四代目又右衛門の頭の中を書いたブログ

MATAEMON'S THINKING BLOG

2021.12.31

1年の最後の日に想うこと(2121Ver.)

相変わらず同じ言葉で始まり恐縮ですが、今年も無事に大晦日を迎えることができ、同じように感謝の意を伝えることができることを本当に嬉しく思っています。

この1年は、花き園芸業界の中でも、大幅に伸張した業種、相変わらず極めて厳しい業種もあり、様々な方々と繋がっている私たちは、その背中から多くのことを学ぶことができた1年であった。

1年前はCOVID-19の影響により、見えない壁へと突き進んでいくような不安な気持ちがいっぱいだった。今年になってCOVID-19の不安が無くなったわけではないが、1昨年とは違うものを感じている。それはきっとこのような厳しい中でも、前を向いて力強く一緒に歩んでくれるパートナーやスタッフのおかげである。手前味噌ではあるが相変わらず外に出っぱなしである又右衛門を支えてくれていて本当にありがたく思っている。
さらに公開できないいくつかのプロジェクトに関わっている私を、詮索もせずに受け入れてくれていることに本当に感謝しかない。

それにしてもこの1年は、喜び、楽しみ、少しだけ悲しみ、ほんの少しだけ怒りを感じられる色々なことが多くあり過ぎたと言える。
中にはとても重要なプロジェクトにも関わらせていただくことができたり、新しいことを起ち上げたり、また閉じたり・・・とても学びの多い1年であった。おかげさまで又右衛門も少しは成長できたかもしれない。その反面、できていないことも多くあることも感じている。

来年には、様々な課題を解決するために、組織変更も行い、前へ前へ進めていきたいと思っている。その中においては、出逢いも別れもあるかもしれない。それでも進めていかなければならないと思っている。全ては大切なものを守るために・・・

2日前。10年間一緒に歩んできたスタッフが卒業を迎えることになった。
10年前を振り返ると、組織の若返り化を進めていた私は、スタッフの勧めがありながらも、高齢の方の採用を正直100%歓迎しているとは言えなかった。
それにも関わらず、若い人でも大変な仲卸の仕事を、いつも温和な表情で周りを気づかいながら、そして寡黙に実直に勤め上げてくれた。その姿に私をはじめ多くのスタッフが学ばせていただけたのは間違いないと言える。

最後の挨拶の時には、スタッフから花束が渡され、私からは不老長寿の大和橘の実、花は切れても良縁は切れない「又右衛門鋏」の最新作を手渡し、10年前の失礼なことを頭によぎらせてしまったお詫びと、長きにわたり支えていただきながら多くのことを授けていただいた御礼を伝えることができたことは幸せであった。
是非たまにはハサミ研ぎに来たときにでも、私達小僧たちを今一度研いでいってほしいものである。
今回の卒業に少し寂しさはあるが悲しみはない。空いた穴は大きいかもだが、それを埋めて溢れる学びを与えてくれた人生の大先輩に心より感謝の意を記しておきたいと思う。

そしてこの1か月の年末商戦に加えて、春からのCOVID-19の影響などによる制約で、精神的、肉体的な疲弊を余儀なくされていた多くのスタッフやパートナーには、見事にこの日を迎えてくれたことに、今まで以上の賛辞を送らせていただきたい。

私は基本、あまり振り返ることをしないタイプの人間ではあるが、自分自身のことで振り返ってみると例年100回近くあった飛行機への搭乗も半減し、海外出張もなく、今までのように観ることができなかった光景や植物との出逢いはほぼなかったと言える。
「世界の感動を日本に。日本の感性を世界へ。」と自らの足で現地を訪れ、大地や植物、住み暮らす人との対話を大切に活動する私には、まるで足をロープでくくられたような1年であった。
さらに、長年一緒に歩んできたパートナーと違う道を歩むことになったり、つい先日までずっと私の活動を支持してくださり、一緒に海外研修をおこなったり、プロジェクトを起ち上げて本当にお世話になった方が急逝した。彼とはビジネスパートナーという簡単なくくりではなく、同志であり、友とも言える間柄で、訃報が飛び込んできた移動中の電車の中で涙が止まらなくなったことなど、自らの力不足や運命の儚さを知らされる1年となった。

しかし、そのような悲しいことだけではなく、新しいパートナーとの多くのご縁もいただけた。またコロナ禍で、社内にいる時間が増え、スタッフの声を聞きやすい位置に多くいることができたおかげで、自分自身や会社のことを見つめ直し、今まで以上に今後について考えることができ、いくつかの課題に着手することもできたことは重要である。こうして新たな決意のもとに来年度を迎えることができることは、価値あることだといえるのではないだろうか。

少し長くなりましたが、最後に・・・

今年は、想像もしていなかった大きな課題を突き付けられた厳しい1年であったが、そのような中、自ら立案した計画や目標をやり遂げられなかったことを大いに反省し、来年こそは形にしていかなければならないと強く想っています。

来年度からは、2030年に迎えるバラエングループ150周年に向けて、強い意志を持ち、社内外の新陳代謝を活性化させ、自らも大いに変革することで、「新しい日常は、自ら創り出す」想いで取り組んでいきます。

最後の最後ですが、今年も私の拙いブログを読み続けていただいた皆様、本当にありがとうございました。
「又右衛門の頭の中を書いたブログ」と銘打ちながら、頭の中を駆け巡っている新しいプロジェクトなど全てを書けていないことを申し訳なく、またもどかしく感じてはいますが、きっといつか皆様に胸を張って紹介できる取り組みにすると約束しますのでお許しくださいませ。

そして来年も、引き続き書き続けていきたいと思っておりますので何卒よろしくお願いいたします。

それでは良いお年をお迎えください!!!!!きっと緑色に輝く明るい未来がまっていますよ・・・・

四代目 金岡又右衛門