四代目又右衛門の頭の中を書いたブログ

MATAEMON'S THINKING BLOG

4日、5日と岐阜で開催される国際花きシンポジウムに出席のために岐阜を訪れた。

岐阜は福井教授をはじめ、多くの人のお世話になっている街で、親しみも深い、さらに薔薇園植物場としても、つながりが深い所である。ただしばらくご無沙汰していたので3年ぶりぐらいであった。

まずは車で大阪から3時間ぐらいで、セントラルローズの大西社長のところに到着、いつものように雑談交じりでのご指導をいただき、短いながら有意義な時間を過ごさせていただいた。(その後のドラマチックな出逢いに関しては、次のブログで紹介させていただきたいと思う。)

そしてその夜は、国際花きシンポジウム前夜祭に出席させていただき、全国の市場をはじめ、多くの皆さんと、ご挨拶をさせていただける機会をいただけた。

その後、皆さんは、2次会3次会へ行かれたようであるが、私はまだまだ時間に追われた仕事が残っていたので、こっそりファミリーレストランへと移動。ひたすらドリンクバーのコーヒーを飲み、今日の出逢いを思いだしながら、パソコン相手に格闘をつづけ、深夜ホテルへと戻った。

ホテルに戻ったのが遅かったため、温泉に入る時間もなく、このようなある意味新鮮味のあるシングルルームで、仮眠をして、お腹が空いたので朝早く起床をし、朝食を食べにいった。

5日。食事を済ませ、バスに乗り込み、フラワーフェスティバルに参加。岐阜の生産者と話をさせていただき、午後はまたホテルに戻った。

ちょうどその時に、お世話になっている日本体育大学 理事長でもある松浪健四郎氏が到着され、歓談の時間をいただけた。その場は相変わらずの松浪節で強いパワーをもらえた。

夕方からは国際花きシンポジウムに参加。とても多くの人が集まるスケール感のあるシンポジウムで多くを勉強させていただくことができた。

その後の懇親会にも参加させていただいき、多くの方と情報交換をさせていただくことができくの方々に私たちの取り組みについてお話をさせていただくことができた。中には、今井絵理子氏も来られていて、私たちの新しい活動にも関心をもっていただき激励をしていただけた。

そして気が付けば21時をまわったので、急いで車で帰路につき、日付が変わるころに無事に宝塚に戻ることができた。

久し振りの岐阜。色んな意味で有意義な訪問になった。

その時の不思議な出逢い?は次のブログで紹介しますので、良ければお読みください・・・

2~3日は、JF兵庫県生花市場 大阪本部で第21回トレードフェスタが開催された。

当然弊社も仲卸ローズガーデン 生花部・植物部、ローズガーデンプランツとして市場内でお世話になっているので、今年も出展させていただいた。


今年の出展はデザットプランツと、その真逆のパルダリウムである。
個人的?に気に入ったのもあるが、両者とも人気急上昇中の魅力的なものである。

正直、行列はできるまでとはいかなかったが、興味を持っていただける人もいて、ちょっとブレイクの予感がしています~~~。どのようなビジネスモデルが、皆さんに受け入れていただきやすいか、ただいま模索中です。今しばらくお待ちくださいませ。

そして私たちの少し変わった取り組みの陣中見舞いに、何とプロボクシング ヘビー級 アジアチャンピオンの樋高リオ選手が、渡米を前にして、わざわざ来ていただけた。それもおまけに、チャンピオンベルトを持ってきて欲しいというとんでもない、わがままに応えてくれてである。本当に感謝である。

彼とは少しの間、話をしただけであったが、リオ選手の強さ、人柄の良さがビンビン伝わってきて、良い感じのパワーをもらえた。

人によれば格闘技はハングリーでなければとか、優しさは要らないという人もいるが、私はそうとは思っていない。最後に頂点を極めるのは、強さと優しさ、謙虚さを兼ね備えた者であると思っているし、そうあって欲しいと思っている。

なので、その両方を兼ねそなえた「樋高リオ」選手には是非とも、てっぺんを獲って欲しいと心から思った。

昨日朝方まで起きていて、仮眠した程度で起床。起きたときは正直最悪のコンディションであったが、朝ごはんを食べ、ミーティング行いながら、何とかコンディションは戻ってきた。

 

 

 

出発から小一時間、電車に揺られて予定時刻に東京農大へと到着。

到着後すぐにパソコンの動作チェックを行い、問題なく準備を終えた。

 

その後お弁当をいただいたのだが、見た目に寄らずシャイな私は、緊張のせいか少し喉を通りにくかった。当然おかずの内容はおぼえていない(笑)

 

と言うのも、私は今まできちんとした形での講演はしていないので、ある意味デビュー戦であるからである。

 

 

今回のセミナー参加者は150名以上。同日に各地で花き業界の大きなイベントを行っていた中での、この集客は大したものであったと思う。明らかに実行委員会メンバーのご努力の結果であろう。

 

そうこうしているうちに、私の順番が来たので講演に入らせていただいた。今回の講演テーマは、「世界の感動を日本に。持ち時間は45分。私がどうしても話したい内容は、50分はあったため、かなり駆け足になってしまった。

ご参加いただいた方には、ただでも普段から早口で、おまけにわかりにくい日本語を使うので、聞きづらかったと思います。この場をかりてお詫びいたします。

 

そして、休憩をはさんで、三番目の演者が講演を終えられた後、総合ディスカッション。
そして定刻でセミナーは終了し、その後の情報交換会会場へ移動させていただいた。

 

情報交換会会場では、私の拙い講演でも、しっかりと最後までお聴きいただき、私たちの取り組みにも賛同もいただけた方々が、お声掛けに来ていただけた。

 

その中には「手伝います。」「一緒にやりましょう。」「勇気とパワーをもらえました。」などと温かいお声をかけていただけたり、「感動した。」と手を強く握っていただけたり、とてもうれしく感じ、大の苦手な講演であったが、勉強のためも含めて、厚かましいながらも引き受けて良かったと感じた。

 

中でも「又右衛門は、本当に人が好きで、植物が好きで、色々な取り組みをしているのですね。」と、お声掛けいただくなど、私たちの頑なまでの思いが通じたと感じた時、涙が出るほど嬉しく思えた。

今回、私のような者の話に、貴重な時間を割いていただき、そして耳を傾けていただき、本当にありがとうございましたとしか言いようがない。

さらに、実績のない私にこのような素敵な機会を与えていただいた花卉懇談会実行委員会メンバーの皆様に、心より感謝申し上げたい。本当にありがとうございました。

2016.02.26

密会・・・・

今回の上京の目的は、26日の大事なミーティングと、27日の東京農大で行われる花卉懇セミナー講師という大役である。

朝からいつものように、伊丹空港から羽田空港へと向かった。先日エンジンから火が吹いた事故があったばかりなので、興味深くエンジンを見ていたが、当たり前だがそんな気配はなく、安心して搭乗できた。

羽田空港に到着して、しばらくデスクワークを行い、モノレールで移動。その後新橋のお気に入りの店で昼食をとり、午後のミーティングに備えた。

そして午後一番、とても素敵な方々とのミーティングをさせていただけた。様々なプロデュースにおいて、ずば抜けた存在感と、今後更なる飛躍を期待できる若手の方々をご紹介いただき、とてもワクワク気分のミーティングとなった。

若手とくれば、私のようなおじさん?は苦手な感じの人も多いが、彼らはそんなこともなく、とても素敵な感じであった。今後一緒に取り組んでいただけることを楽しみにしたいと思っている。私の若返りのためにも・・・・(^^;)

その後、青山某所の植栽の現地調査を行い、またベースキャンプであるアトムCSタワーに戻り、今年の4月に開催される4年に一度開催のベルギー王立園芸協会主催のFloraliesでのブースデザインについての話し合い、さらに国内での次のプロジェクトへ取り組む、新メンバーの顔合わせを行い、これもまたワクワクする時間を過ごさせていただいた。

さらにその後、場所を大森に移し、大先生とTEA’sDesignメンバーで、美味しいお魚をいただきながら、ミーティングをおこなった。

はじめは明日の講演を控え、私はほどほどにと思っていたのだが、話せば話すほど様々なユニークな提案から始まり、とてもエキサイティングな時間になってしまい、そのため時間も忘れ、気が付けば深夜1時を大きくまわってしまった。
正直かなり体力を消耗したが、それでもここでの時間は、大きな学びを得ることもでき、モチベーションはかなりアップし、私たちの今後にとって、とても意義深い時間になった。

その後、電車もなくタクシーでホテルに戻り、朝方就寝となった。そんなとっても濃い1日となった。内容もメンバーもここでは言えない失礼お許しを。今はえへへとしか言えず。
また詳細は別の機会に・・・・。

そんな濃~~~~い1日となった。

今日は関東へ向けて出発するオリーブのお見送り。

 

 

この素敵でかわいいオリーブたちは、意義深い所への旅立ちとなる。

 

 

中でも、このオリーブは、このV字の容姿から、勝手にビクトリーオリーブと名付けていたところ、送り先のイメージにぴったりとのことで、急遽追加でのお届けになった。

 

どのようなところに、行くかは4月の植栽お披露目会にてご報告いたします。

今回も素敵なところに旅立っていくオリーブ。朝からしばらく一緒に過ごし、話をしていると、自己満足かもしれないが新天地にいくことを喜んでくれていると感じた。

 

いってらっしゃい。我が子たち・・・

15、16日は北陸へ向かった。今回は新しいプロジェクトの打ち合わせのためである。
ここでは内容は話せないが、環境、学習、地方創生につながるユニークな取り組みで、場合によっては世界に向けて発信できる取り組みになるかもしれないので、乞うご期待である。

なので、仕事抜きの話しを・・・

富山へは、7.8年ぶりかと思う。その時は新幹線が開通していなかったので、富山まではサンダーバードで行けたのだが、今はサンダーバードを金沢とまりなので乗り換えなければならない。正直で少し不便になった感がした。

でも北陸新幹線にはまだ乗ったことないので、少しはワクワク感もありの訪問となった。

昼過ぎから翌日夕方まで、びっしりのミーティングスケジュールであった。

そのような中、久しぶりにラーメンを食べた。

富山と言えば「富山ブラック」が有名である。ここのお店は老舗の有名店で、とても賑わっている。メニューはラーメン大・小のどちらかと、白ご飯のみである。

私は、ラーメンとご飯を食べる習慣はないので、ラーメン小を注文した。

味はと言われると、薄口好きの私には正直厳しい。生醤油そのままにも感じるかなり濃い味である。

地元の方に何故こんなにも濃い味ですか?と聞いてみると、もともと寒い地域で肉体労働を頑張るためのカロリー補給手段であるからとのことであった。その解答に、ちょっとうなずかされた。

そして白いご飯が無ければ、濃すぎて食べられないから、白いご飯も頼むんだよとも言われた。その解答に大きくうなずかされてしまった。そんなぐらいの濃いであった。

そして全ての打ち合わせを終え、富山駅近くまで送っていただいた時に、何か後ろから声をかけられたような気がして、振り返りふとビルの中に目をやると、オリーブの木がそこに飾られていた。

そしてひょっとしたら・・・と思い、足早に近づいてみると、やはりこのオリーブはお世話になっている取引先の方にご購入いただいたものであった。

このブログをみた人は、何でそのオリーブが自分の輸入したものってわかるのですか?と思うかもしれないが、でもしかし私はそのオリーブは、私のところから巣立ったものであるという確信がある。何故ならば我が子のようなものであるからである。

きっとこの子は、私に、「僕は今、ここにいるよ。」「こんな寒い地域に来たけど、みんなに囲まれて、元気にしているよ。」ってビル越しに、声をかけてくれたのだと思う。そんなような気がしてならなく、後から涙がこみあげてきた。

帰りは、大雪で列車が遅れるなど、少しハードな1泊2日であったが、新しいプロジェクトへの期待感やオリーブとの再会などの充実感。今まで以上にここ富山が素敵な街に感じられ、またこの街を訪れたいと感じる訪問になった。

今日は宝塚ベガホールにてフラワーバレンタインコンサートの開催がされました。



今年で3回目を迎えるフラワーバレンタインコンサートには、今年初めての方々や、毎年来ていただいている人などで大勢の方々で賑わっていた。
演目も当然ながら毎年異なっていて、今年は、ユーモアを混ぜながらの演出で、時には会場に笑いを誘うなど、とてもユニークな演出であった。

ここでも、新しい人との出逢いにも恵まれ、多くのご縁をいただきました。

皆さん。お世話になりました~~~。



私は、帰宅後、我が家の女性ネコ チーちゃんに、お花をプレゼントしました~~。
多分、喜んでくれていると思う・・・(^^;)

数年ぶりに仙台でのミーティング。仙台はかなり寒いと思い、完全防寒装備で向かった。

伊丹空港から出発し、仙台空港には定刻より少し早く8時過ぎの到着となった。

 

今回は2日間で3つのミーティングが予定されていたのだが、急遽初日に3つとも行ってしまうことになった。

 

一つ目はTEA’Designとしてのミーティング。

今テーブルの上にあがっているプロジェクトは国内外合わせて約20ある。そのうち決定しているプロジェクトや近いうちに具体的に動くプロジェクトや、五か年計画や役割分担などについて話し合いをさせていただいた。


例えば海外ではロンドンプロジェクトやベルギープロジェクト、国内では富山プロジェクト、京都プロジェクトなどである。この他全くこの場では触れられないプロジェクトなどについてなど、打ち合わせを行った。

 

そして夕刻には、以前から交流のある泉緑化さんを訪問した。この辺りはまだ雪が残っていた。

ここでは震災後の各プロジェクとの進行状況をヒヤリングさせていただいた。震災直後はボランティアによる多くのプロジェクトが発ち上がったものの、今では継続不能になったり消滅したりしてしまったようである。少し残念なことである。
ただまだ継続されているものもある。そのような中、進行中のものや、今後の計画を融合させて、2020年あたりを目途に、ガーデンショウの開催をめざすことを共通のミッションとして、活動を始めることとなった。

 

このプロジェクトは簡単なものではない。多くの人や企業とともに手と心をつなぎながら動かなければ、成功は無いであろう。長い道厳しい道のりかもしれないが、東北を本拠地とし、日本から世界へ羽ばたく矢野TEA氏、幾多の困難を克服し、地道に継続し活動をしてきた鎌田社長が主導になり、阪神大震災を経験した又右衛門も微力ながらお手伝いさせていただきながら、互いが役割と使命感をもって動き始めよういうことになった。まだまだ具体的には案内できないが、近いうちに皆さんにも多大な協力やご指導をこうことになると思いますので、その時は是非よろしくお願いいたします。

 

そして夜には、三つ目のミーティングを行い、気が付けば23時。それぞれが帰宅し、私は足早にホテルに戻り、いつものように深夜までデスクワークを行い、眠りについた。

翌朝は風邪薬のせいか、目覚めが悪かったが、なんとか朝食をとり、コーヒーを数杯身体に流し込み、仙台の街をぶらり。



駅近くでは、フラワーバレンタインのステージが設営されていた。ここ仙台では以前から活動されていたが、全国各地で同様な活動が行われるようになり、着実にフラワーバレンタインが、浸透していっていることを実感できるようになった。

そして体調も良くないので、飛行機の時間には少しどころかかなり早いが電車で空港に向かい、空港のラウンジでひたすらたまりにたまったデスクワークをおこなった。

 

そして夜 無事 宝塚に到着した。

やらなければならないことを片付けるスピードより、積み上がってくる方が多く感じる毎日に、少し重圧を感じながらではあるが、前を向いて頑張っていきたいと思う。

数年後のためにも・・・

昨年多くの皆さんに協力いただきながら起ち上げたTEA’Designはガーデンデザイン、プランツデザイン、ソイルデザインなど日本を代表するソースが色々ある。

ただそればかりではない。

その他にも、グループメンバー内でWebデザインなども行っているのである。

実際にTEA’DesignHPも、新しくお手伝いいただいているTEA’Designチームの主力メンバーの一人の陣頭指揮のもと、私たちチームで手掛けたのである。

 



そのような中、先日、国内外の秀逸なWEBサイトを紹介しているGood Design WEBに取り上げていただきました。
http://gooddesignweb.com/portfolio/17176

 

さらに技術的、デザイン性に優れたウエブサイトを掲載している現代デザイにも取り上げていただきました。
http://gendaidesign.com/teas-design/

 

他のサイトでもご紹介いただくなど、チームのもつポテンシャルの高さには本当に感心するばかりである。

http://webpad.felicyle.com/antenna/website-clip-42739.html

 

本能で生きている私には、全く手の出せない領域である。

 

様々な特色を持つパートナーやメンバーなど多くの皆さんに支えられ、教えられながら、日々成長していく姿が目に映る。

将来が楽しみである。

今回タイに行ったのはもちろん仕事であるが、同行の岩本社長と一緒に活動していると、ある一つのことが思いだされる。

それはGTSである。

GTSとはGlobal Training Schoolの略称であり、国際協力活動において、参加者が様々な学びを得るという青年会議所の活動の一つである。この活動は青年会議所の中でも、普段積極的に活動しているメンバーからの参加が多く、それら能動的な人の参加希望者によって成り立っている事業である。

私の所属していた大阪青年会議所は2000人以上のメンバー数を有する巨大な青年会議所で、世界一の規模である。大阪青年会議所は、入会時に1年間は会員開発委員会所属の新人会員として活動し、その後、その活動内容によって正会員として認められ、2年目から様々な委員会に配属されるのである。ある意味、新人会員は会社でいえば試用期間の研修メンバーのようなものである。

私は15年前の2001年に大阪青年会議所に約150人の同期メンバーとともに入会をした。その入会時に所属する会員開発委員会の委員長が、岩本氏であり、私がその時の世間知らずの新人会員であったのである。簡単に言えば新人1年間の親代わりといえる存在である。

そんな私が入会して、いきなり多くの先輩たちに、口説かれ岩本先輩にも一緒に参加しようとお声掛けいただき、意味も分からず参加した事業が、GTSであり、当時150人近くの新人の約10%の参加者の一人であった。前置きが長くなったが、そのGTSの開催地がタイであったのである。と言うわけで、岩本先輩とタイを訪れると、真っ先に当時のことが思いだされる。

その時のGTSの活動は、タイの中でも、特に厳しい生活を余儀なくされている地域での国際協力で、孤児院での活動であった。その内容は初めに参加者一人に孤児一人がペアになり、言葉の通じないなかでも、コミュニケーションをとりながら、孤児たちと学ぶための施設づくりや、水道のない地区での井戸掘りなどを通じて、孤児たちとの直接触れ合い、そこで様々な学びを得るものである。

 

そして私とペアになったのは12歳の女の子であった。私は彼女と何かにつけて一緒に活動をしたのだが、私のコミュニケーション能力のなさから、全然私に心を許してくれなかった。一緒の参加者の中には、ぎゅっと手をつないでいるペアもいる。中にはどこかに行ってしまった孤児もいたようである。私とペアの女の子は、逃げては行かないまでも、距離感をもってしか活動をしてくれなかった。

 

そして、数日間の孤児たちと一緒に過ごす最後のイベントは運動会であった。彼女とは依然コミュニケーションはうまく取れず、逃げないながらも距離感をもって、着かず離れずにいた。当然笑顔などかけらも見ることが出来なかった。私は少し途方に暮れてしまい、何もできることは思い浮かばずにいた。時には私に問題はなく彼女が問題だと思うことすらあった。あとから思うと、きっとその浅はかな私の心の隙を彼女は見透かしていたのだと思う。

 

最後のプログラムは二人三脚であった。無心になって彼女の手をつないでの二人三脚であった。その時の気温は約40℃。日本の参加者には倒れるものもいた。そんな中でも彼女と一生懸命走り抜き完走することができた。その時彼女はいつもより、ほんの少しだけ私の手を長く握ってくれたのである。そして初めて彼女の口元は緩んだような気がしたが、それまでの表情や他の孤児と比べると、私に心を許したとは全く思えるようなものではなかった。

 

そして運動会を終え、全てのイベントが終了し、孤児は帰宅し、参加者は荷物をまとめ、帰国のためのバスに乗り込んだ。そのような中、多くの孤児は、出発直前のバスまで近づき、参加者を見送りに来ていた。その表情のほとんどが笑顔であった。

 

ひょっとして私のパートナーである彼女も来ているのではと厚かましくも思ったり、来るはずないよなと妙に納得したりの時間を繰り返し、とうとう出発の時間となったが、やはり多くの人ごみの中に、彼女の姿はなかった。

 

そしてバスが動き出し、ゆっくり村を離れようとしたときに、みんなの離れたところに、ポツンとたたずむ彼女の姿はあった。

 

その時の表情は今でも記憶に残っている。彼女の表情は決して笑顔ではなかった。そこにあったのは、ほぼ無表情の中に、涙を浮かべ、少しだけ口元の緩んだ彼女の表情であった。そしてじっと私を見つめ、動く私の顔を追いかけていた。

 

彼女はその表情だけでは、何を言いたかったのかはわからない。でも私は彼女から大きなものをいただき、大切なものを芽生えさせてくれたような気がする。

 

そしてその時に抱いた気持ちは、今でも私の中でしっかりと息づいている。そんな貴重な体験を通じ、私の生き方に大きな影響を与えてくれたのが、青年会議所活動であり、GTSであったと言っても全く過言でないと思う。

 

その後数年間、岩本先輩とは別の委員会に所属しながら、一緒に青年会議所活動を行い、多くの経験をお互いに積ませていただいた。そしてお互い青年会議所を卒業し、それぞれ社会で活動をしながら15年経った今、あらためて一緒にこのタイの国を訪れたときに、岩本先輩の中でも、このGTSでの活動が確実に息づいていると感じる出来事があった。

 

岩本先輩は当時のGTSでお世話になった現地の通訳の人を、メンバーに加えて、15年経った今、一緒に活動している。それだけではない。現在も恵まれない人たちのいる場所を訪れ、彼の独特の手法で一人ひとりに愛を伝えている。病に苦しむ人に手を携え、涙を流しながら人助けをしている。普段の厳しさとは違う、そんな一生懸命な一面を見た時、先輩の体の中にもGTSで培ったものがあり、さらにそれが何倍にも拡大し、その結果として、今のスケールの大きなビジネスにつながっているのだというのが実感することができた。

 

10年以上の月日が経った今でも、それぞれの心の中に、しっかりと心に息づいているGTSでの様々な出逢いに感謝するとともに、かなり強引にでも私の手をひき、私を無理矢理GTSに参加させてくれた先輩方々に心から感謝したいと思う。

そんなこんなの心のスーツケースにしまい込んでいた大切な何かを呼び起こしてくれる意味深いタイ訪問になった。

意味のわかりにくい長文、乱文にお付き合いいただきありがとうございました。そのままアップする失礼をお許しくださいませ。