四代目又右衛門の頭の中を書いたブログ

MATAEMON'S THINKING BLOG

2023.05.08

又右衛門 タイへ。2023年5月②~日本向けの出荷準備~

回の訪問では次週に日本向けに出荷する斑入りバオバブの準備をおこなってきた。まずは苗木の全てを水洗いにて泥を落とす。

 

そして土が残っていないか丁寧にチェックをしていく。

今回、この植物は初めての輸入になるので、私が一本ずつチェックしていく。そのチェックの方法は視覚と、触覚と嗅覚でおこなう。

 

視覚は、そのまま丁寧に見て問題がないかのチェックである。次は触覚。根の色と土の色が似ているので、優しくなぜるようにしてザラザラ感がないかなどをチェックする。さらに一本ずつ嗅いで土特有の臭いがしないかによってのチェックを行う。

 

そして全てのチェックが終わると、マリネックスの500倍希釈液につける。これは今回きつめに洗浄を行ったため、傷が入ったところの消毒と保護のために行ってみた。

さらに洗いあがったものを少し乾かし、今度は霧吹きにて再度マリネックス200倍希釈液を噴霧し、しばらくして箱詰めを行った。

翌日は他の植物もあるため農務省にてCITESなどのチェックをしていただき、また同じ農務省内を移動し、バオバブの線虫検査を受けるための提出を行った。この検査は約1週間かかるので、この検査結果をまって合格であれば日本向けにて輸送ができることになる。

 

ここタイにおいてはユニークな植物、希少な植物が多くあるが、CITESが取得できない、また準備できないものが多くある。またフィトサニタリーなどの準備に手間や費用がかかるので、以前は個人事業者や趣味家の中には手荷物などで許可なく持ち込まれていたと聞いている。とても残念なことで危険な行為である。

 

私たちは植物貿易に携わるものとして、まずは国際ルール遵守と植物の命への尊厳を掲げ今後も取り組んでいきたいと思っている。もし貿易のことでわからないことがある場合は、自己判断だけでなく遠慮なしにお尋ねいただければ私のわかる範囲でよければお話をさせていただければと思っているのでご連絡いただければである。

さて他にも日本に向けての植物の準備が多くあるので、引き続き気温40℃の中、頑張ります。