四代目又右衛門の頭の中を書いたブログ

MATAEMON'S THINKING BLOG

2023.07.31

又右衛門 タイ紀行7月 後編 現地作業

さて今回のタイ紀行の最後は同行スタッフとともに行った現地での作業について書かせていただきます。

ご存知の方がほとんどかとは思いますが、一人でも多くの人に周知いただくために敢えて今回も話させていただきますが、日本はじめ、多くの国々は、植物を輸入する際は、土が付着していては輸入できないというルールがあります。

それは土に日本の植物や生態系に悪影響を及ぼすものが含まれている可能性があるからである。そして世界各国の中でも日本の植物検疫の検査はとても厳格です。その規制のおかげで影響があるものの入国を水際で抑えられている。植物防疫所の方々の日々の努力には頭が下がる。

私たちは輸入植物の安全性を高めるため、植物検疫の検査の負担軽減のためにも、必要に応じて、私たちも可能であれば現地の方々とともに、実際に洗浄を行い、その指導をしている。今回はその模様を少し紹介させていただきます。

これは大型のフィカスであるが、このような大きな植物の洗浄には、かなりの時間と根気が必要になる。まずは一番土がついている可能性がある根の周りをチェック&洗浄 写真では数枚であるが、この樹だけで3日目の洗浄である。

何故3回目の洗浄かというと、植物への負担を分散させるためである。本当に根気がいる。

ある程度、根の洗浄を進め、続いて木の上部の洗浄も行う。又右衛門も参戦。

いくらきれいに洗ったつもりでも、微量の土が出てくる。ここは又右衛門は厳しく指導する。

ただ言葉だけでは伝えきれないので、一緒にびしょびしょになりながら、作業を進めていく。

この方などは、完全にびしょ濡れである。ただうれしいのは、ここまで濡れながら作業をすることに、疑問を感じずにその必要性を理解し、寡黙におこなってくれている。本当にありがたい。これが意味もわからずに、ただ強制的に作業をさせられていると感じていたら、きっと私たちが帰国したらまた手を抜いた作業になるだろう。これがともに活動することの意義であると感じている。

そして一旦仮仕上げ、少し期間をおいて、樹勢が回復してから、再度洗浄に入る。お気づきの方もいただろうが、樹の上部の葉を全て落とさないのは回復を早めるためでもある。輸出の時には(日本に向かう)直前で葉を落とすようにしている。全ての植物が同様な方法ではないがこのようにして仕上げていく場合もあることを知っていただければである。

うってかわってこのような小さなサンスベリアもしっかり丁寧に洗っていく。そしてひとつずつ、しっかり新聞でくるんでから丁寧に箱に詰められて日本に向かう。

現地でココピートにて作られているように言っていても、実際に鉢から出して、根をさばきながら見ていくと、中には土が入っていることがある。決して現地の方々に疑いを持っているわけではないが、日本との感覚の違いもあるのでしっかり見極めていかなければならない。

この時も特別なところにお届けする葉のとても大きなボルネオジャイアントの根洗いを行わせていただいた。急に雨が降り始めたおかげで、全身びっしょり濡れてしまった。この時の影響もあり少し体調が低下したかもしれないと、今では思っている。

また洗ったヤシの変化をチェックしながら、日本に向けて日々研究をしてくれている次世代もいてくれて今後は本当に楽しみである。

彼女らは日本での販売を全て私たちに任してくれているとまで言ってくれているので私たちの指導も力が入る。新たな技術を伝えていくことにも躊躇がない。

いかがでしたか?簡単な説明でしたが、現地の方々や植物は日本に来ていただくために、本当に大変な努力をしていただいていることを知っていただければと思う。

今回、私たちの次の担い手が現地の方々と一緒に作業することはお互いにとって今後大きな意味を持つと確信している。

慣れない気候や食事で体調管理が大変であったかもしれないが、最終的に元気に帰国し、その経験を活かして、活動をしてくれているであろう。本当にお疲れ様でした。

また来月、再来月と又右衛門は新しいプロジェクトと植物の状況チェックに再度伺うことになる。再会が楽しみである。

 

今回のタイ紀行。国内での案件を受けながらでタイムリーにアップできず、半月後の今になってしまい申し訳ございませんでした。

あと最後になりますが、タイやスペイン、その他の国において、多くのパートナーと様々なジャンルの植物や生産者と巡り合うことができました。

今後は私たちの取り組みを理解していただき、ともに活動いただける方限定にはなりますが、又右衛門と一緒に現地見学、研修を行っていく企画を考えています。参加者も生産者、販売者などカテゴリーに分けて、適切なところに案内するように進めていければと思っているので今しばらくお待ちいただければ幸いである。

さ~~気がつけば7月も終わり。暑い 熱~~い夏。まだまだ続きます!!!