める作業を行った。
これで準備をうまく整えられれば何とか今週中に日本のクライアントに届け、ご要望にお応えすることが可能である。何とかやり遂げたいという考えで準備を進めた後、少し遅くなってしまったが、バンコクから3時間30分かかる街まで車を急がせた。
途中ランチと好物の焼きバナナを食べたのだが、焼きが少し甘いせいか渋みが残っていて少し残念であった。
それでも好きな食べ物なので、美味しくいただき、再び車を走らせ夕方に無事にホテルに到着することができた。
ホテルはこじんまりした少しアンティークな感じがする。そ~~つと玄関を入ると、とても丁寧な対応をしていただけるか少し薄暗く、不気味な感じすらする。
壁にはクモやミイラがあり、かなりやばいホテルに来てしまったと思っていると、よく見るとハロウィン装飾であった。もともと都心から外れた薄暗い感じのホテルだったので、すっかり勘違いしてしまったと思うと同時に、安堵することができた。そして部屋に上がったが、部屋は部屋でハロウィン装飾とは別に少し薄暗く、中々落ち着くという訳にはいかなかった。
その後各自デスクワークをおこない、ディナータイムに再合流。明日の打ち合わせを食事しながら行い、終了後は移動の疲れもあるので、各自部屋へ戻ることにして、私は宿題を済ませ、初めて食べるアーモンドチップスを食べながらデスクワーク。このチップスはノンフライ、グルテンフリーで美味しい。そしてブログを書き終えた頃には日付が変わっていたので、そろそろ休むことにする。何も怖いことが起こりませんように(;^_^A
おやすみなさいませ。
今回は2か月ぶりの訪問であるタイについて書かせていただき、今回の訪問目的は現在進めている共同プロジェクトの進捗確認や契約産地における生育状況に確認、来年再来年の大きなイベントに向けての取り組み、日本以外の国からの依頼による植物調達などが主な目的であるが、多くは今まで進めていることの確認と、社外秘の取り組みになるため、この場で真新しいことをお伝えできず、ちょっと薄い報告になるかもですがご容赦くださいませ。
いつもように今回も朝一番のJALで伊丹空港を出発し、羽田空港経由でバンコク スワンナプーム空港へと向かった。
途中、富士山を拝み、ひたすら宿題のデスクワークを行う。
しばらくして機内食が配られ、照り焼きチキンとハンバーグの2択であり、チキンでもハンバーグでも、魚でも照り焼きの甘さがあまり好みではないので、ハンバーグを選択させていただいた。
そしてパソコンをたたいているうちに、気がつけばスワンナプーム空港に到着。そこからは現地に向けて車で移動。パートナーと合流後、ミーティングを行い食事をしてから明日に備えてホテルに入った。
翌日、目的地でパートナーであるノンヌット トロピカルガーデン へと向かったhttps://www.nongnooch.world/landing
ここは東京TDLの約5倍という広大な敷地に、溢れんばかりの希少性が高く、巨大な植物や強大な恐竜、レストランや宿泊施設も完備し、世界からの多くの人を呼び寄せている。さらに教育コンテンツもあり、国内の子どもたちにとっても価値が高い必要なテーマパークである。
そのような魅力的な場所で前々回よりアクアセルや日本で20年前に開発され今では世界が注目する
バイオスティミュラント「マリネックス(海洋性腐植抽出液 高濃度フルボ酸)」https://marinex.co.jp/ やアースフィールMN https://earthfeel.co.jp/ の試用試験が始まっているので経過観察のために訪問した。
ザミアやペペロミアにはマリネックス&アクアセルキューブを使用。しっかり違いが出てきている。
写真ではわかりづらいがビンカでも成長の差が大きかった。徒長したのでは?と思う方もいるが節間がつまり、軸がしっかりしていることから成長を促したことは間違えないであろう。
パフィオでは、マリネックス&アースフィールMNを使用。色の濃いのが使用したものである。見た目にすぐわかるほど歴然とした差が出ており、開花も促進されている。
またバンダなどでも、元気な根が多く出てきており、現場の人もこの結果に驚き、ランにおけるマリネックスなどの強く有効性を感じていただけた。
この他にも様々な良い結果が出ているので次回からは品種や用途を広げて、テストから実用に向けた調整にはいる。
この暑いタイでの結果は酷暑に見舞われた日本における暑熱対策にも有効であるといえる。実際に日本でも著名な生産者はマリネックスで暑熱対策を行っている。このような今回の結果は、来年に再来年と続く世界での植物の祭典EXPOにおいても有効であろう。
私はビジネスとしてよりも、私たちの技術や開発商品で、短期間に行われるイベントなどにおいて植物にかかるストレスを少しでも軽減させ命を護っていければと思っている。
まだまだやらなければならないことがあるな~~と感じながら、再訪を約束しノンヌット トロピカルガーデンを後にした。
オーストラリアでの全ての行程を終え、いよいよ帰国である。リムジンバスに乗りインターナショナルターミナルに到着。
とても親切にJALの地上係員に案内いただき不安も問題もなく出国手続きを終えた。
そしてお招きいただいているラウンジに進み、朝食をいただきながらデスクワークなどを行いボーディングタイムとなったので搭乗口へと向かった。
すると当たり前だがそこにはいつものJAL機材があった。この機材を見ると何だか家に帰った時と似ているホッとした感じがする。
JALの乗務員の方々に親切に対応いただきながら、帰国の機内の中で今回の「又右衛門オーストラリア紀行」の最終稿を書かせていただいている。
今回はハプニングもあり様々な経験をさせていただいた分多くの学びをあることができた。それはこの大きなプロジェクトを行うために、現地の全ての業務を担っていただけた私の尊敬する師であり友であるDanny sanその家族の皆さんありがとう。TimのBBQやCarolynさんの食事最高でした。ありがとう。
そしてStation Creek Tree Farm皆さんのおかげである心より感謝したいと思う。
この地から送り出されたボトルツリーを日本で受け取り大切に育てていきます。
最高のバートナー本当にありがとう❗また会えるのを楽しみにしています❗
そしてそしてこの重要なプロジェクトの機会をいただき、又右衛門に全てお任せいただいた山本社長にも本当に感謝である。また山本社長の先を見た深い考えに多くを学ばせていただけました。さらに日本で本番の植栽が待っています。今度は日本のスペシャルメンバーできちんと仕上げていかせていただきます。そして次なる大きなプロジェクトも任せていただきありがとうございます。大いに楽しみにさせていただきます。
金子さん。この度はお世話になりました。良いご縁ができました。素敵な映像が楽しみです。
最後に今回も私の渡豪を通訳兼アシスタント時にはアドバイザーとしてお助けいただいたKaoriさん。大変お世話になりました。Kaoriさんのおかげで多くのことが良い方向に進めることができました。ありがとうございました。次にお会いするのはオーストラリアかタイか日本かわからないですが、その時を心待ちにしていますね。
最後の最後にDanny san!繰り返しになりますが本当にありがとう。再会を楽しみにしています。それまで変わらず健康でいてくださいね。そして日本にも是非お越しくださいませ。一緒に競馬場へ行きましょう!
これで「又右衛門オーストラリア紀行2025年9月」を書き終えさせていただきます。最後までお読みいただきありがとうございます。
皆さまにこのブログをお読みいただけるころはきっと無事に帰国しているはずです(笑)
それでは皆様にどこかでお会いできるのを楽しみにしています。もし又右衛門を見かけることがありましたら気軽にお声掛けいただければです。ではでは~~~
今回はトランジットの機会を最大限に有効利用するために、帰国の経由地シドニーを探索させていただいたことを少し。
前日の夜にシドニーに到着し、そのままホテルへと向かう。ホテルでは帰国後すぐに控えている宴会にて主賓の挨拶をするための原稿をカキカキ。そしてブログもカキカキ。
翌朝、スーパーで買ったヨーグルトとミルク。備え付けの紅茶を飲んで、シドニー市外へと向かうことにした。
交通手段はUberd。依頼をしてから1分で到着。まるで目の前にいたかのようである。そしてシドニー王立植物園へと向かう。その途中でハイドパーク前にて騎兵隊?ポリスが馬に乗っているのを興味深く見ていると、ドライバーから初めてか?馬が好きなのか?と言われ、Yes!と答えると、近くに競馬場もあるよ!開催してないけどね。と言われ、それなら是非施設だけでも観たいと申し出て、追加料金の交渉をして5分だけ立ち寄ってもらった。
とても広々とした競馬場である。ブリスベンを出発する前にもクライアントを見送った後小一時間余裕があったので競馬場を拝見したが、ここシドニー競馬場はとても大きな競馬場で素敵であった。いつか機会があれば実際に観戦したいなと思った。本当を言えば自分が関わったお馬さんが走ってくれれば嬉しいが夢のまた夢のような話なので(;^_^A
そしてシドニー王立植物園へと向かった。そこでまたドライバーの提案で、正門もあるが南側?ゲートから入れば、オペラハウスも観れるよ!と勧められ、それではということでオペラハウス前に降してもらうことにした。当然チップははずんだがホスピタリティ溢れる良いドライバーであった。
オペラハウス前ではイベントが行われており、そこにはハイドパーク前の騎兵隊?が移動し何かセレモニーが行われていた。
そして休憩時間には馬を触れて一緒に写真も撮っていただけ良い記念になった。偶然の機会であったのでとても嬉しく思えた。
オペラハウスを見学したかったがそこまでは時間がないので写真だけ撮って早速植物園へと向かった。
まずは園内の情報が全く用意していなかったのでインフォメーションへと向かうことにした。
広大な施設のためインフォメーションに行くまで10分強かかる。途中バンブーや大きなフィカス、オリエンタルガーデンを観ながら中央部分へと向かう。
途中、圧倒されるサイズのドラセナドラゴに遭遇。かなりの迫力である。
そしてようやくインフォメーションと隣接するガーデンショップに立ち寄り、今の見どころを聞いてみると、現在の花の見どころのガイドを毎月発行してるようで、それをいただけた。これはとても助かった。
まずはメインのスポットと勧められた池を見学した。
そしてガイドブックに載っていた花をチェックさせていただいた。そこには旬の花であると案内板が設置されておりわかりやすく親切であった。
他にもいくつかの花を順番に周り拝見することにした。ガイドブックのおかげもあり、見頃の花を逃すことなく見ることができた。
他にはドライガーデンエリアや
シダのエリア、ヤシのエリアなどを順番に観させていただいた。
Wollemi Pine(ジュラシックツリー)もしっかりチェック
オーストラリアのネイティブプランツの代表格 前回にも書かせていただいたグラスツリーの花である。通常は太くまっすぐ伸びる花がカンガルーのしっぽの様なので、カンガルーテールとも呼ばれている。ただこの花は珍しく先で分かれており、何かメッセージをくれているかのようであった。ちなみにグラスツリーの葉はスチールグラスとして切花で流通をしている。
他にも赤いヤシや大きな花をつけたソテツなどを見ることもできた。気がつけば歩き続けて4時間。時間が経つのを忘れて植物園探索を堪能させていただき、再びホテルへと戻り帰国の準備やメールの送受信などを行い、あとは帰国便に乗るだけである。
思いがけない景色を観ることもできた価値あるシドニーの短い時間であった。
今回はオーストラリアで、園芸家または趣味家においてボトルツリー以上に注目されているかもしれないグラスツリーを少し案内させていただくことにする。
グラスツリーは学名でXanthorrhoea(ザンソリアもしくはクサントロエアともいう。)その中でグラウカやジョンソニー、オーストラリス、プレイシーなどがあり種によってはまだその中でも分かれている。
その中で、一番人気が高く、高価であるのが写真のグラウカになる。この種が人気であるのは、シルバーブルーがかった葉が美しいからである。以前には若干その中でもシルバーが強い種を私たちが輸入に成功させ少しだけ保有をしてはいるが、現在ではその種はほぼ採取が不可能であるので見かけなくなってきている。
さらに真っ黒に焼け焦げたような木肌がとのコントラストも美しいの人気の理由であろう。そのようなグラスツリーをStation Creek Tree Farmは採取のライセンスを取得し、合法的に採取を行っている。オーストラリアで専門的に行っているのはこのFarmだけではないだろうか。
このように背が高いもの。枝分かれしたものなどは、とても希少性が高いものである。何度も訪問し見てはいるもののグラスツリーを前にすると、空腹で倒れそうな時に、大好物を並べられているような状況で、今にもかぶりつきそうになってしまうぐらい喉から手が出るほど輸入したいものである。
ただこの植物も当然輸入には土を落とさなければならない。太い根はないものの自生地によれば岩盤のため、なかなか土除去が難しいものもある。さらにグラスツリーの特徴として根に共生菌をつけることで荒廃した地でも生きていけるのが特徴のため、根を洗ったときに共生菌も全て流れ落ちてしまうと、かなりのダメージを受けてしまい、移植しても根が張らずに枯死してしまう可能性が高いのである。そのため日本でも人気がありながらも流通してないのはこのことが理由である。
そのため私たちは途中で多く枯死させてしまう可能性があるのを知りながら輸入をするのかいかがなものかと考え、しばらくの間輸入を控えていた。ただこの種もFarmの方にマリネックスを使用していただくことで課題解決ができないかと思い、来春よりテストを行っていきたいと思っている。結果次第では輸入の再会をしたいと思っているので乞うご期待である。
その他にも3年間で1cmしか伸びないと言われる希少種 マクロザミア ムーレイ(ワシントン条約appendixⅡ)なども公的なライセンスを保有し輸出を行っている。この種は私のスペインのパートナーも熱望しており、輸出を試みる予定である。
他にはケンジアナ(カイルンシアナ)なども栽培しており魅力的なものが沢山である。
では今回はこの辺で。
さて今回は日本からみれば輸入、海外からみれば輸出について書かせていただく。しかしドキュメントの作成などの話は省き、実際の作業についてである。
まず日本には農林水産省の植物防疫所というものがあり、ここが植物の輸出入の管理をつかさどっていて日本の自然や農業を護るために日々活動をしていただいている機関である。
日本の海外からの玄関口といえる空港や港などに検疫官を配置され、海外からの日本に影響が与えられると考える病害虫の侵入を未然に防いでいただいている。私たちの植物貿易を行う事業者にはとても心強い機関や方々である。
日本の検疫では植物に土は付着しては輸入できたいため、今回のボトルツリーも入念に作業が必要になる。
まずが地面から掘り上げられた植物の根周りの土を鍬やつるはしのようなもので大まかに落としていく。
続いて高圧洗浄やその他の道具を用いて根ギリギリのところまで洗い流していく。ただしこれではまだまだとれはしない。特にボトルツリーのように根が太いものは中々、とることができない。
そしてブラシやノミの様な尖ったものを用いて隅々の土を落として、水で流して、またブラシをかけて繰り返していく。これを半日から数日かけて丹念に繰り返す。根気と集中力がそしてなにより責任感が必要な作業になる。
そして最後に刷毛のようなもので細かい土を落とし、土が落とせたのを確認してから、傷めてしまった根の保護と補修のためにマリネックスをシップする。そのことによって殺菌と細胞修復のお手伝いをする。これは又右衛門流である。
そしてコンテナいっぱいのサイズで枝を調整したのち、オーストラリアの港に向けて出発である。そして日本の港で出迎え、防疫所のチェックを行ったのちに、合格した植物は無事に日本の入国を許されることになるのである。正直大変な作業である。
私は輸入当初、何とか検疫を無事通ることを願ったり、現地に厳しく言うことが多かったりしたが、今では輸入業者としての考え方ではなく、植物検疫官の目線で捉え、実際に現地にて自らも作業を行い、日本の環境と農業を護るという強い取り組み姿勢に変わってから、無事に合格する確率が高まったと言える。
また日々の研究により輸入した植物のリカバリーをする技術も同じく高まってきたので、植物の負担は軽減できていると思っている。
今回はご存知の方も多いかもしれないが植物の輸入について一部分に触れさせていただいた。生産者や輸出者、検疫官の方々のご苦労を少しでも多くの方に知っていただければ嬉しく思います。では今回はこの辺で。
今日はいよいよ巨大なボトルツリーを掘り上げる日である。天気は晴れ。少し風はあるが天気に恵まれた一日になりそうである。
朝4時30分 起床。出発準備を行い、美味しい朝食をいただき5時45分にStation Creek Tree Farmを出発した
北海道をはるかに凌ぐ広大な畑を横目に見ながら、ひたすら車を走らせる。様々な野菜が生産されている。話によるとこの地域は「サラダボール」と呼ばれるほど、オーストラリア全体の野菜供給のシェアが高いとのこと。納得である。
出発から約3時間。無事に目的地に到着することができた。そこには1年前に訪れた光景がそのまま私たちを待ってくれていた。
既に先発隊は現地で活動をしていただいており、私たちは日本に来ていただくボトルツリーに再会の喜びを伝え、それらを生み育てた大地に感謝の意を伝えさせていただいた。
ここから掘り上げ日本に届けるのであるが、どのような巨大なボトルツリーをどのようにしてお届けするかについては、映像の権利の都合もあり、後日の楽しみとしていただければ嬉しく思います。ごめんなさい。ただど素人の私の写真より素敵に編集され皆様にお届けされると思うので乞うご期待である。
作業の合間をぬって、別の場所にある又右衛門が一目惚れしたボトルツリーの状況を見に行くことにした。
前回同様元気な姿で私たちを迎えてくれた。このボトルツリーはとても愛くるしフォルムが魅力的で、パートナーのDannyさんやTimさんもAAAトリプルエーと称賛されている。巨大な圧倒するツリーではないが、きっと皆さんに愛されるであろう。実際に各国の有名な植物園から多くのオファーがありながら、私に第一の優先権を与えていただけるパートナーシップに心より感謝したいと思う。
またこの2本のボトルツリーをこのブログを通じてご覧になり、この地にそっと過ごさせてあげればと思う方々もいらっしゃると思う。私も欲望を前に出してはいけないと、実際の持ち主にお聞きしたところ、色々事情がありこの地に置いておくことができないため、喜んでいただける方、国があれば是非とも提供させていただきたいとの声もいただいている。ありがたいご縁である。
そして再び、現場に戻り作業の終了を確認し、ベースキャンプに戻ることにした。
途中マクドナルドでかなり遅めのランチをいただく。当たり前だがコーヒーは約400円ビッグマックは1000円オーバー。日本の安さをあらためて感じる。
そして再びサラダボールを眺めながら約3時間でStation Creek Tree Farmに到着一日の活動を終えることができた。
少し疲れた私たちをCarolynさんの美味しい手料理で癒していただきとても思い出深い一日となった。
さて次号ではこのボトルツリーをどのようにして日本向けに送る準備についてご案内させていただければと思う。ではでは。
いつもお世話になっているJALにて羽田空港を定刻に出発。
この便は夜出発、朝到着の便なので、機内ではゆっくり睡眠をとってから到着しなければならないところだが、ご存知の方も多いが、私は相変わらず機内で眠ることがなかなかできないため、この時間を使って、宿題をしたり、帰国後の次の日に出席の披露宴での挨拶を考えたりしながら時間を過ごすことになった。
約10時間後、無事にシドニー空港に到着。ここからブリスベン空港行に乗り換えるが、荷物のピックアップやターミナル移動があり毎回結構な時間を要してしまう。航空券手配時には、乗り継ぎ時間は十分にあると伝えられるが、実際はそのようなことはなく、1時間ではほぼ不可能で2時間以上が欲しいところである。実は前回の訪問時は見事に乗り遅れてしまった経験もしている。
そのため着陸後トイレに行く時間を後回しにして入国審査へと向かう。オーストラリア入国時は通常であればビザが必要で事前にESTA、ETAを申請しておかなければならないが、私はAPECカードを発給していただいているので問題なく入国審査を終えることができた。ただ今回の手続きも通常より時間を要してしまい、大慌てで荷物をピックアップし、カンタス航空の国内線カウンターに駆け込み、今回は何とか無事に飛行機を乗り継ぐことができた。
そして離陸から約1時間半で目的地に近いブリスベン空港に到着。そこにはオーストラリアでの活動をいつも支えてくれているパートナーであるKaoriさんと、私より一足先に日本から到着しているパートナーが待ってくれていた。
そしてKaoriさんと1年ぶりの再会を喜び合い、さっそく車に荷物を積み込んで、目的地であるStation Creek Tree Farmへと向かった。
途中、ホームセンターに立ち寄り備品を購入と植物売り場を視察をすることにした。
ブリスベン空港を出発して1時間強で到着。無事にパートナーであるDannyさんはじめご家族と再会することができた。
1年ぶりであるが、お互い長く会えていなかったように再会を喜び合い、テーブルについて、さっそく各種打ち合わせを行うことにした。
ミーティング後、ホームメイドのランチをいただき、大阪・関西万博のことなどの情報交換などしながらしばし心地よい時間を過ごした。
そして時間があるので近くの圃場に植わっているボトルツリーをチェックした。小型であるが日本にはちょうど良いサイズである。実はこの圃場で6本のボトルツリーを日本向けに取り置きしており、そのうち4本を今回掘り起こし洗浄などの準備をしてから日本に送り出す。
ただ今回のミッションはこのようなサイズだけではなく、かなり大きなボトルツリーを日本に送りだすため、又右衛門も現地作業に参戦することになったのである。そして明日からいよいよその作業に着手である。この作業の様子は解禁後ブログでもアップもさせていただく予定なので楽しみにしていただければです。
しばらく周辺を探索し、植物のチェックをしていると夕方になってきたので、一旦ベースキャンプにもどり、私たちより遅れて到着する大事なクライアントを空港でピックアップするために再度空港に迎えに行くことにした。
定刻より早く着いたクライアントを無事にお迎えでき、再びStation Creek Tree Farmに向かい、少し渋滞はしたが約1時間30分で到着。1年ぶりの再会と明日からの作業の成功を祈って乾杯をし食事をいただくことにした。
しばらく美味しい食事とワインをいただきながら、1年間でたまった話題を交換し合って楽しい時間を過ごすことができた。そのような楽しい時間は終わりが見えてこず、明日からのハードな作業を無事に終えるためには夜更かしは厳禁なので、今晩は早めに切り上げることにして、各自部屋にて過ごすことにした。
さ~~1年がかりで進めてきたプロジェクト。オーストラリアでの作業は明日からがクライマックスである。植物も人も怪我無きように進めていけることを切に願う。ワクワク ドキドキ、ハラハラの緊張の連続となるであろう。とても楽しみである。