四代目又右衛門の頭の中を書いたブログ

MATAEMON'S THINKING BLOG

2022.11.24

又右衛門、オーストラリアへ③ ~グラスツリー自生地~

今日は少し曇り気味だが良い天気。さて今日は待ちに待ったグラスツリー グラウカverグラウカの自生地へ向かう日である。

昨日は移動で丸1日寝ていなかったこともあり、寝つきもよく深い眠りにつくことができ、珍しくアラームで起きる朝になった。

朝一番に素敵な空気を思いっきり吸い込み、そして美味しい朝食をお腹いっぱいいただいての出発である。目的地はそう遠くない。

素敵な風景を横目に観ながら、道路を疾走する。オーストラリアではこのような道でも、制限速度は100km/hなので、少々スリル感も味わえる。

そして1時間強で目的地であるグラスツリーの自生地付近に到着した。

ここで4WDであるTOYOTAランドクルーザーに乗り込み急な坂を上り自生地へと向かう。動画でないので伝えられないが随所に急な登りもあるが、さすがランドクルーザーは難なくクリアしていく。何となく日本人として誇らしく感じる。

しばらく駆け上がると大型のグラスツリーが群生しているのが視界に飛び込んでくる。思わず声を上げてしまうほどである。園芸家や輸入植物に携わるものにとっては、エキサイティングであり、楽園にでもきたようなものであろうと思う。

この場所は、大小の多くのグラスツリーが群生または点在している、人の手の入っていない本当に素晴らしい地である。

遠くを観れば眼下に素敵な風景が広がる。

足元を見れば可愛らしい野の花が咲いている。

中には、このような見たことのない茶色の花も咲いている。マメ科の花であろうか???
そして色とりどりの蝶が舞っている。まさに楽園である。

ここでしっかりお伝えしたいのが、このような場所でいくつかのグラスツリーが採取されるのであるが、その活動は、ちまたで見受けられるハンティングのようなものではないということ。チームとして政府など公的機関の許認可、山の持ち主の許可、さまざまな必要な許可を取得し、自然のルールと人のつくったルールの両方を遵守しての取り組みであることをお伝えさせていただく。

実際の採取風景はSNSなどでのアップはひかえるが、又右衛門が確認をしているのでご安心いただければと思う。

しばし採取に立ち会い、その後移動しランチタイム。ランチタイムには様々な鳥たちもやってきてくれる。

白黒の鳥もいれば、カラフルな鳥もいる。彼らはお互いをどのように見ているのであろうか?そもそも鳥は色を見分けられるのであろうかなど考えてしまう。

そして午後は採取したグラスツリーの根洗い工程を再チェックする。この作業はお芋を洗うような作業ではなく、本当に大変な作業である。

岩肌や崖から採取されるグラスツリーの根には石のように固くなった土がこびりついていて、水洗いや高圧洗浄で簡単に落とせるようなものではなく、素手や場合によってはノミのような尖ったもので少しずつ丁寧に剥ぎ取らなければならないので、かなり時間を要する。

この作業を荒く行うと植物を傷めてしまい、大きなダメージを与えてしまう。かといって丁寧に行い長時間をかけるのもまたストレスに繋がるので、迅速かつ丁寧に行わなければならないプロフェッショナルの作業である。

そして土の代わりになる新しいピートモスやパインバークなどに仮植されることになる。その後、数年かけて発根の確認を行ってから、来日の際には、再び新しい器やパインバークなどに再度植え替えられてからの輸入になる。

たまに他社のネット販売(個人輸入)でグラスツリーを購入し日本で植えたが根付かなかったなどの相談を受けることがあるが、正直グラスツリーは共生菌に多く助けられて生きている植物なので、移植&洗浄は大きなストレスのため枯死することもある。しっかりそのことを念頭に置いて購入されることをお勧めしたい。

今日1日、採取~輸送~洗浄~植え付けまでの一連の作業を確認したが、本当にここまでしっかりとした作業を行うのはStation Creek Tree Farmぐらいではないかと言える。

これからも引き続きしっかりとしたパートナーシップで取り組んでいければと思っているのでご支援よろしくお願いいたします。

そして夕飯。今日の夕飯は鶉(うずら)である。バーベキューでいただいたがこれがまた格別に美味しい。そして日本からお土産に持って行った「ほりにし」スパイスを差し出すと早速使ってくれて、大変気に入ってもらえた。
「ほりにし」は海外でもうけるということを確認できた。

そしてうずらをいただきながら長く談笑し、眼にも心にもお腹にもとても贅沢な1日となった。
さて明日はオーストラリア国内での移動である。これもまた楽しみである。おやすみなさい。