四代目又右衛門の頭の中を書いたブログ

MATAEMON'S THINKING BLOG

日付が変わった深夜にシンガポールを出発し、冷蔵庫の中のような寒い機内でブランケットにくるまりながらひたすらデスクワークに励み約15時間、結構過酷に感じながらオランダスキポール空港に到着。

久しぶりのオランダを感じながら・・・と言いたいところだが、しっかり修理できていたはずの車輪は取れてしまい、まずは苦労しながらの移動になった。

ここからいくつか書くブログは、日々がバタバタのため時系列ではなく、ジャンルごとであり、写真がほとんどで、解説などもつけることができないかと思いますがご了承くださいませ。もし気になることなどがあったら、個別にご連絡をいただければです。

それでは本題に。今回のオランダへの主な渡航目的は、『アルメーレ国際園芸博覧会フロリアード2022』の見学である。そしてアンタルヤ国際園芸博覧会に続いてアルメーレでも日本国屋内出展実行委員会委員を務めたこともあり、今回の訪問となった。

オランダ開催のフロリア―ド。フェンロ―開催時にも訪れたが、10年経つとほとんどの記憶がなくなってしまっている。前回時よりどのように変化しているかなどが気になる所であった。

私がグダグダ書くより、ここからは写真で。
また各ブースの取り組みの中身や経緯など全てを理解しているわけではないのと、そのような立場でもないので評価は控えさせていただき、個人的に気になったブースをエリアごとにチョイスしてアップします。

まずはUrban District エリアから
【Satoyama Farm Garden Japan】

【UAE Salt Water Cities UAE】

【BIOTOPIA-Growing Community】

【Gemeentes Amsterdam en Almere】

Utopia Islandエリアから
【Wide Weelde】

Hortus Avenue エリアから
【The Green House】

その他各エリアやモニュメントなど。
【その他いろいろ】

以上、限られた時間であったので全ては観きれていないのでこの辺で。

施設内ではイベントが行われ、飲食ブースもある。また、ところどころに給水できるところがあるので、水筒を持参すれば補給ができるのがありがたかった。

ウクライナ有事の影響かCOVID-19の影響か、ブースによってはOPENできなかったところもあったりし、万全ではなかったかとは思うが、開催ができていることだけでもありがたいと感じた。
そして、会場のいたるところで花には蜂たちが訪れ、この光景こそが又右衛門とっては何よりと感じることができ、とても多くを学べる良い視察となった。

来年はドーハ・カタール国際園芸博覧会2023の開催である。この博覧会でも実行委員会委員を務めることになったので、この視察見学を活かせられればと思う。
そして2027年には、いよいよ横浜国際園芸博覧会の開催である。期待で夢が膨らむ。

疲れているはずなのに、あまり眠れずのまま朝を迎えた。
ホテルについている軽い朝食とCOFFEEをいただき、GBBへと向かった。
そこで以前からお世話になっているGaryさんやMarziahさんたちに出迎えられ、久しぶりに各施設を拝見した。

まずはスーパーツリーを見学。上部からGBB全体と周辺施設を一望でき、多くの情報を得ることができた。

そしてGBB代表であり以前から懇意にしているFelixさんが、とても忙しい中、時間をつくってお越しいただけ、貴重な情報交換をすることができた。

ランチ後、再び視察。

新しくなった「KINGFISHER WETLAND」を丁寧に説明してくださり、さらに興味が湧いた。

そしてお馴染みフラワードームに向かう。相変わらず迫力のある植物がある。

私がGBBに関わるきっかけになったオーストラリアのパートナーであるDanny氏から送られたグラスツリーも相変わらずとても元気そうにしており、木を観ながら「元気にしているかな?」とDanny氏のことを思い浮かべていた。

またシーズンエリアでは、ハイドランジャーが綺麗に会場を彩っていた。

続いてもう1つのドーム、クラウドフォレスト。何度訪れてもこの迫力には圧倒される。

そこには以前に日本から送った椿が元気にしており、嬉しく感じ、懇意にしている担当の方々と一緒に写真を撮らせてもらった。

その後、Floral Fantasyを訪問し、開設当初と変わらぬ素敵な展示を拝見することができとても嬉しく感じた。

そしてカートに乗り込み出発までの残された時間で屋外の庭園を拝見し、後ろ髪を引かれる思いでこの地を後にし、夜の出国の準備のために戻ることにした。

前回の訪問から3、4年?が経ってしまったが、相変わらず素晴らしい施設である。
素敵なスタッフの笑顔もそのままであり、以前同様に久しぶりの又右衛門を温かく受け入れてくれたことが本当に嬉しかった。

このような方々と一緒に活動できる喜びをかみしめながら、GBBの素晴らしさを引き続き日本で伝えていければと思っているので、このブログを読んでくださった方は是非ご訪問いただければと思っています。

さ~しっかり準備をして次の国オランダへと向かいます。

今日は七夕。色々変更があり、今日から海外へ。
今回の目的地は、シンガポールとオランダである。多くの宿題やミッションを抱えながらの渡航のため、今回は詳細を伝えることはできないが、少しだけでも現地の状況を伝えられればと思う。

いつものようにギリギリまで準備を行いながら、伊丹空港へと向かう。
今回同行のスーツケースは、長年一緒であったRIMOA。最近は、次世代に私のアシストをゆだねて事務所で私を見送る立場であったが、前回のスペインでの故障で渡航ができなくなったので再登板となった。

スーツケースを預け、まずは国際線出発の羽田空港へと向かった。
羽田には定刻に到着し、空港間連絡バスにて国際線ターミナルへ移動。少し早めに到着することができたので、空港内を散策する。

そしてそろそろチェックインのために移動しようとして、エスカレーターを降りたところ急にスーツケースが動かなくなった。あれっ?と思い見てみると、完全に車輪がとれてしまっていて、通常に押すことも引くこともできない状況であった。

これはまずいと思い、大慌てでベンチにて確認。車輪はあるので差し込んでみたものの固定ができない。そして近くにあるコンビニで強力な布テープを購入し固定をしてみたが、当たり前だが機能をしていない状況になってしまう。

それでもこの状況では今後の移動に大変困るので、今一度車輪を確認してみると、固定するビスがなくなってしまっていた。
当然ながらスペアのビスを持っているわけなどないため、どうしたものかと少し考えてみると、やはりこのビスを見つけるしか解決策はないとなり、ダメもとで国際ターミナルの歩いた跡をたどるしかないと、ベンチにスーツケースを置きっぱなしにして、急ぎ足で空港内を歩いてみた。

そしてしばらくして、遠目に金属片のようなものを見つけることができ、近くによるとビスである。きっとこれに違いないと思い、ベンチに戻り合わせてみると、ぴったり適合した。
ならばこれを使って装着さえすれば直るので、後は工具さえあれば何とかなる。出発カウンターに六角レンチがないかを聞いてみたが無いようなので、ペンチをかりて、軽く止め、走行中に再度ビスが落ちないように、布テープで仮止めを行い、何とかチェックインを済ませることができホッとして、出発することができた。

今回も何らかのトラブルはあるかなとは思っていたが、いきなりこのようなことになるのは想定外であった。ま~~何はともあれ無事?に出発できることはありがたい。これは厄落としということで前向きにとらえて、出発進行である。

そして約7時間、チャンギ空港に到着。隣接している「JEWEL」を少しだけ視察。

その迫力は感動もので、とても贅沢な空間になっていた。是非日本の空港も防犯上に理由などもあるかもだが、せめてもう少し世界の玄関口である空港を緑化していただきたいものだと感じた。

そしてTAXIでホテルに向かう。少しわかりにくいところにある小さなホテルであったが、何とかたどり着け、とりあえずチェックインを行い、GBB(ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ)方面へと駆け足で向かうことにした。

そして、到着した頃にはすっかり陽が落ち、GBBのシンボリックな建物であるスーパーツリーのナイトショウに間に合うことができた。

途中フードコートで食事をし、折り返しダウンタウンとチャイナタウンの間に位置するホテルへと歩いて戻ることにした。

今日は汗だくで歩き続けた1日だった。
明日もGBBの視察をしっかり行い、そして夜には再び出国という結構ハードなスケジュールなので準備をしっかり行ってから休むことにした。

久しぶりのGBB。お世話になった人や植物に再会できるのが楽しみである。

今回のスペインは訪問では、新しい縁、長く繋がっている縁、一度切れたが再び繋がった縁があった。
さらに新しい構想やプロジェクトが思い浮かんでくるなど、やはりリアルで触れることの大切さ実感することになった。

そして、毎日がバタバタでほとんど寝ていない日が続くなど、体力的には消耗したのかもしれないが、素敵な植物に囲まれたおかげで、明らかに又右衛門は元気であった。

またスペインのナーセリーを周るなか、遠く離れたところからでも駆け寄ってきて「Japon(ハポン)! MATAEMON! KANAOKA!」などと声をかけてくれたり、「日本の活動家だよね!」「又右衛門シール持ってるよ」と声をかけてくれたりするなど、本当に嬉しく思えた。歓迎されこの地を再訪できたことに喜びを感じた。

それはもちろん現地のパートナーのおかげでもあるが、私にこの機会を得ることを許してくれ、日々の厳しさに耐え、支えてくれる個性豊かなスタッフのおかげである。心より感謝である。

別に図に乗るわけではなく、今年後半も海外出張が続く。その中にはワクワクして仕方ないような新しい取り組みもある。そのことを早くみんなで共有し、円陣を組んで笑顔で取り組んでいけるような組織にしていきたく思っている。

私は経営者としては決して褒められたものではないが、目指すべきものがある。それには植物の力が必要である。久しぶりに使ってみよう、この言葉を…

「情熱こそが全てに勝る!」

又右衛門は引き続き、自らの足で現地に赴き大地、植物、人びとに触れることを大切にし、畏敬の念をもって活動をしていきたいと思っている。そんな又右衛門を温かい目で見ていただければです。

長く続いたスペイン編お読みいただき、ありがとうございます。
次のスペインはおそらく10月になるだろう。その前にある次の海外はどこかな???お楽しみに。

さ~今日は朝一番から帰国である。嬉しいような寂しいような複雑な気持ちである。

7時までにホテルを出発するため食事がとれないので、頼んでおいたランチボックスを持って空港へと向かった。

アリカンテの空港はそれほど大きくないため、チェックインや出国手続きは比較的スムーズである。

そして、入国のマドリッド空港から出国の今まで、ホテル以外は全て同行していただいたMAKIKOさんとは、ここでお別れである。私が日本にいるときから列車やホテルの手配、車の運転、PCR検査の予約などまで本当によくしていただいた。
プロの国際通訳ではできない素敵な役割を担って、朝早くから夜遅くまでの又右衛門の活動を笑顔で支えていただき本当にお世話になりました。心から感謝を申し上げたいと思う。

アリカンテの空港では、お土産を見ることも一切なく、ひたすらたまっている宿題をやり続け、スイス航空の飛行機に乗り込み、経由地のチューリッヒへと向かう。

窓の外には、さっきまで走り続けていた街と、美しすぎる青い海が拡がっている。絶景だ。普段の高さや距離から見ている景色を、違う目線や角度から観るとあまりにも違うことに気づかされる。自らの普段のスタンスにおいても同じであると感じた。日々共に活動してくれているスタッフにも同じことが言えるかもしれない。近くにいたら色んなことが細かく気になってしまうこともあるが、少し距離をおいて遠くから見たほうが、その素晴らしさを感じられることのように・・・。

またチューリッヒに近づくと素敵な山なみが見えてくる。普段見慣れている富士山とは違った美しさを感じることができる。これもまた前文と同様ではないだろうかと思えた。

ほぼ定刻に到着したが、すでにボーディングタイムの15分前なので、小走りで先へと進んだ。もう2度と往路のように大慌てでチケットを落とす事のないように慎重にパスポートとチケットを持ち先へと進んだ。

出国検査を済ませ、鉄道にてターミナル移動。セキュリティーチェックを通過して、ゲートに到着。搭乗開始はしていたものの、まだまだ多くの人がいるのを確認でき、遅れることなくとてもホッとした気持ちになれた。

そして搭乗口に隣接されたパスポートコントロールで、パスポートと搭乗券、スペイン発行のPCR検査陰性証明を提出。さらに他の証明の提出を求められたので、先日夜にスマホから登録し、審査をパスした証拠であるMySOSアプリのグリーンの画面を提示する。すんなりOKとなり、そのまま飛行機に搭乗することができた。

定刻にチューリッヒを飛び立ち、往路の北極回りよりも約2時間早い南回りなので成田到着まで約13時間。ほぼ、ひたすらパソコンと向かい合い、宿題や資料を作成しているうちに、あっという間は言い過ぎかもだが、案外早く感じられる13時間であった。

そして定刻に成田空港に到着。COVID-19の規制後、初めての海外であったので、何度にもわたる厳重なチェック体制が思っていた以上で少し驚きではあったが、多国籍のスタッフに親切に案内してもらい、無事に検査を受けることができた。

最後の広い待合所で、検査を受けた順番で割り振られた席に座る。基本は番号順に呼ばれるようだが、陰性が確認されるまで個人差があるとのことである。

そして待つこと約30分。アナウンスが流れる。「今から呼ぶ番号のかたは陰性ですので、次に進んでください・・・」まるでオーデションの合格発表のようである。

そしていよいよである「0199、0201」呼ばれた!よしやった合格だ!急がなきゃと思い、慌てて立ち上がり、急いで手続きに進んだが、周りは誰も動いておらず、みんな不合格なの?と思っていたが、念のためパスポートを再確認すると、「5201」であった。

あっ。やっちゃった(^_^と気づき、再び席に着くのが恥ずかしく、電話がかかり席を外した風の顔をしながら、その辺をぶらぶらしていると、今度は周りがみんな順番に立ち上がり始め、電話してるフリの私は、自分の番号を聞き逃してしまった。その後みんなについて行ったら私の番号もあり、ホッと胸を撫でおろした。

無事入国審査も終えて、ターンテーブル前におかれたスーツケースを取りに行くと、持ち手がなくなっている。確かにグラグラはしていたが、折れてなくなっている。悲しすぎである。一応補償してもらえないのか?と思って聞いてみたがスイス航空は無理とのことで、不自由なまま、羽田行きのバスに乗ることにした。

そして乗り継ぎの締め切り5分前に羽田空港に到着、またまた走って何とか予定の便に乗ることができた。
また機内では、重い荷物を棚に上げた女性のヘルプをしようとしていたら、今度は自分のメガネを忘れてしまったが親切な方にお声掛けいただき難を逃れることができた。

このように最後までバタバタが続きはしたが、無事に伊丹空港に到着。エルチェのホテルを出発して約25時間で何とか無事に自宅へ帰ることができた。

自宅戻ると、ネコちゃんズが出迎えてくれるかなと期待をしていたのだが、そこには私の席を奪ったようなドヤ顔の「ハク」の姿があった・・・・

ま~~留守ばかりで、いない日が多いので仕方ないか~~と一人でつぶやきながら、頭をなでさせてもらえる瞬間に、とても癒され、無事の帰国を実感することができた。

さて今日はスペインでの活動の最終日になる。
まずは朝一番、帰国に必要なPCR検査の合格証明書を取りにクリニックへと向かった。

明らかに昨日とは違う足取りである。クリニックの看護師さんにも、「良かったね」と声を掛けてもらい、書類の記入漏れなどがないかとチェックを行い、大切にホテルまで持ち帰った。あとはアプリのMySOSに必要な事項を登録し、その審査を待つだけなので一安心である。

そして、この日もランチをはさんでいくつかのナーセリーを訪問することができた。

まずはブラヘア アルマータ。ご存知の方も多いシルバーブルーが美しい人気のヤシである。近年、日本に迎え入れられるにふさわしいブラヘア アルマータがかなり不足している。写真は土に植わっているのと、品質は今一つなので日本向きではないが、ブラヘアに関して新たな情報が入ってきているので、少し期待したいと思っている。

続いてスペインといえばやはりオリーブ。まだこの圃場に来て間もない横長のオリーブ。

さらにイタリアンタイプの縦長のオリーブ。

このようなオリーブが並木道のように並ぶ姿は壮観であった。ここでもいくつかオリーブをチェックしてきた。

他には、魅力的なフィカスなどをチェックしながら、時間が許す限り、多くのナーセリーを拝見させてもらった。

初めて伺うナーセリーでも、日本の又右衛門と知っていただけている方も多く、温かく迎え入れてくれて、とてもありがたい気持ちになった。

そして全てのナーセリー視察を終えて、今回のスペイン訪問において、パートナーとの最後の打ち合わせを、食事を兼ねて、海沿いの街Arenares del sol で行うことにした。

その中で、今までや現在のことなど様々なことを率直に話すことで、考え方や今後の取り組みについてしっかり意見交換ができ、互いの将来につながるとても良いミーティングになったと思っている。

そして食事の途中には、レストランの店主が、久しぶりの来訪とパートナーとの再会を祝い、とても大きな魚を持ってきてくれ、記念にこれを捌こうということになった。

そして長時間のミーティングを終えるころには、お互いに深く通ずることを感じられたと思う。是非これから双方が素敵に育っていけることを願ってやまない。

そうした素敵な食事を終え、夕方エルチェのホテルに戻った。
そして明日の帰国準備と宿題を行い、陽が落ち始めるエルチェの街で、毎日夜遅くまで、アシストをしてくれたMAKIKOさんと今回のスペイン訪問の反省会と慰労会を行った。

私は相変わらずのガスウォーターと大好物のピメント、そしていくつかのシーフードをひたすら食べ続けた。MAKIKOさんはワインを片手に、素敵な笑い声を町中に響かせていた。

そうして最後の晩餐を終えてホテルに戻り、それぞれが部屋に戻ることになった。

さて明日は朝一で帰国である。ホッとしたような寂しいような気持ちでいっぱいである

日付は変わり25日の午前1時。日本で開催される重要なプロジェクトの定例ミーティングに参加するため資料などの準備を始めた。
そして日本時間の朝9時、こちらスペインの2時に開始となった。
コーヒーのおかげではなくとても重要な内容のため眠気などは一切なく、あっという間に4時を過ぎ終了。
今更ながら本当に便利な世の中になったと実感できた。

引き続き日本の自社とのやり取りをしていると起床時間の6時となり、今日もまた徹夜となってしまった。ただ疲れはない。いや疲れているのかもしれないが8時からの検査があり緊張で目が冴えているのかもしれない。

そしてデスクワークを終え、朝7時、朝食をとるもののいつものような食欲がない。徹夜現象か?いやそうではない。これもまた検査の緊張かなと思いながらホテルを出発し、出国手続きには欠かせないPCR検査を受けるため予約をしているクリニックへと向かった。

クリニックでは事前に用意した各種手続きを終えて検査に入る。両方の鼻の穴をグリグリとされ涙目になる。決して検査が怖くて泣いているのではないことはわかっていただきたい。ただ怖くないと言えば嘘になる。

もしここで陽性となったら、一体帰国はいつになるだろう。多くの予定がキャンセルになってしまうからである。スペインにいる間、自分自身はいくら暑くとも写真撮影のとき以外はマスクをしていたにせよ、飛行機や電車以外では、ほとんどの人はマスクをしていない。日本にいるときの数倍のリスクがあると不安を感じているからである。
そう思いながら検査を終えて、連絡先を伝えてクリニックをあとにした。

そして河岸を眺めながらホテルに戻り、車に乗り込んでエルチェのナーセリー ViverosDura社などを訪問した。

Dura社は、オリーブをはじめフィカスなど気になる植物が多くある。同業の中でも評判が良い会社である。

現況報告や今後の取り組み方についてお話をして移動。そしていくつかのナーセリーを訪問した。

中には縦長でボリュームがある素敵なものもある。イタリア産である。一時期はイタリアのオリーブにはネガティブな情報があったが最近は落ち着きをみせたようである。

他にも魅力的なオリーブをいくつか視察し、その他のパートナーとは、長時間にわたって重要なミーティングを行うことができた。将来に向けてとても価値があるエキサイティングな話し合いができたと言える。

そこへ今朝のクリニックから検査結果が届いた。メールをあけるのに、かなりの緊張が走る。まるで合格発表のようなものである。

そしてその結果は・・・・・

「ネガティブ」である。
これで2日後、日本をめざすことができる。ホッと胸を撫でおろすことができた。

そして夕刻、新しいナーセリーを訪問する予定であったが先方が体調を崩されたため中止になり、少し時間ができたのでホテルに戻りデスクワークを行って、夕食をとりに街に出た。

ただスペインの昼は長い。上記の写真は21時ごろである。日本の21時とは全く違うほど明るい。これだけの強く長い日差しが降りそそぐスペインは、花き園芸にとって恵まれた土地であることをあらためて実感できた。

今日もランチが遅かったため、あまりお腹がすいていない。今晩も簡単につまむ程度に食事をしてホテルに戻り、徹夜明けでもあるので日付が変わってすぐに寝ることとした。

5時起床。日本との連絡をとり、荷物をパッキングして、ホテルをチェックアウトし、車を停めてある駐車場へと向かった。

駐車場に向かう歩道のタイルが何となく生ハムのように見えてくるのは、睡眠不足か生ハムの食べ過ぎのように感じた。そして車に乗り込み今日の目的地であるViverosCanos社の本社があるヌレスへと向かった。

そして約1時間で到着。そこには代表のラモンさんはじめ、全てを切り盛りするエレナさん、そのサポートのウダさんなど、いつものメンバーがそろってくれていた。当初は予定を入れていなかったにも関わらず皆さんが出迎えてくれていることに感激した。
あまり時間がなかったが、本社横の圃場を確認させてもらうことにした。

まずはマンガベ。アガベのような鋭い棘がないため人気が高まってきている。

他には多く出荷しているアガベもある。

他にドン・ベニトーから送られてくるブルースワンをはじめプヤなどが管理されている。
日本向け出荷養生スペースである又右衛門エリアもこの地に存在する。

またViverosCanos社は研究所を持ち、品種改良そして苗生産を行っているため、他社にはできない取り組みも多く、今後日本での活躍も大いに期待できるのではないかと思える。

あとは生産現場担当を交えてのミーティングで、アガベについてのレクチャーを受け、意見交換などを行うことができた。
COVID-19の影響や円安、コンテナ高という逆風により、販売量をのばせていないが、スペインのユッカなどのフロントランナーであり第一人者であるViverosCanos社の日本総代理店契約を引き続き交わすことになり、身が引き締まる思いがした。

そして数時間の滞在を終え、この地を後にして、明日からの活動の拠点であるエルチェ(アリカンテ)へと向かった。
エレナさんの勧めでエルチェに向かう途中にあるViverosCanos社のアリカンテ農場に立ち寄ることにした。

ここでもアガベが生産管理されている。本来であれば日本に到着する予定のアガベであったが、めったにない雹の影響をうけてしまい、出荷ができなくなりここで養生している。

順調というより日本での養生とは比べものにならない速度で回復しているのが驚きである。そのためあらためて状態の良いものにチェックを入れさせてもらうことにした。

他にもサボテンなどを拝見したのち、車に乗り込み、最終目的地エルチェへと向かった。

お腹が空いたので久しぶりにアリカンテの街に立ち寄り、ものすごく遅めのランチというか早いディナーをいただくことにした。大好物のピメントをいただき元気いっぱいで再び車に乗りエルチェのホテルへと向かった。

そして無事にチェックイン。荷物を置いて近くのスーパーに買い出しにいったが時間が遅く閉まっていたため、雑貨屋で飲み物を仕入れて戻ることにした。

その頃にはすっかりあたりは真っ暗になっており、バレンシアの夜とは全く違う静かな街になっていた。

カフェにて濃いコーヒーを買い、ホテルへと戻ることにした。
明日明後日と2日間このエルチェにての活動となる。また少し心配なこともあるが楽しみもいっぱいである。

さてと眠りたいところだが、他のプロジェクトのWebミーティングに参加するので、とりあえず、シャワーを浴びるとする。明日は長い1日になりそうだ。

昨夕にアンダルシア コルドバに入り、そこから車で目的地のニシハへと向かった。

今回訪問するナーセリーは、バレンシアで開催される花き園芸の展示会イベルフローラや、日本で私たちが出展している展示会でお会いしている顔なじみのナーセリーである。

マドリッドからAVEで約1時間半、予定より少し早めに到着し、駅のカフェで過ごしているところへ、ナーセリーの方々が迎えに来てくれた。

ナーセリーに向かう道中、オリーブ畑もさることながら広大なひまわり畑が目に飛び込んでくる。その広大さは半端ではない。ただ残念ながらまだ蕾である。しかし、少し色づき始めたところもチラホラあって、これが全て咲いた時を想像するとワクワクしてしまう。

そのような素敵な景色を横目に観ながら一時間弱でナーセリーに到着し、いくつかの圃場を拝見した。

その後オフィスに到着すると、そこではとても可愛らしいカップルが私たちを出迎えてくれた。そこで明日の予定を確認し、ホテルに送ってもらった。

私はニシハで宿泊するのは初めてであるが、こじんまりしていてとても素敵な町である。ホテルに入り荷物を置いて、ナーセリーの方々と一緒にディナーをいただきながら、ゆっくり情報交換など行った。

初めてのゆっくりした状況でのミーティングは長く続き、あっという間に日付が変わるころになったので、そろそろ切り上げようとホテルに戻り、デスクワークを行ったのち、少しだけベッドで横になった。

昨晩のデスクワークも長くなったため3日間で5時間の睡眠時間ではあるが、時差ぼけが続いていて眠くならないので朝から元気である。

そうして朝からはナーセリーの車で、順番にいくつかの圃場を視察させてもらった。

小さなオリーブから大きなオリーブまでがゾーンごとに区切られている。

樹齢600年ぐらいであろう大きなオリーブなどもある。

途中、作業を行っている様子を拝見した。

その他にも門かぶりのように横になっているオリーブなど、面白い仕立てができそうなユニークなものがあり、楽しく観ているうちに気がつけば14時過ぎ。朝から忙しく朝食どころかコーヒー1杯も飲む時間がなかったので、そろそろ切り上げて朝食、ランチ、おやつ兼用の食事をとりながらミーティングを行った。

アンダルシア地方の郷土料理であるスープをはじめ、スペインではお決まりの生ハムなどをとても美味しくいただいた。そして出発しなきゃならないギリギリの時間まで今後についてのミーティングを行なったのち、再びコルドバ駅まで送ってもらい、10月の展示会での再会を約束してこの地を後にした。

そしてAVEにて三度マドリッドへ。駆け足で乗り換えて、バレンシアへと向かった。

バレンシア駅に到着後、ホテルに移動。チェックインを済ませて久しぶりのバレンシアの雰囲気を感じたいと思って街へと出たが、すでに日付は変わっているので、いつものお気に入りのお店もしまっていた。

ただそのお店の奥で、いつも私を覚えてくれている店員が忙しそうに働く姿を遠目から確認でき、とても嬉しい気持ちになり、「今年の秋には必ず来るからね」と遠くから挨拶して、ホテルに戻ることにした。

ホテルに戻ってから、デスクワークや日本との連絡を行い、朝方就寝することにした。

昨晩はドン・ベニトーのViverosCanos社の責任者であるパコさんはじめご家族の皆さんに招待いただき、高台にある、お城を眺められるところで素敵なディナーをごちそうになった。

料理も美味しく、とても明るく楽しくいろんな話を聴かせていただき、日本以上のおもてなしであったと思う。

そして日曜である明日は、午前はドン・ベニトーの畑を視察する予定であったが中止となり、コルドバに送っていただくことになったが、急遽お願いして再びマドリッドへと送っていただくことにした。

朝8時出発なので1時間前ぐらいに起きればいいかと思い0時ごろ寝たのだが、久しぶりの海外出張のためか、時差ぼけのためか眠れなかったので、あきらめて2時から仕事をはじめ朝を迎えた。

予定時間より少し早くホテルに迎えに来ていただけ、そのままマドリッドに向けて出発。
途中、行きつけらしいCaféにてコーヒーをいただき、約3時間、無事11時過ぎにマドリッド駅に到着した。

そしてドン・ベニトーViverosCanos社のパコさん夫婦とはここでお別れ。
別れ際には、これからまだまだ暑いだろうからとスペインの扇子までプレゼントしていただき、見送ってもらった。往復7時間近くの送迎。日本でいえば大阪から広島まで車で送っていただくのと変わらないぐらい。本当にありがたく思った。

その後駅で荷物を預けてと思ったがCOVID-19の影響で預けることができず、近くのロッカーもいっぱいで空きがなく、仕方なしに24kgのスーツケースと、かなり重たいリュックとウエストポーチを身につけたままマドリッドの街を移動した。

今回なぜ急遽マドリッドに戻ったかと言うと、以前から気になっていたところが2か所あり、一度は観ておきたいと思い立ち、体力的にも大変かなとも思いながらも、せっかくなのでと思ったからである。

その一つが「グリーンウォール」壁面緑化である。少し前に話題になっていたので観ておきたかった場所である。

通常の壁面緑化より立体感があるように感じ、中々良い感じである。

近くによってみると、ありがちな感じで、ところどころ抜けてしまっているところもあるが、致し方無いかなと言う感じである。地元の人も見学には来ているようであるが、人でごった返しているというわけではなかった。

そして二つ目の行きたかったところは植物園である。
マドリッド市街には「REAL JARDIN BOTANICO」レアル植物園がある。入口では少し並んだが、4ユーロを払い入場した。

そして早速園内を探索。

広い敷地にカテゴリーごとにゾーニングされてはいるが、見た目に明確に分かれているようには感じなかった。

奥には屋内展示場もあり、企画展が開催されていた。

また熱帯や亜熱帯植物などの展示温室や、ユッカなど乾燥地帯の温室などがあり、日本の植物園と比較しながら楽しませてもらうことができた。

そしてせっかくここまで来たなら、たとえランチの時間を削ってでも、プラノ美術館を観るべきだと思い入館してきた。

残念ながら撮影禁止のためアップはできないが、中には、GOYAをはじめとする素晴らしい画家の作品がとても多く展示され、至近距離で観ることができた。

また他にも有名な美術館などもあり、観光や食事もしたかったが、当初予定になかったものを無理矢理ねじ込んだ今日のマドリッドであったので、残念ながら時間切れとなり、AVEにて次の目的地へと向うことにした。