四代目又右衛門の頭の中を書いたブログ

MATAEMON'S THINKING BLOG

今回は、以前に届けた植物の定期健診と、別件の委員会へ出席するため都内に。

いつもの伊丹空港発の初便で羽田へと向かう。今回は窓側の席が空いていなく少し残念。そういう時に限って、富士山が綺麗に観えていますと機内のアナウンスが流れる。年間100回近く搭乗していても、毎回違う景色を観ることができるのは楽しみのひとつなので、少し寂しさを感じながら、定刻に羽田空港に到着した。

簡単な打ち合わせを行い、昼からは都内から近くのテーマパークへ植物の調子を確認しに移動した。

植栽から約1年半。しっかり葉も出し元気でいてくれる姿をみてホッとすると同時に、スタッフの皆さんが愛情をたっぷり注いでくれていることを確認でき、とても晴れやかな気持ちになった。

そして次の日は、2022年に開催されるアルメーレ国際園芸博の日本国屋内出展実行委員会会議に出席のために霞が関へと向かった。

アルメーレ国際園芸博は10年に1度オランダで開催されるフロリアードでもあり、2022年の開催に日本が招待され出展する。10年前のフェンローで開催されたフロリアードに行ったことを懐かしく思い出しながら、雨上がりの霞が関を歩いた。

中央合同庁舎に到着し、受付を済ませて会議室へと向かった。そこには開催20分前であったが花き園芸業界において重責を担っている協会の代表がすでに到着されていた。

定刻に農林水産省の上席の挨拶に始まり、柴田座長の進行によって議事は開催された。そして各委員から活発な意見が出され、私もアルメーレの展示に対して考え方の共有化や再確認、2027年に開催される横浜国際園芸博覧会につなげるための持論を述べた。
その後、議事は順調に進行し、貴重な意見交換がなされた後、無事定刻に終えることとなった。

今回の委員会に関わらせてもらうことで、自分自身も多くのことを考え、そして様々な分野で活躍される方々の意見を聞くことで多くを学ぶことができている。

2022年のアルメーレでどのような展示を行えるか?とても楽しみである。そして2027年の横浜国際園芸博会で各国から多くの方々を迎えることになる。

その時には日本人のもつ美意識や感性によって育まれてきた花き園芸に最新のテクノロジーが加わることにより、変化し成長を続ける日本の素晴らしい伝統を表現できればと思っている。

その時には又右衛門としてどのようなお手伝いができるかは、まだまだ分からないが、どのような形であっても、花き園芸の次世代につなげ、植物を愛する人びとが一人でも多く増えるような活動を国内外問わずできればと思っている。

厳しい世の中ではあるが、まだまだやりがいがあることが多くあると感じている。楽しみで仕方ない。

先日、住友生命保険相互会社発行の、企業の成長を応援する経営情報誌『OWNERS i(オーナーズアイ)』7月号内の【トレンド企業のリーダーたち】に掲載していただきました。

わざわざ都内から取材にお越しくださり、とてもありがたく、また、嬉しく思います。ありがとうございました。

今回のように花き園芸業界からピックアップしてもらえることは、業界にとって励みになるのではと思っています。

今、世界は植物(みどり)の力の必要性を再認識し、様々な取り組みが始まってきています。まさに「GREEN GOLDの時代」の到来ですね。

引き続き健康な植物(みどり)の力で社会の課題を解決するために、口下手、文章下手ですが、植物に学んだことをより広く伝えていければと思っています。
記事にご興味ある方は、弊社までご連絡いただければ、冊子のご用意ができるかもです。

ありがたいことです(*^^*)
是非ご高覧くださいませ!

昨日は急ぎで取り掛かるべきと感じた件で急遽埼玉を訪れることになった。
そのきっかけは、又右衛門ブログを読んでいただいた方からの一通のメールであった。

私は、いつものように朝一番の飛行機で羽田空港に向かい、そこから電車を乗り継いで約2時間、待ち合わせ場所である駅に到着した。
迎えに来てくれた方の車に乗せていただき、早速圃場へと向かった。

お互いに自己紹介をしながら、POTでの花苗生産ハウスやネギ畑を横目に、駅からの15分の農地クルージングを楽しみ現地へと到着した。

約2000坪の敷地に、こだわりながら自然風につくられた大鉢が数多くあり、魅力的である。

今回の相談は、その素敵な植物たちを活かした取り組みについてであった。
圃場を周りながら、生産に関わってきた経緯や、今後についてなどのお話を聞き、強い想いを感じ、お互いの考え方や植物に対する接しかたなど通ずることがあることも確認ができた。
そして、理想を形にしていくために又右衛門とともに取り組んでいくことを歓迎すると言ってくださった。私もいくつかのプロジェクトが思い浮かべられ、引き続き進めていきたいと感じた。

どのようなプロジェクトか?どのような品目であるか?については今はまだ控えるが、素敵な人・植物と出逢えた機会であったことだけはお伝えしたいと思う。乞うご期待である。

そして再会を約束して、再び駅まで送っていただき、次の目的地に向かうことにした。
ただ目的地と言っても、当初から予定していたわけではなく、駅から急に連絡をしての訪問である。

直電の結果は訪問OKとのことで、電車に飛び乗り、深谷駅に到着。いきなりの連絡にも関わらず、到着した時にはすでに待ってくれていた。

迎えに来ていただいたのは、展示会などで一緒に活動している酒井盆栽の酒井君。
見た目は若いお兄さん風なところもあるが、礼儀正しく、先人からの受け継いだ盆栽へのこだわりは素晴らしい。さらに良い意味での若者の柔軟性を持っており、将来が有望な好青年である。

早速車に乗り込み、思い出話や互いの近況報告を行いながら酒井盆栽の店へと向かう。
車窓からは植木屋さんや造園屋さんを多く見かけることができる。色々な話をしていると、あっという間にお店に到着。早速、お宝を拝見させてもらった。

まず、とても存在感のある真柏。力強いという言葉だけでは言い表せない、心拍が早くなるほど何かが宿っていると感じる逸品であった。

その他にも魅力的な盆栽で囲まれた場所で今後についてなどを話し、今はCOVID-19ですぐには動けないが、世界に向けて一緒に準備を始めていくことになった。

そして名残惜しいが時間となったので駅まで送っていただき、再会を約束してお別れとなった。駅に駆け込み電車に飛び乗ると同時にゲリラ豪雨。相変わらずの雨男ぶりを発揮である。まるで朝からの圃場見学と盆栽見学の間、降らずに待っていてくれて一気に降ったように感じる具合の豪雨であった。

そのような中、帰路につく。雨に遮られ、ほぼ何にも見えないはずの車窓だが、私にははっきり見えるように感じる景色があった。それは今日の出逢い、再会のおかげで見えてくる自らの頭の中が映し出された世界ではないかと思う。

この素敵な映像が実現することが楽しみである。

一通のメールから始まったこのような出逢いにとても感動している。

最近は、色々な街や国から様々なご連絡をもらうことが増えてきた。まだまだ私ができることなどは、ほんの小さな事だろうが、そのような私でも、すぐに駆け付けることは可能である。そのような縁を大切に今後も取り組んでいきたいと改めて強く想えた素敵な旅であった。

今日は、名古屋にある東山動植物園の植物園を訪問した。

東山動植物園は以前からプロジェクトの相談をしたり、植物を届けたり、とても懇意にしていただいている植物園の一つである。
先月の日本植物園協会の総会で、新しくなった温室などを見学できると楽しみにしていたのだが、総会がCOVID-19の影響でリモート会議になったため、訪問が叶わなかった。そのため先日届けした植物の状態も気になることから、急遽お邪魔させていただいた。

到着後、まずはこの春に着任された岡本園長にご挨拶をし、改装された温室を拝見させていただくことにした。

植物園の温室は、昭和12年の開園当初から公開していて、平成18年に国の重要文化財に指定された現存する国内最古の公共温室で、「東洋一の水晶宮」とも称賛されている。
保存修理工事を行い、8年ぶりに今春再オープンしたばかりである。

温室中央では、世界三大聖樹やオオミヤシなどを観ることができる。

向かって左側にはマダガスカルなどからの稀少な植物たちを観ることができる。

また右側には香りの有用植物はじめユニークな植物を観ることができる。ゴマギの香りの強さには驚かされる。

このように植物も魅力的ではあるが、それと同様に魅力的なのは温室自体である。
2013年に閉館して以来、鉄骨を追加するなどの補強を行ったほか、照明器具や床のタイルのデザインを建設当初のものに復元し、ガラスを押さえる部材もアルミから銅製に戻したとのことである。

構造体も、傷んだところをわざわざわかるように補修している。この塗装の下には判別ができる刻印がうたれているとのこと。

タイルのデザインも復元されていたり、基礎の部分の石積みを観ることができるようになっていたり、とても興味深い。

また暖房器具も以前のものを残しながらの改修。吹付け塗装も当時のものにより似せられるように改修している。

温室は正面から見ると、前の池にその姿が映し出されるようになっていて、これまた美しいフォトスポットである。

温室を見学した後は、時間のある限り、日本庭園などを散策した。

門の向こうには也有園が見えてくる。

さらに進むと合掌造りの家や水車などもあり、とても風情があって、素敵な景色である。
そのような場所に身を置きながら、以前から懇意にしている谷口前園長との、語らいの時間はとても贅沢であり、多くのことを学ばせてもらえた。

そして気がつけば、閉園の時間が近づいてきたので、また引き続き一緒に取り組んでいく約束をし、植物園を後にした。忙しい中、長時間お付き合いいただいた谷口前園長には、本当に感謝である。

最後になりますが・・・
東山動植物園のこの温室は太平洋戦争の空襲や伊勢湾台風を乗り越えて、2006年に日本最初期の全溶接建築物として重要文化財に指定された。
実はこのように歴史のある素敵な温室は、以前は身近にあったのである。それは宝塚である。宝塚ファミリーランドにあった大温室は、ここと同様にとても歴史あるものであった。しかしながら残念なことに完全に取り壊されてしまった。日本としても大きな財産であったものが我が街から消えてしまっているのである。

東山では重要文化財として、大切に建物と歴史を保存されている。
かたや宝塚は日本三大植木のまち、園芸のまちでありながら、もうその姿の影もない。
耐震の問題など様々な問題点があったのであろうが、それにしても園芸家としてはとても残念である。何とかすることはできなかったのかと思い、巻き戻せない時間を大変残念に感じてしまった。

しかしながら失ってしまったものを悔いても仕方ないので、新しく歴史を刻んでいける取り組みが生まれてくることを願いつつ、いつの日か必要とされる時が来たら、そのお手伝いができればとも感じた。

そんな素敵な時間、1日に本当に感謝である。

先月の末と本日、近畿大学を訪問してきた。

今回の訪問は、昨年度バラエングループに加入したマリネックス社と近畿大学との共同研究にて取得した特許の活用についてのミーティングのためである。

まずは5月末に、開発者の一人である上嶋医学博士を訪ねて、近畿大学 奈良キャンパスへと向かった。
里山のような場所に位置するキャンパスは、自然に囲まれていてとても素敵である。

研究室に到着し、早速ミーティングを行った。
この共同研究は、血栓溶解へのアプローチであり、その手法が特許として認められたということになる。
医療の中で研究を進め、着地させるには、越えなければならないハードルも多くあるが、可能性があるのであれば、「マリネックス」の活用によって生きものの生命継続に寄与する方法の研究を進めていきたいという想いがあるので、上嶋博士には今後も引き続き指導をいただけるようにお願いをしてこの地を後にした。

そして6月2日。特許の継続についてなどのミーティングのため東大阪キャンパスへと向かった。こちらはとても広い敷地にデザインされた高層の建物。

まだ改植されて日が経っていないような植栽ではあったが、COVID-19の影響もあり学生は少なく、ただでも広いキャンパスが、なお一層広く感じられ、ここもまた素敵な場所である。

そして会議室に向かい、担当の方と協議し、引き続きこの特許を活用、推進していくお話をし、快諾してもらうことができた。さらに他分野でも活路を見出すためのアドバイスもいただけ、今後が楽しみである。
帰り際には、近畿大学と企業のコラボ商品などの展示室も見学し、そのユニークさにも感動した。マリネックス社もこのような取り組みをすることで、社会の課題を解決できるよう引き続き研究していきたいので、これからも見守っていただければと思います。