四代目又右衛門の頭の中を書いたブログ

MATAEMON'S THINKING BLOG

この日は急遽、新しいプロジェクトの相談で、香川県へと向かった。
香川県と言えば、私が花き業界に入り、花束加工や卸をはじめた頃に、初めて産地へ向かった県である。もう30年以上前のことになる。

当時、お盆や年末の需要期に菊の安定供給をめざしてJAへとの取り組みで伺ったことが、今でも継続していただいているホウナン地区との契約栽培(PHM)のきっかけにもなった。

ホウナン地区とは、仏事用に適した短茎キクの契約栽培プロジェクトなどを全国に先駆けて行ってきており、現在のスタイルになるまで、もう20年以上の取り組みになる。
その頃はそのような活動は全国的では異例であったが、生産者の理解と協力によって取り組みができたことは、双方にとって良い経験となった。その時の苦労によって培われた結束力が今も続いていることを大変うれしく思っている。そのようなことを思い出しながら香川へと向かった。

これだけ菊について書きながら、今回の訪問先は、生産やプロジェクトのパートナーである半田植物園さんである。半田さんはオリーブ生産やレインガーデンなど環境に優しい設計施工などを行っており、私の専門外のことでは多くを学ばせてもらっている。

宝塚を出発し車で約3時間、朝7時から開いているうどん屋さんにさすがうどん県香川を感じながら、無事に半田植物園へ到着した。

まずは新しいプロジェクトである画期的なコンテナについてのミーティングを行った。実物を前に、その製品のポテンシャルや活用法を話し合いながら選定などを行った。この件についてはまた改めてブログで報告をと思っている。
この他にも植物のこと、環境のこと、ガーデンのことを話し合い、しっかりデスクワークを行った。

その後、半田さんの圃場へと向かった。ここには半田さんが生産されるオリーブが植わっている。

そして隣接するハウスでは、今秋に行うあわじ花博20周年記念イベントのひとつ、子供たちとのワークショップにて使用予定の化学肥料、化学農薬を使わずに育てているオリーブ苗が生き生きと育っていた。手間をかけながらしっかり育てていただけていることに感謝である。

そしてこのオリーブは、私がスペインより試験輸入した時のもので、自社の管理地では、あまり適さなかったため、かなり厳しい状態になったオリーブをここに移動し、半田さんの手によって見事に復活させていただいた。さすがの管理であり、この子たちの恩人である。本当にありがたい。

また、ここでは先日来告知をしている準絶滅危惧種である橘の復活プロジェクトにおいて、その苗生産を一手にお任せしている。おかげさまで素敵な苗を安定的に作ることができ、少しずつではあるが、国内に出荷できるようになってきた。

しかしまだまだ十分な供給量には達しておらず、昨年は皆様のご要望に十分お応えできなかったので、今後はさらに拡大をめざしながら取り組もうと考えているのでご期待いただければである。

そして一通りをチェックし、ランチミーティングをすることにした。
やはり香川といえばうどんということで、うどん屋さんをめざしたが、香川にはうどん以外にも名物があることを教えられ、急遽うどんではなく、そのお店へと向かった。

それは骨付鳥である。鶏肉が大好物な私であり、炭水化物よりたんぱく質を好んで摂取しているので、とてもありがたい。さらに美味しいときているので、お昼からとても素敵なパワーを注入されたようなものである。今回は「一鶴」というお店でいただいた。素敵な店内でかぶりついて食べる鶏肉に感動し、ランチミーティングもとてもはかどった。

そしてさらにとても素敵なお店をご紹介いただけた。これは八十場(八十八)名物のところてん専門店である。

森と水と店舗がシームレスなとても素敵な環境を創り出しており、マイナスイオン満載でとても居心地がよい。そしてそこの水を使ったところてんが暑い夏にはもってこいである。

さらにダイエット中の又右衛門にとっては、身にも心にもとっても良いごちそうになり、最近続いている出張の疲れも吹き飛ばしくれた。

このように仕事にとっても、身体にとっても素晴らしい時間をすごさせてもらったことで、プロジェクトも大きく前に動かせそうである。また色んな発想も思い浮かべられ、楽しみがさらに増えた。

終了後はできれば大変お世話になっているホウナンの生産者の皆さんへ陣中見舞いへと向かいたがったが、時間の都合がつけられなかったのと、ただでも暑い中、暑苦しい私が急に顔を出すと、繁忙期前に熱中症になられて困るので、もう少し涼しくなってから再訪問しようと思っている。

それにしても香川は素敵な街であるし、多くの仲間がいて、学ばせてもらえる。私も香川のうどんに学んで、コシのあるプロジェクトをすすめていきたいと思っているので乞うご期待である。

14日は、朝一番から市場での会議、午後から急ぎの新しいプロジェクトの打ち合わせなどのため、人ごみをかいくぐりながら移動し、とてもいい内容のミーティングを行うことができた。

それぞれのミーティングが中身のあるもので、気がつけば全てが時間をおしてしまい、予約していた飛行機に乗り遅れてしまった。何とか最終便に乗ることができ、その機内でブログを書いている。

昨日、前橋工科大学でのミーティングの後、上野で下車し、先日の日本植物園協会の総会で案内いただいた国立科学博物館で開催されている特別展「植物 地球を支える仲間たち」を観覧した。

資料がいっぱいで重いリュックをロッカーに預けて早速特別展会場へと入っていった。

まずは、“植物という生き方”というテーマで始まる。
動かない生活の中で次世代を作るための生き方、光合成のこと、植物と五感、擬態などとても楽しく学ばせてもらえる。

三村先生の言葉で「植物として生きるということは、産まれ落ちてから成長を続ける長い間、同じ場所にいて、晴れの日も曇りや雨の日も、きわめてアクティブな日々をすごすことになる。そのような植物の生き方を紹介したい。」とあり、その言葉の重みを感じつつ植物の生き様を観ることができた。

次には“地球にどんな植物が存在しているか?”というテーマ。

そこには“〇〇過ぎる植物たち”として最高樹高の植物「セコイアメスギ」や、最太の幹の「メキシコラクウショウ」、最大の花の集まりとして「ショクダイオオコンニャク」、最大の花「ラフレシア」、最長寿命の葉「ウェルウィッチア・ミラビス(奇想天外)」などが紹介されていた。もちろん会場が限られているので全てが生体のものではないが、再現された模型や写真で紹介されとても楽しませてくれた。

続いて“植物の形と成長”として、受精や遺伝子、細胞などアカデミックな内容であった。
特に「青いキク」「光るトレニア」には多くの人が興味深く観察していた。是非会場で観ていただければと思う。

そして“植物はどのようにして進化してきたか?”が、とても素敵なイラストなどで紹介されており、“本当は怖い植物たち”として食虫植物やライオン殺し、毒草などの紹介があり、とても楽しませてもらうことができた。

しっかり見れば数時間はかかるので軽装で、メモを片手に観に行くことをお勧めする。会場最後には公式ガイドブックも販売されているので詳しく知りたい方にはお勧めである。

尚、観覧には事前予約が必要のためお忘れなきように・・・

そして特別展の後には、常設展も少しだけ観覧した。時間がなくゆっくり観ることができなかったが、とても素敵な施設で、展示物も迫力満点である。

まるで小さい頃に戻った気分になり、ワクワクしながら色んなことを学ばせてもらえた。そして改めて生き物の命や地球環境に対して考え直す機会にもなった。

そしてとどめに自分の前に古代人がそそり立った。
まるで又右衛門のご先祖さまが、「おい。地球のためにしっかりがんばれ!!」と言わんばかりの顔で現れたような気がしてハッとさせられた。そのような深い意味と学びを感じられる日となった。

追記:前節でこのブログを機内で書き終わり、一段落して窓から、暗い外をのぞき込もうとしたときに、窓に縄文人のような顔が映し出され再度ハッとした。
それは明らかに反射した又右衛門の顔であったが、私には縄文人の顔に見えて、あらためて「地球のために頑張れ。それを決して忘れるな!」と言われたような気がした。

昨日、弊社会長のワクチン接種へ同行し、その後伊丹空港をめざした。

今回は珍しく、夕方の便である。それは目的地が東京ではなく群馬であり、翌朝の面談に絶対遅れないよう前泊するためである。

定刻に出発した飛行機は、渋滞もなく予定通りに羽田に到着した。

そしてモノレールや新幹線、在来線を乗継ぎ21時に目的地である前橋に到着した。

はじめて訪れる前橋のまちをホテルまで少し歩いたが、暗かったせいもあり、静かな街であるように感じた。地元のお店で簡単に食事をとって、ホテルにチェックインし、明日の面談の資料づくりなどを行って、深夜に就寝した。

翌朝、早めに起きて準備を整え、駅から目的地までの40分ほどを歩いて行こうとしていたら急に雨が降ってきて、お土産などもあったので、めったに乗らないタクシーにて現地に到着した。

今回の訪問先は、前橋工科大学である。先日、あるプロジェクトについて研究していたら、この大学の教授の取り組みや、考え方に共感できるところがあり、早速連絡をしたところ、面談の機会をいただけるということで今回の訪問となった。

初対面であるため、はじめは少し表情がかたく感じたのだが、バラエングループの取り組みや又右衛門の活動、健康な植物(みどり)の力で社会の課題を解決したいという目的に共感いただき、厳しい眼差しでありながらも、次第に優しい笑顔を見せてくださり、私のような人が必要ながら、出会うきっかけがなかったので、このように来てくれたこと嬉しく思うという言葉までかけてくださった。

そして業界は違えど、一緒に活動することの必要性にも賛同をいただくことができ、早速一緒にプロジェクトを進めることの提案もいただけた。最初は小さなプロジェクトであるが、そこで実験・検証を繰り返しながら、社会実装をめざしたいと思っている。今後の展開が大いに楽しみである。

予定時間をオーバーしてまで話は続いたが、お互いまだまだ話したいことは尽きないため、再会の約束をし、この地を後にした。

そして帰りの駅で目に留まった「みどりのだるま」を購入し、新幹線に乗り込んで次の目的地をめざした。

新幹線の列車内でだるまを眺めながら、午前中のことをおさらいし、今後の展開について色んなことを考えていると、列車の揺れに合わせて、だるまさんは左右に揺れていた。

そのような姿から、小学校の頃にならった「七転び八起き」の言葉が思い浮かんでくると同時に、又右衛門は七回転んでも八回転んでも必ず起き上がってみせるという気持ちが高まった。そして、大きな揺れには直立不動で力を入れて無理に立つのではなく、揺れに身を任せる方が、ずっと立っていられるコツでもあるのだなーと感じることができた。

今回の前橋訪問で教授をはじめ、だるまさんにも多くを学ばせてもらった。本当にありがたいことである。

「又右衛門だるま」百回転んでも、きっと起ち上がってみせますので、転がる姿も楽しみにしておいてくださいませ。

先週、福島・仙台から一旦帰阪し、再度東北へと向かった。

今回も、いつものように朝一番の飛行機に乗るために伊丹空港へ。お土産を買い込んで乗り込んだ飛行機は、迫りくる雨雲から逃げるように東北へと飛んだ。

到着してすぐ契約産地へと向かい、圃場を見た後、食事をいただきながら、今後のプロジェクトを進める予定について屈託のない意見交換を行った。
その中ではとても将来的に楽しみなことが視野に入ってきたのでワクワク感で頭の中がいっぱいになった。さらに美味しい地元料理をいただき、お腹も満たされ最高の気分になった。

そして、次の目的地である安代へと向かった。
安代は日本を代表するリンドウの産地で、海外進出も果たしているなど、とても積極的に生産を行なっている。
今まで安代とバラエンが十数年取り組んできたいくつかのプロジェクトを思い出し、はやる気持ちを抑えて車を走らせた。

夕刻予定通りに安代に到着。リンドウ生産に関わるメンバーから特に懇意にしている人たち数名で今後について話をした。

話の中ではCOVID-19や流通問題による課題も多くあるが、今まで行ってきたプロジェクトは引き続き行いながら、更に新しいものにも取り組んでいこうということになり、これもまたワクワク感でいっぱいである。
そしてこのような時期なのであまり長い会議は控えるべきだと適度な時間で切り上げ、ホテルに戻ることになった。

そして私は、安代の常宿でもある静流閣の部屋で、デスクワークをすることにし、日付が変わる頃に一人温泉につかった。
温泉には誰一人おらず貸し切り状態で、泳ぎこそはしないが、広い湯舟で右に左に動きながら優雅に過ごさせてもらった。
この温泉はとてもいいお湯なので是非皆さんにもお勧めである。

翌朝はとても腕のいい生産者である種市さんに迎えに来ていただき、何はともあれ、とてもお世話になった人のお墓参りをした。
そう、小笠原さん(以後はおがさん)のお墓参りである。

おがさんは花き業界での戦友と言えるほどのお付き合いをしていたのだが、昨年お星さまになってしまった。

私がまた仲卸として駆け出しのころ、又右衛門の取り組みに賛同してくださり、安代リンドウとバラエンの関係を創り上げるために一役買っていただいた人である。そして長年一緒に商品開発などのプロジェクトを行ったり、一緒に海外研修へ行ったりした数少ない仲間であった。

COVID-19で県外移動を自粛する中、今回やっと墓前にて手を合わせることができた。
そして安代リンドウとバラエングループで灯した火は、消すことなく前へ前へと進めていく約束をし、涙が浮かびながらも笑顔でお互いを見送った。

その後、種市さんの圃場を拝見させてもらい、今夏の状況も聞かせていただいた。

試験栽培の品目も多くあり今秋が楽しみである。
そして出荷で忙しい時期なので、圃場を後にすることにした。

その後、十和田近くにある珪石を販売する取引先へと向かった。
ここの十和田水砂はとても水はけが良いにも関わらず、水もち肥料もちが良く、植物の生育にとっても良い。
今春より関西では私たちが販売させてもらうことになったのだが、様々な生産者や造園家の方々から高評価を得ている。

綺麗に整理整頓された工場に、出荷を控えた珪石が多く並んでいた。
まだまだ関西では馴染みが薄いので、この珪石のもつポテンシャルの高さを実感してもらうために今後も積極的に勧めていきたい。
農家から盆栽家まで様々な方々の要望に応えられ、新しい使い方もできるのではと思っており、これもまたとても楽しみである。

工場訪問後は、時間に余裕を持ち、ゆったりと車を進めながら空港へと向かった。

空港への道中は緑が多く、休憩地では草花に触れながら、全く疲れも感じないままにたどり着いた。そして帰りの機内でこのブログを書いている。

今回の東北は、七夕とも言えるような再会ができたのではないだろうか?
コロナ禍における先行き不安の中、スタッフやパートナーのおかげで常に前へ前へと向かうことができることは儲かっているかどうかよりも、もっと幸せである。

又右衛門の頭の中にはまだまだ様々なプロジェクトが詰まっている。楽しみにしていただければと思う。

さ~週末はミーティングが多くあり、週明けの出張の準備もある。確かに忙しく疲れもあるが、今の私にとっては遠足に向かうような気持である。

皆さん。今秋の取り組みを楽しみにしておいてくださいませ(^-^)v

2日。今日は福島・仙台へ向かう。

毎度のように朝一番の飛行機で向かうが、今回は2泊3日になるので、駐車場料金を倹約するため空港までは電車で向かうことにした。いつも空港近くで利用しているタイムズは24時間660円なので、2泊3日になると1000円ぐらい変わってくるので大違いである。そのためにいつもより30分早めに自宅を出発した。

そしてさすがの公共交通機関。数分の誤差もなく予定通りに空港に到着。チェックインをすませ、飛行機に乗り込んだ。

雲があつく上空からの景色を楽しむという訳にはいかないので、送られてきた会議資料をしっかり読み込み、次回のミーティングに備えることにした。
ただそのような中でも、時折雲の合間から山の頂を観ることができた。中には写真のように雪がある所もあり、ここはどこだろうと思ったが、なにぶん地理に強くないため見当がつかなかった。

そして1時間少々で仙台空港に到着。レンタカーに乗り込んで120km離れた福島県楢葉(ならは)町をめざした。

常磐道をひた走り約2時間でオリーブが移植された楢葉町天神岬スポーツ公園(http://naraha-tenjin.net/)へと到着した。

到着すると、そこには責任者の鈴木支配人と移植後明らかに元気を取り戻していたオリーブくんたちが出迎えてくれていた。ほとんど葉がなかった樹齢約350年のオリーブもしっかり新葉を出していた。

行儀よく並んでいる100年オリーブくんたちも、しっかり葉を出し、とても皆さんに可愛がってもらえてしあわせですと私に伝えてくれているように思えた。

その後、各点検を行い、とても素敵なランチをいただきながらミーティングを行った。

特にこのすいとんが美味しかった。このすいとんは「マミーすいとん」と呼ばれている人気料理である。

「マミーすいとん」とは、同町にあるJヴィレッジにて合宿を行っていたサッカー日本代表の監督(当時)であるフィリップ・トルシエ監督が食した時に、故郷のおばあちゃんの味に似ていると驚き、マミー、マミーと連呼したことから「マミーすいとん」と名付けられたとのことである。是非近くに行かれた方は食されることをお勧めする。

さらにこの天神の湯はとてもいい温泉である。又右衛門の地元でもある兵庫県の有馬温泉に似たような温泉で、とても気持ちが良く、以前植栽工事の際に泊まった時につからせていただき、肩こりや擦り傷に良く効いたことを憶えている。また、宿泊したら美味しい朝食もあるのでとてもお勧めである。

今回の訪問は、出迎えてくださった皆様やおいしい食事、元気になったオリーブくんたちにパワーをもらい、更に新しいプロジェクトへの繋がりも実感でき、とても有意義な1日となった。

その後再び高速道路をひた走り、宿泊地である仙台へと到着。
素敵な余韻に浸りながらホテルの部屋にこもり、眠気が訪れるまでパソコンへと向かい、資料づくりをすることにした。

翌日も朝は引き続きデスクワーク。そして夕方から協会の正副会議に出席。会議では各地から集まった少数メンバーで積極的な意見交換を行うことができ、今後に向けての貴重な時間となった。

そして仙台で宿泊し、4日、帰路についた。

帰りの飛行機に搭乗する間際に、携帯のアラームが鳴り響く。やはりこの地にてアラームが鳴り響くと真っ先に震災のことが脳裏をよぎる。そしてすごく不安な気持ちでスマホの画面をみると大雨による土砂崩れの警報である。

先日来、日本各地で線状降水帯による大雨の被害が多発している。目を覆いたくなるような状況が頻発している。被害に遭われた方々にはお見舞いを申し上げます。

報道では自然の猛威と連呼されているが、私は、必ずしも自然の猛威という表現がぴったり当てはまるように思えない時がある。確かに人為的に被害を及ぼすことをしていないのであれば自然によるものであるのかもしれない。しかし、そのようなことが起こりえる原因の気象変動を助長したのが人類による開発などであるならば、自然の猛威という言葉がしっくりくるように思えない。

いずれにしても、地球は植物や動物、気象などにより多くのメッセージを伝えてくれていると思う。そして私たちは他の業界よりも植物からの恩恵をうけて生きているので、いち早く植物のメッセージを読み取り、警鐘をならしていかなければならないと思う。少しでも悲しみで途方に暮れる被災者を減らしていくために・・・

今日はお朔日。まだ朝薄暗いうちから目覚め、自宅の神棚をお祀りし、先月1ヶ月間のお礼を告げた。

特に今日は、昨日に届いたとても熱望していたプロジェクトについての朗報の報告と、ここまでお導きいただいた感謝を述べさせてもらった。近いうちに皆様にも報告できるときが来ると思うので、楽しみにしておいていただければと思う。

そしてまずは毎月のルーティーンである本社のある氏神様 松尾神社を参拝。

実は昨日も参拝して大祓いの茅の輪くぐりをさせていただいた。
そして本社の神棚、お仏壇をお祀りした。

つづいて豊中に移動し、大阪営業所の神棚をお祀りし、氏神様の春日神社を参拝。摂社も参拝した。

そしてグループ会社のある堺に移動。この地でも氏神様の華表神社を参拝した。
お詣りしている時には、結構雨も降っているなか足早に駅に向かう通勤通学の方々が傘を片手に手を合わせていく姿が印象的であった。

このようなブログを読むと又右衛門は熱烈な神様崇拝であると思われるかもしれないが、特に何をお願いしているわけではなく、素敵な仲間たちと一緒に活動できていることへの感謝と、ひと月の報告をすることで毎月の区切りをつけ、来月に積極的に取り組んでいける自分自身へのおまじないのようにも思う。

そして午後からは早速業務。また別の新しいプロジェクトへのアプローチ開始である。

1ヶ月後のお朔日に、さらに素敵な報告ができるように、頑張ろう。とても楽しみである。

今回は、以前に届けた植物の定期健診と、別件の委員会へ出席するため都内に。

いつもの伊丹空港発の初便で羽田へと向かう。今回は窓側の席が空いていなく少し残念。そういう時に限って、富士山が綺麗に観えていますと機内のアナウンスが流れる。年間100回近く搭乗していても、毎回違う景色を観ることができるのは楽しみのひとつなので、少し寂しさを感じながら、定刻に羽田空港に到着した。

簡単な打ち合わせを行い、昼からは都内から近くのテーマパークへ植物の調子を確認しに移動した。

植栽から約1年半。しっかり葉も出し元気でいてくれる姿をみてホッとすると同時に、スタッフの皆さんが愛情をたっぷり注いでくれていることを確認でき、とても晴れやかな気持ちになった。

そして次の日は、2022年に開催されるアルメーレ国際園芸博の日本国屋内出展実行委員会会議に出席のために霞が関へと向かった。

アルメーレ国際園芸博は10年に1度オランダで開催されるフロリアードでもあり、2022年の開催に日本が招待され出展する。10年前のフェンローで開催されたフロリアードに行ったことを懐かしく思い出しながら、雨上がりの霞が関を歩いた。

中央合同庁舎に到着し、受付を済ませて会議室へと向かった。そこには開催20分前であったが花き園芸業界において重責を担っている協会の代表がすでに到着されていた。

定刻に農林水産省の上席の挨拶に始まり、柴田座長の進行によって議事は開催された。そして各委員から活発な意見が出され、私もアルメーレの展示に対して考え方の共有化や再確認、2027年に開催される横浜国際園芸博覧会につなげるための持論を述べた。
その後、議事は順調に進行し、貴重な意見交換がなされた後、無事定刻に終えることとなった。

今回の委員会に関わらせてもらうことで、自分自身も多くのことを考え、そして様々な分野で活躍される方々の意見を聞くことで多くを学ぶことができている。

2022年のアルメーレでどのような展示を行えるか?とても楽しみである。そして2027年の横浜国際園芸博会で各国から多くの方々を迎えることになる。

その時には日本人のもつ美意識や感性によって育まれてきた花き園芸に最新のテクノロジーが加わることにより、変化し成長を続ける日本の素晴らしい伝統を表現できればと思っている。

その時には又右衛門としてどのようなお手伝いができるかは、まだまだ分からないが、どのような形であっても、花き園芸の次世代につなげ、植物を愛する人びとが一人でも多く増えるような活動を国内外問わずできればと思っている。

厳しい世の中ではあるが、まだまだやりがいがあることが多くあると感じている。楽しみで仕方ない。

先日、住友生命保険相互会社発行の、企業の成長を応援する経営情報誌『OWNERS i(オーナーズアイ)』7月号内の【トレンド企業のリーダーたち】に掲載していただきました。

わざわざ都内から取材にお越しくださり、とてもありがたく、また、嬉しく思います。ありがとうございました。

今回のように花き園芸業界からピックアップしてもらえることは、業界にとって励みになるのではと思っています。

今、世界は植物(みどり)の力の必要性を再認識し、様々な取り組みが始まってきています。まさに「GREEN GOLDの時代」の到来ですね。

引き続き健康な植物(みどり)の力で社会の課題を解決するために、口下手、文章下手ですが、植物に学んだことをより広く伝えていければと思っています。
記事にご興味ある方は、弊社までご連絡いただければ、冊子のご用意ができるかもです。

ありがたいことです(*^^*)
是非ご高覧くださいませ!

昨日は急ぎで取り掛かるべきと感じた件で急遽埼玉を訪れることになった。
そのきっかけは、又右衛門ブログを読んでいただいた方からの一通のメールであった。

私は、いつものように朝一番の飛行機で羽田空港に向かい、そこから電車を乗り継いで約2時間、待ち合わせ場所である駅に到着した。
迎えに来てくれた方の車に乗せていただき、早速圃場へと向かった。

お互いに自己紹介をしながら、POTでの花苗生産ハウスやネギ畑を横目に、駅からの15分の農地クルージングを楽しみ現地へと到着した。

約2000坪の敷地に、こだわりながら自然風につくられた大鉢が数多くあり、魅力的である。

今回の相談は、その素敵な植物たちを活かした取り組みについてであった。
圃場を周りながら、生産に関わってきた経緯や、今後についてなどのお話を聞き、強い想いを感じ、お互いの考え方や植物に対する接しかたなど通ずることがあることも確認ができた。
そして、理想を形にしていくために又右衛門とともに取り組んでいくことを歓迎すると言ってくださった。私もいくつかのプロジェクトが思い浮かべられ、引き続き進めていきたいと感じた。

どのようなプロジェクトか?どのような品目であるか?については今はまだ控えるが、素敵な人・植物と出逢えた機会であったことだけはお伝えしたいと思う。乞うご期待である。

そして再会を約束して、再び駅まで送っていただき、次の目的地に向かうことにした。
ただ目的地と言っても、当初から予定していたわけではなく、駅から急に連絡をしての訪問である。

直電の結果は訪問OKとのことで、電車に飛び乗り、深谷駅に到着。いきなりの連絡にも関わらず、到着した時にはすでに待ってくれていた。

迎えに来ていただいたのは、展示会などで一緒に活動している酒井盆栽の酒井君。
見た目は若いお兄さん風なところもあるが、礼儀正しく、先人からの受け継いだ盆栽へのこだわりは素晴らしい。さらに良い意味での若者の柔軟性を持っており、将来が有望な好青年である。

早速車に乗り込み、思い出話や互いの近況報告を行いながら酒井盆栽の店へと向かう。
車窓からは植木屋さんや造園屋さんを多く見かけることができる。色々な話をしていると、あっという間にお店に到着。早速、お宝を拝見させてもらった。

まず、とても存在感のある真柏。力強いという言葉だけでは言い表せない、心拍が早くなるほど何かが宿っていると感じる逸品であった。

その他にも魅力的な盆栽で囲まれた場所で今後についてなどを話し、今はCOVID-19ですぐには動けないが、世界に向けて一緒に準備を始めていくことになった。

そして名残惜しいが時間となったので駅まで送っていただき、再会を約束してお別れとなった。駅に駆け込み電車に飛び乗ると同時にゲリラ豪雨。相変わらずの雨男ぶりを発揮である。まるで朝からの圃場見学と盆栽見学の間、降らずに待っていてくれて一気に降ったように感じる具合の豪雨であった。

そのような中、帰路につく。雨に遮られ、ほぼ何にも見えないはずの車窓だが、私にははっきり見えるように感じる景色があった。それは今日の出逢い、再会のおかげで見えてくる自らの頭の中が映し出された世界ではないかと思う。

この素敵な映像が実現することが楽しみである。

一通のメールから始まったこのような出逢いにとても感動している。

最近は、色々な街や国から様々なご連絡をもらうことが増えてきた。まだまだ私ができることなどは、ほんの小さな事だろうが、そのような私でも、すぐに駆け付けることは可能である。そのような縁を大切に今後も取り組んでいきたいと改めて強く想えた素敵な旅であった。

今日は、名古屋にある東山動植物園の植物園を訪問した。

東山動植物園は以前からプロジェクトの相談をしたり、植物を届けたり、とても懇意にしていただいている植物園の一つである。
先月の日本植物園協会の総会で、新しくなった温室などを見学できると楽しみにしていたのだが、総会がCOVID-19の影響でリモート会議になったため、訪問が叶わなかった。そのため先日届けした植物の状態も気になることから、急遽お邪魔させていただいた。

到着後、まずはこの春に着任された岡本園長にご挨拶をし、改装された温室を拝見させていただくことにした。

植物園の温室は、昭和12年の開園当初から公開していて、平成18年に国の重要文化財に指定された現存する国内最古の公共温室で、「東洋一の水晶宮」とも称賛されている。
保存修理工事を行い、8年ぶりに今春再オープンしたばかりである。

温室中央では、世界三大聖樹やオオミヤシなどを観ることができる。

向かって左側にはマダガスカルなどからの稀少な植物たちを観ることができる。

また右側には香りの有用植物はじめユニークな植物を観ることができる。ゴマギの香りの強さには驚かされる。

このように植物も魅力的ではあるが、それと同様に魅力的なのは温室自体である。
2013年に閉館して以来、鉄骨を追加するなどの補強を行ったほか、照明器具や床のタイルのデザインを建設当初のものに復元し、ガラスを押さえる部材もアルミから銅製に戻したとのことである。

構造体も、傷んだところをわざわざわかるように補修している。この塗装の下には判別ができる刻印がうたれているとのこと。

タイルのデザインも復元されていたり、基礎の部分の石積みを観ることができるようになっていたり、とても興味深い。

また暖房器具も以前のものを残しながらの改修。吹付け塗装も当時のものにより似せられるように改修している。

温室は正面から見ると、前の池にその姿が映し出されるようになっていて、これまた美しいフォトスポットである。

温室を見学した後は、時間のある限り、日本庭園などを散策した。

門の向こうには也有園が見えてくる。

さらに進むと合掌造りの家や水車などもあり、とても風情があって、素敵な景色である。
そのような場所に身を置きながら、以前から懇意にしている谷口前園長との、語らいの時間はとても贅沢であり、多くのことを学ばせてもらえた。

そして気がつけば、閉園の時間が近づいてきたので、また引き続き一緒に取り組んでいく約束をし、植物園を後にした。忙しい中、長時間お付き合いいただいた谷口前園長には、本当に感謝である。

最後になりますが・・・
東山動植物園のこの温室は太平洋戦争の空襲や伊勢湾台風を乗り越えて、2006年に日本最初期の全溶接建築物として重要文化財に指定された。
実はこのように歴史のある素敵な温室は、以前は身近にあったのである。それは宝塚である。宝塚ファミリーランドにあった大温室は、ここと同様にとても歴史あるものであった。しかしながら残念なことに完全に取り壊されてしまった。日本としても大きな財産であったものが我が街から消えてしまっているのである。

東山では重要文化財として、大切に建物と歴史を保存されている。
かたや宝塚は日本三大植木のまち、園芸のまちでありながら、もうその姿の影もない。
耐震の問題など様々な問題点があったのであろうが、それにしても園芸家としてはとても残念である。何とかすることはできなかったのかと思い、巻き戻せない時間を大変残念に感じてしまった。

しかしながら失ってしまったものを悔いても仕方ないので、新しく歴史を刻んでいける取り組みが生まれてくることを願いつつ、いつの日か必要とされる時が来たら、そのお手伝いができればとも感じた。

そんな素敵な時間、1日に本当に感謝である。